成人の日の連休は冬の風情を味わおうということで、北の大地に向かうことにする。今回の目的地は旭川である。
1月9日の早朝、神戸・三宮に現れる。ネットで申し込んだ往復航空券プラスホテルの格安プランなのだが、早くから申し込んだにも関わらず伊丹発着は満席。往路が神戸発、復路が関空着という、何とも妙なことになった。神戸空港が7時45分発なので早起きすれば間に合うのだが、そこは一ひねりしたいなということで三宮ターミナルホテルに前泊。遅いチェックインで室料が半分になるというプランがあり、三宮のガード下で夕食の一献を済ませた後にホテルへ。ちょうどJRの三宮駅ホームを見下ろす部屋で、なかなか面白い。
結構ゆっくりと眠ることができ、ポートライナーで神戸空港に到着。あの方角は生駒だろうか、ちょうど太陽が昇ってくる。やはり日の出の瞬間を見るというのは清々しい気分がする。これからの旅が楽しいものになりそうな予感。
神戸からの飛行機は修学旅行生だろうか、後部座席は学生服姿の高校生が陣取る。そして離陸の瞬間、キャーとかヤバイとか、いろんな歓声が沸きあがる。飛行機に乗るのが初めてなのだろうが、遊園地の乗り物に乗っているかのような感じ。それにしても、この時期に北海道に向かうとすればどこに行くのだろうか。旭山動物園?スキー?
神戸は晴天だったがこの連休は強い寒波が来ており、日本海上空は分厚い雲に覆われている。それを抜けるとまた青空。飛行機に乗るとこういう景色を見ることができるのが面白い。そして2時間後、どんよりとした雲の下、真っ白な大地が広がる北海道、新千歳空港に到達。短い時間での景色の変わりようにまた高校生たちの驚く声が広がる。
ここから旭川に向かうわけだが、10時19分発の快速エアポート103号(札幌からスーパーカムイ15号)の旭川行き。ちょうど2時間での到着となる。ただ、案内放送によれば、旭川からやってくる便が大雪のために遅れているという。結局15分ほど遅れての発車となった。私は指定席(300円)を確保していたからいいが、自由席はデッキまで立ち客であふれ返る混雑ぶりである。
地下の新千歳空港駅から地上にでるとそこは一面の雪の世界。時折激しく舞っているようで、道路も白く覆われている。除雪機も走っているし、玄関前の雪かきに追われている人たちの姿も多い。
札幌を中心に列車ダイヤも乱れているようで、遅れの幅がジワジワと広がってくる。札幌ではそれが30分にまで広がった。ホームには振袖姿の人も。成人の日は翌10日であるが、北海道内では9日の日曜日に成人式を行う自治体も結構あるようだ。翌朝のローカル番組のニュースで、財政破綻により市民からの寄付でまかなって開催された夕張市の成人式の様子も放送されていた。
函館線に入り特急らしく走っていくがそれでも遅れが広がる。こちらの空知地方の風雪が厳しいようだ。激しく舞ったかと思えば、時には空が青く太陽の光も差し込んでくる。
本当、雪の日の天候の移り変わりが激しい。結局旭川に到着したのは13時。40分の遅れということになった。
昨年10月に新たな高架駅となった旭川。ホームは木を多用したシェルターに覆われた構造である。それでも冷気が吹き込んできて寒い。新千歳空港では外に出ることがなかったので、この旅でようやく北海道の空気に触れることになった・・・。(続く)