まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神仏霊場巡拝の道~最後は「くろしお」でロングラン

2024年03月25日 | 神仏霊場巡拝の道

3月10日、熊野三山詣でからの帰りは紀伊勝浦15時21分発「くろしお30号」である。終点新大阪着は19時21分ということで、ちょうど4時間の乗車となる。4時間の乗車といえば、ちょうど東京から広島までの「のぞみ」の所要時間と同じくらい。新幹線と在来線特急で単純比較はできないが、紀伊半島をぐるりと回って大阪に至る道のりはやはり遠いということだ。

今は国道バイパスができたり、和歌山3区のあの方のご威光で高速道路も少しずつ延伸してはいるが、遠いのは遠い。

列車の発車前に、駅近くのコンビニまで行って車内での飲食物を購入する。その一方で、駅前の土産物店でマグロやクジラの加工品を購入する。クジラといえば大和煮の缶詰が有名だが、この辺りならではの一品が「鯨ハム」。鯨ベーコンとは違うし、一般的な豚肉のハムとも異なる。鯨肉の切り落としを熟成させたもの。車内でのおつまみにと思ったが結局そのまま自宅まで持ち帰り、まだお楽しみに取っている。

ホームにはそこそこの乗客がいたが、車内に入ると半分も埋まらない状況。春休みの少し前の時季ということもあるだろう。車両の一番後ろの席を確保し、シートの背も高いので、自分だけの空間で落ち着ける。後ろの壁にあるコンセントに接続してスマホの充電も可能だ。

まずは紀の松島から太地にかけての海岸。かつて補陀落渡海として舟を漕ぎ出した地である。源平の戦いに敗れた平維盛が入水したところでもある。

捕鯨の町、太地に到着。今回は鯨やイルカの刺身はいただけなかったな・・。あと、勝浦でマグロの刺身も・・。

続いては、太地から古座にかけての玉ノ浦。深い入江になっており、養殖いかだが浮かぶ天然の港であるとともに夏には海水浴場としても賑わう。

その一方で外海の景色も広がる。くろしお、熊野灘。旅の最後の車窓を十分に楽しませてくれる。

串本の手前では建物越しではあるが、橋杭岩の一部も目にすることができた。

本州最南端の駅・串本に到着。橋杭岩や潮岬に行くことはなくそのまま乗り通すのが残念。ただ、ここでふと思い出したのが、「神仏霊場巡拝の道、次の行き先を決めていなかった」ということ。このところ、JR西日本の「駅からはじまる西国三十三所デジタルスタンプラリー」の期間内での「満願」を優先して、くじ引き&あみだくじではなく、神仏霊場巡拝の道もそれに近いところを決めていた。ただ、それが終わった以上、次はどこに行くかを決めなければ。

急遽、停車中に慌ててくじ引きで候補を選定する。

・城南宮(京都3番)

・毘沙門堂(京都47番)

・阿倍野神社(大阪3番)

・醍醐寺(京都46番)

・松尾大社(京都7番)

・青蓮院(京都35番)

・・・今度は揺り戻しのように京都の各寺社が並んだ。その中であみだくじで出たのは、城南宮。京都市南部の札所である。ここなら、候補にも出ていた醍醐寺もセットで訪ねることになりそうだ。次にいつ行くかは未定だが・・。

ここで線路の向きが変わることで、海側がまぶしく感じるようになる。周参見にかけtの枯木灘沿岸である。

16時50分、白浜に到着。ここで6分停車。さすがに白浜からは温泉、レジャー帰りの人たちがそれなりに乗り込んでくる。

紀伊田辺に到着。前日はここから熊野古道の中辺路ルートをたどったが、海沿いの大辺路ルートで合流点に戻って来た。今回の旅、ある意味ここまでが「往路」で、紀伊田辺から「復路」とも言える。ちょうどこの辺りが乗車区間の半分くらいである。

南部から印南にかけての区間で、そろそろ日が西に沈む・・・。

和歌山に到着。紀ノ川を渡ったところまでは覚えているが、その後は天王寺着までウトウトと・・。

19時21分、終点新大阪に到着。4時間、お疲れさまでした。

混雑する新幹線コンコースに出る。日曜日の夕方ということで多くの客でごった返していたが、有人改札にも多くの列ができていて、ちょっと様子がおかしい。この後は新大阪19時50分発の「のぞみ187号」の指定席を予約していたのだが、東海道・山陽新幹線はダイヤが乱れているようだ。急遽車両の点検を行ったとか、架線に飛来物が付着したとか、複数の要因が重なったようだ。

東京からの「のぞみ187号」も遅れているようで、急遽、19時54分発「みずほ615号」の自由席に乗る。翌日からまた仕事なので少しでも早く帰宅するためにはやむを得ない。

さて、今回の熊野三山詣でで和歌山県の南半分をクリアすることができ、また札所も100ヶ所に近づいた。全体の3分の2近くを回ったことになるが、まだまだ交通の難所もあるし、もうしばらくは楽しむことになりそうだ・・・。

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