2025年1月31日。『当ブログの宿題』という前々回の記事の中で、「2009年のがん入院前には、レア物オペラのシリーズを書こうと思っていた」みたいな事を書いた。今回は、その具体的な計画のラインナップを披露させていただこうと思う。もう16年以上も前の手書きメモが、まだ自室机上の書棚に残っているのが見つかったので。ブログ主にはもう、このプランを実行する気力も体力もない。が、若い世代の中から、「その続きは、私が引き継いで書きましょう」なんて言ってくれる奇特な人が将来、ひょっとしたら現れてくるかもしれない。そんな淡い期待が、心の中に無くもないのである。
実際、当ブログ主の外国語習得レベルなど遥か下に見下ろすような才能の持ち主が、既に若い人たちの中から出てきている。20以上の言語を使いこなし、それぞれのネイティブさんたちと見事にコミュニケーションを成立させている青年YouTuberのカズマ氏@Kazu Languages、あるいは、34の言語で翻訳・通訳を行なっているプロのワタナベ・ノリコ氏。彼らが、その代表例だ。マルチリンガルというある種特別な才能を求められる分野と違い、クラシック音楽みたいな趣味の話ならもっと簡単に、当ブログ・レベルの記事は引き継いでもらえるようにも思えるのだ。「後生、畏るべし」の格言通り、未来世代の活躍を恐れながらも、楽しみに見守っていきたい。
さて結局、自分では実現できないプランになってしまったのだが、予定だけは随分先まで、当時考えていた。1回で全部を並べるのは全く無理なので、回を分けていくことにしたい。16年以上前、ブログ主はこんな↓記事の流れを青写真に描いていたのだった。
―ヤナーチェクの歌劇<カーチャ・カバノヴァー>を語った際に言及していたことから・・・
○ショスタコーヴィチの歌劇<ムツェンスク郡のマクベス夫人>(改題<カテリーナ・イズマイロヴァ>)
↓上記タイトルにある「マクベス夫人」からのつながりで・・・
○ヴェルディの歌劇<マクベス>の聴き比べ
【サバタ盤、ガルデッリ盤、アバドの2種(グラモフォン盤、スカラ座ライヴ盤)、ムーティの2種(EMI盤、コヴェントガーデン・ライヴ盤)、シノーポリ盤、シャイーの映像盤等】
↓主人公が亡霊の出現におののく場面を持つところから・・・
○チャイコフスキーの歌劇<スペードの女王>
【M=パシャイエフ盤(2種あるうちの新しい方)、スヴェトラーノフの1966年映画盤、ロストロポーヴィチのグラモフォン盤、ゲルギエフの映像盤】
↓同じく
○ムソルグスキーの歌劇<ボリス・ゴドゥノフ>の演奏史
【ゴロワーノフの2種(ピロゴフ主演盤、レイゼン主演盤)、ハイキンの映画盤、M=パシャイエフ盤、ドブロウェン盤、アバドのソニー盤、ゲルギエフの映像盤等】
↓主人公が恋人の亡霊に誘い出され、深夜の墓場でゾンビに遭遇・・・
○ドヴォルザークのカンタータ<幽霊の花嫁>と、レノール伝説
【クロムブホルツ盤 ←凡演。中身のエグさを全く表現できていない。】
↓主人公が「幽霊が出おった」と思って、銃を撃った結果・・・
○メノッティの<霊媒>
【レジーナ・レズニック主演盤を昔、持っていたのだが・・】
↓とりあえず、タイトルがそういうことなので ・・・
○モニューシコの歌劇<幽霊屋敷>
↓先人たちの幽霊(または幻影)が現れて、主人公を激励する・・・
○プフィッツナーの歌劇<パレストリーナ>
↓同じく、祖国の英雄の霊が夢枕に現れて、主人公に使命を思い出させる・・・
○ベルリオーズの歌劇<カルタゴのトロイ人>
↓っていうか、事実上の主人公が思いっきり幽霊・・・
○ブリテンの歌劇<ねじの回転>
↓ドラマの終わり近くで、亡くなった子どもの霊の声が聞こえてくる・・・
○ブリテンの歌劇<カーリュー・リヴァー>
―といったような流れをとりあえず予定していたのだが、大腸がんの進行による著しい体調不調から入院。そして、骸骨の標本みたいな体になっての退院(体重47kg)。それらによって、当ブログの様子は完全に変わった。当該シリーズを実現するための体力は勿論のこと、気力もなくなってしまったのである。
さて、ついに実現しなかったこの世界線には、実はまだまだ続きがある。次回も、その具体的なところを披露していきたいと思う。(※ブログ主本気モードの、容赦なきレア物オペラのオンパレードになる。世のクラヲタ諸兄、どうぞお楽しみに。w )