クラシック音楽オデュッセイア

2009年の大病以来、月1回程度の更新ペース。クラシックに限らず、身の回りの事なども、気の向くままに書いております。

がん入院からの帰還。若きカラヤンの<軽騎兵>序曲と、<スケーターズ・ワルツ>

2019年08月26日 | エトセトラ
2019年8月26日。今月半ば、都内のとある病院に入院し、がん摘出手術を受けた。10年前の大腸と違って、今回のは完全な初期がん。手術前に撮ったMRI画像にさえ写ってこないほどの、小さながんである。しかしながら、生検結果はあくまで“carcinoma陽性”。根本的な治療に踏み切る決意をし、手術を受けたのだった。お腹をL字型に15cm以上も切った前回に比べたら、今回のはずっとストレス度の低いオペであった。が、やはり手術後はつらかった。今回不運だったのは、入院前から夏風邪をひいていて、それが手術日までに治しきれなかったこと。通常でさえ、手術中に口から通される管(くだ)の影響で喉がいがらっぽくなったり、痰がしつこく絡んだりして術後は苦労するのに、風邪で咳が止まらないのである。ゴホッ、ゴホッとやるその1回1回の衝撃が、お腹の傷を直撃して痛みを激化させる。何、この余計な試練・・。とまれ、オペは成功裡に終了。当初の予定どおりに合計10日間の入院後、無事帰宅と相成った。まだ完全に回復したとは言いがたいコンディションではあるが、とりあえず1つの山は越えた。

さて、音楽ネタ。前回とのつながりで、若きカラヤンがステレオ初期に遺した名演を、フィルハーモニア管とのEMI録音から1つ。スッペの人気作である<軽騎兵>序曲だ。これを選んだ理由は、至ってシンプル。曲の出だしが、前回貼った「ドヴォ8」第4楽章の出だしにちょっとだけ似ているから。w 

●カラヤン、フィルハーモニア管のスッペ/喜歌劇<軽騎兵>序曲(1960年録音)



あと、もう1つ。「プロムナード・コンサート」と題されたアルバムに、上の<軽騎兵>と併せて収録されたワルトトイフェルの<スケーターズ・ワルツ>。若きカラヤンは通俗曲だからという理由でこういった作品を馬鹿にしたりはせず、実直真摯に取り組んでいる。そして、いずれの曲に於いても、極めて完成度の高い音楽的名演を作り上げた。ここでのカラヤンは間違いなく、一流の音楽家としてミューズの神々に奉仕している。

●カラヤン、フィルハーモニア管のワルトトイフェル/ワルツ<スケートをする人々>(1960年録音)



―今回は、これにて。
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