まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

蔵王の樹氷を見に行かないか?・・・見に行かないのか。

2019年01月09日 | 旅行記B・東北
米沢から9時39分発普通列車での山形への移動も引き続き719系に乗る。朝の福島から米沢までの始発の普通列車は後続の新幹線を先行させるために遅れとなったが、その後は大幅なダイヤ乱れもなく動いているようだ。今も雪はそれなりに降っているが、31日は前日までに比べて天候も穏やかになる見込みである。

駅舎内に温泉がある高畠や、山形鉄道フラワー長井線の乗り換え駅である赤湯を通る。行程を考える中では、高畠の駅舎の温泉に入るのも面白いかとも思っていた。

南陽市から上山市に入る頃には青空も顔を出すようになった。この先天候が変わりやすくなるが、積雪がずっと続いていくことになる。

かみのやま温泉を過ぎると右手に蔵王の山々が見えてきた。頂上付近も見えるようだ。実はこの先の行先で迷っているというのは、蔵王の山上に上がるかどうかである。冬の蔵王といえば樹氷、スノーモンスターで有名である。見頃のピークは2月だそうで年末というのはどのくらいの規模なのかわからないが、それでも平地に比べれば別世界の景色が見られるだろうから、蔵王じたいこれまで行ったことがないからこの機会にどうかと思っていた。またロープウェーの山麓駅の近辺には蔵王温泉があり、立ち寄り入浴も可能である。ここまで1本遅い列車で来ており、山形では山寺に行く予定ではあるが、蔵王山上まで行って帰ってくるくらいはできそうだ。

10時28分、山形に到着。蔵王に行くならここからバスに乗るところだが、一度改札を出てバス乗り場の横にあるコインロッカーに荷物を預けた後、再びホームに戻った。そして乗り込んだのは10時40分発の左沢(あてらざわ)線の寒河江行き。ん?蔵王とは逆方向で、山寺とも別方向に行く列車である。列車は2両ロングシートとのトイレ無しという左沢線独自仕様の気動車だ。

実はこの先に蔵王と迷っているもう一つのスポットがあり、結局はこちらを選んだわけだ。まあ、米沢から1本後の列車になったし、雪なら先ほど板谷峠越えで厳しい車窓を見た。それよりも、こうした機会でなければまず訪ねることがないであろうある寺に向かうことにした。

左沢線は「フルーツライン左沢線」という愛称があり、さくらんぼ、ラ・フランス、りんごなどの産地である。もっとも雪の時季のため果樹園が生い茂るとはいかないが、水田も多いのか遠くまで平野が広がって見える。また途中では最上川も渡る。この辺りも流れているんだなあ。

この列車は途中の寒河江までで、新しい感じの橋上駅舎に出る。目的地の最寄り駅は2駅先の羽前高松だが、そこに行く列車は1時間15分後だし、寒河江の駅ならタクシーが停まっていて15分ほどで着くという。普段旅でもタクシーにはほとんど乗らないのだが、今回は特別である。

冬の蔵王をパスし、しかもタクシーを使ってまで行くところとはどんなところか。それだけの価値はあるのか。ともかく、駅前から小型のタクシーに乗り込む・・・。
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