吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2006年11月22日/〈今月・来月の行楽・催事案内〉007

2006-11-22 21:39:39 | 行楽催事
〈11月・12月の行楽・催事案内〉追加2:「九年庵」一般公開は11月23日まで


写真①見ごろになった紅葉の観賞者で賑わう「九年庵」(旧伊丹家邸宅)
    =佐賀県神埼市仁比山で、2006年11月22日午前10時33分撮影

 「いい夫婦の日」の11月22日、細君と佐賀県神埼市仁比山(にいやま)にある紅葉の名所「九年庵(くねんあん)」を初めて訪ねました。23日の一般公開最終日は祝日なので、平日を狙って行ったところ、待ち時間なしで入れ、ラッキーで、文字通り「いい夫婦の日」になりました。

 「九年庵」は、佐賀県の実業家・伊丹弥太郎氏が明治25年に造った邸宅(別荘)と、明治33年から9年かけて築いた6,800平方㍍の庭園で、国指定の名勝。毎年、植栽されているモミジ類の紅葉時期に9日間、一般公開されます。今年の一般公開初日の15日は、紅葉が遅れていましたが、この日は見ごろになっており、これまたラッキーでした。

 邸宅は、入母屋葦葺きの屋根に土壁、竹格子の連窓など、野趣に富む概観の数奇屋建築で、静かなたたずまいです。庭園は、紅葉があでやかに映え、絨緞を敷き詰めたようなコケの緑=写真②=も美しく、入場した多くの人達が嘆声を上げていました。


写真②:庭園に絨緞を敷き詰めたようなコケの緑
     =06年11月22日午前10時34分撮影

 入場者は、ひっきりなしに続き、入場整理券を片手に列をなして邸宅の周りの庭園を歩き=写真③=、携帯電話のカメラやデジタル・カメラで紅葉を背に記念撮影をしていました。


写真③:列をなして邸宅の周りの庭園を歩き紅葉を観賞する人たち
     =「九年庵」で、11月22日午前10時34分撮影

佐賀県神埼市・「九年庵」位置図
    佐賀県神埼市・「九年庵」位置図

 「九年庵」の入場は11月23日午前8時30分―午後4時で、今年の一般公開終了。入場料は美化協力金として300円(中学生以下無料):◆交通アクセス=〔電車・バスで〕JR長崎本線神埼駅下車、昭和バスに乗り仁比山神社前(「九年庵」)で降りて徒歩か、タクシーで10分〔車で〕九州自動車道古賀インターから約50分の長崎自動車道「東背振インター」で下車。神埼市の朝日臨時駐車場(駐車料500円)から「九年庵」までシャトルバスが随時往復。問い合わせは、NTTハローダイヤル0570-008886か、佐賀県神埼市・神埼町観光協会(0952-44-2152)。
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2006年11月22日/〈日記〉54・「津屋崎千軒考え隊」ワークショップ佐賀視察(4)

2006-11-22 05:56:01 | 日記
写真①:白壁土蔵造りの町家が並ぶ通りにある休憩所と公衆トイレを備えた「酒蔵通小公園」
     =佐賀県鹿島市浜町で、2006年11月19日午前11時20分撮影

ワークショップ佐賀視察(4)

「親しまれる町並み」を目指して
 
 佐賀県鹿島市の国選定「重要伝統的建造物群保存地区」。この「肥前浜宿」の町並みを視察して、来訪者に優しい施設や案内表示が配置されているのに感心しました。

 その一つは、「醸造町」として白壁土蔵造りの町家が並ぶ〝酒蔵通り〟にある「酒蔵通小公園」=写真①=です。町歩きに疲れた来訪者が腰掛けられる休憩所や、公衆トイレが設けられていました。

 福岡県福津市の「津屋崎千軒」通り中心部には、公衆トイレや、骨休めの休憩所はなく、せっかく訪れた歴史的な町並み探訪の人たちには気の毒です。体を温め、気分をリフレッシュして、町の人たちとおしゃべりを楽しめるコーヒー店や甘味処も見当たりません。公衆トイレは、津屋崎漁港の市営「お魚センター うみがめ」近くや、海岸通り、市津屋崎公民館東側の駐車場にあるものの、千軒通り中心部からは遠すぎます。

 もう一つ、「重伝建」に選定された〝酒蔵通り〟を歩いて目についたのは、いたるところに立っている「肥前浜宿まちなみ保存研究会」作成の説明板です。伝統的建造物の重要さが、分かりやすく説明されていました。

 浜町の「中島酒造」前にある説明板=写真②=には、「肥前浜宿 浜の酒蔵について(三)」の見出し付きで、〈天保九年の記録では、浜には九軒の酒屋があったといわれています。/この中島酒造は浜町の中でも、古い酒屋の一つで、現在の家屋は大正時代のものです。入り口には馬をつなぐ鉄の輪などが残り、古いたたずまいを良く残しています。この店で、佐賀を舞台とした映画「次郎物語」のロケーションも行われました〉と書かれています。


写真②:〝酒蔵通り〟の「中島酒造」前に立てられている「浜の酒蔵について」の説明板
     =鹿島市浜町で、06年11月19日午前11時15分撮影

 来訪者に優しい表示の三つ目です。〝酒蔵通り〟にある住宅の前に、「浜の名水」と書いた面白い案内板が立っていました。よく見ると、「寅雄(とらお)」さんの井戸水、と銘が打たれ、「百年(地下水) 自由にどうぞ」と添え書きがあります。水道管の蛇口の脇にコップがぶら下げてあり、「百年前から寅雄さん宅で使っている井戸水だけど、うまい地下水だからどうぞ自由に飲んでって」という意味でしょうか。ホスピタリティー(歓待の精神)あふれるメッセージに、「浜宿」人の心の温かさを感じ、嬉しくなりました。


写真③:「寅雄(とらお)」さんの井戸水と銘打った「浜の名水」の手作り案内板
     =鹿島市浜町で、11月19日午前10時42分撮影

 〝酒蔵通り〟の一角には、赤い右向きの矢印が付いた「肥前浜宿 まちなみ駐車場」の案内表示もありました。駐車場を探す市外の観光客には、親切です。


写真④:「肥前浜宿 まちなみ駐車場」の案内表示
     =鹿島市浜町で、11月19日午前11時07分撮影

 「肥前浜宿」の町を歩いて、「津屋崎千軒」通りにも、「重伝建地区」のような優しく、親切で、分かりやすく、歓待の精神があふれ、ウイットに富んだ案内板や施設が欲しい、と思いました。それが、住民にとっても、市外からの訪問者にも「親しまれる町並み」作りにつながるのではないでしょうか。
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