まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

奈良3番「興福寺」~神仏霊場巡拝の道・103(五重塔は工事中、そして納経所は・・)

2024年05月15日 | 神仏霊場巡拝の道

5月4日の神仏霊場巡拝の道めぐりは、奈良国立博物館~東大寺~春日大社~元興寺を経て、この日最後、そしてあみだくじの目的地である興福寺に向かう。元興寺から北に進んだので、ちょうど猿沢池に出る。池の周囲も観光客であふれていて、また池の横にスターバックスがあるためコーヒーカップを手にする人も。コーヒーのアテに、「高速餅つき」で知られる中谷堂の餅を買う人もいたりして。

さて、五重塔方面に向かうが、先ほどから違和感あるなと思っていると、五重塔、東金堂の前のエリアにフェンスが並び、クレーンが置かれている。知らなかったのだが、五重塔は明治時代以来となる2022年から大規模な修理工事に入っているとある。2031年までの長期間の工事で、現在は工事を行うため五重塔全体を覆う全天候型足場(素屋根)の建設中のようだ。高さ51メートルの五重塔には約6万枚の瓦が使われているとされているが、文化財保護のため、できるだけ元の部材を再使用することが決められているという。現在の五重塔は室町時代の再建で、その当時の瓦も使われているようだ。

それにしても、平成から令和にかけて、あちらこちらの文化財の大規模な修復工事が行われている。ちょうど時代の移り変わりに差し掛かっているのかなと思う。文化財関連の工事には専門性の高い業者も多く携わることだろうが、この業界も「2024年問題」の影響が避けられないところ。人材確保も含めて、果たして予定通りの期間に修復を終えることができるのか気になる。

神仏霊場巡拝の道としては東金堂にお参りするところだが、工事のためこのエリアは立ち入ることができない。フェンスの外から手を合わせる。

さてその一方、興福寺は西国三十三所の札所でもある。西国三十三所の本尊は南円堂の不空羂索観音。神仏霊場めぐりと西国三十三所めぐりを兼ねることにして南円堂に向かうが、手前の納経所には長い列ができている。嫌な予感がする。

ともかく、南円堂にてお勤めとする。神仏霊場も含め、興福寺はこれでクリアしたことにしよう。

・・・で、納経所である。現在の時刻は15時前だが、今から並んだとしてどのくらいの時間がかかるか。それでもやはり、神仏霊場、西国三十三所それぞれの朱印をいただいて、次の札所を決めたい。

しかしその一方で、先ほど春日大社で「これを何と読む!」という事態(手書きの朱印、墨書をいただけない)のため、もう一度時期を見て訪ねることになっている。興福寺もいったん保留にして、その時に春日大社と一緒に回ればええやん・・という気にもなる。並ぶ時間がもったいない、それより奈良駅で一献やったほうが精神衛生上よろしい・・というささやき。

少し「うーん」となったが、やはり並ぶことにした。納経所にこれだげ行列ができるのはもちろん大型連休中で寺を訪ねる人が多いからだが、工事の影響で東金堂前の納経所が閉鎖されており、南円堂前の納経所に集中しているのが実情のようだ。さらに興福寺の朱印も結構な種類があり、複数の朱印をいただく人が多いため時間がかかっているようだ。

これなら興福寺を後日に回しても同じようなもので、ならば本日並んでクリアしておいたほうがよさそうだ。

私が並んだ前には家族連れがいて、退屈なので前にどのくらい並んでいるのか見に行ったりする。何人並んでいて、フォーク型の納経所の受付が何人いて、何やかんやで一人当たり何分かかる・・と計算して、1時間20分ほどかなと推理している。状況を数値化して予測を立てているが、果たしてどうだろうか。

・・その後は長い待ち時間。それでも少しずつ進み、五重塔~東金堂~中金堂の角度も少しずつ変わる。

15時前から並んだが、16時15分頃、ようやく私の番になった。前のお父さんの推理がほぼピタリ当たった形だ。最初、「結構勝手なこと言っているな」と思っていたが、こうした結果を数値で示されると「このお父さん、やるな」と感心した(別に会話したわけではないが)。

興福寺の朱印はいろいろあるが、西国三十三所の南円堂はの先達用納経帳は重ね印として、神仏霊場については係の人が「神仏霊場はアレやったな?」と隣に確認したうえで「令興福力」としたためた。

「令興福力」とはどういう意味か。「福力を興さしむ」~福を起こす力を持つ寺である・・ということ。ただ、こうして見ると、「福」というのは何もせずとも勝手に降ってくるものではなく、自ら呼び寄せるだけの力を持たなければならないのかな・・とも読める。

それはそうと、納経所の窓には「16時45分受付終了」とある。朱印をいただいた後も変わらず長蛇の列ができていて、この人たちは果たして朱印をいただけたのかなと気がかりだ。さすがに16時45分で窓口を閉めることはせず、その時間までに並んでいた人までは時間外でも対応する・・ということだと思うが、実際どうだったか。

さて、無事に納経も済ませたところで次の行き先である。そのラインアップは・・

・道明寺天満宮(大阪17番)

・毘沙門堂(京都47番)

・大念仏寺(大阪5番)

・日牟禮八幡宮(滋賀10番)

・阿倍野神社(大阪3番)

・百済寺(滋賀9番)

この中で道明寺天満宮といえば実家近くである。ただ道明寺天満宮・・記事にはしなかったが、近江八幡の日牟禮八幡宮、そして先ほどの春日大社同様、朱印については「これを何と読む!!」という神社らしい対応をいただいたところ。もしここが出れば、この後の帰省、法事ついでで訪ねるのだが。

そして結果は、毘沙門堂。前回、広島から山科までアクセスして醍醐寺他を訪ねたが、またも山科である。単独で行くか、何かと組み合わせるか・・・。

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