クラシック音楽オデュッセイア

2009年の大病以来、月1回程度の更新ペース。クラシックに限らず、身の回りの事なども、気の向くままに書いております。

平成時代最後の一日

2019年04月30日 | エトセトラ
2019年4月30日(火)。カレンダーは、「退位の日」。今日は、平成時代最後の一日である。東京の天気は予報どおり、朝から雨。時折、強い風も吹く。当ブログ主がほとんど信用していない新聞の世論調査によると、「これから始まる令和が、良い時代になると思うか」という質問に対して、回答者の約58%が「なると思う」と答えたらしい。まあ、だいたい、それぐらいの数字になるのかなと。ちなみに、その質問に対する当ブログ主の回答は、こうだ。

{ 安倍総理が消費税の増税をやめてくれれば、令和時代は良いスタートを切れる可能性がある。逆に、もしこのまま増税を強行すれば、令和は平成よりも酷い(国民経済にとっての)暗黒時代になる恐れがある。 }

振り返ってみると、“毎日の買い物をはじめとするあらゆる消費活動(つまり、持っているお金を使う行為)に対して罰金を科す”という国民経済の敵とも言うべき悪税は、平成元年(1989年)4月1日から始まった。当初は税率3%。以来ずっと落ち込んでいた景気がようやく上向き始めたら、5%に増税。これが平成9年(1997年)4月。日本経済は完全に、腰折れ。自殺者も多数出た。安倍総理の経済政策、いわゆるアベノミクスの第1の矢“大胆な金融緩和”が功を奏し、長い不況から脱却できそうな気配が出て来たら、8%への増税。これが2014年(平成26年)4月。社会保障費の増大という目に見えにくい負担増も加わって、国民の可処分所得は減り、多くの人々が毎日の生活に苦労している。そうしてみると、日本国民の生活(あるいは、国民経済)という観点から見れば、平成時代はとことん“消費税という悪税に呪われ続けた時代”だったと言えるだろう。

昨2018年には世界的な景気後退が予想されるようになり、米中欧各国が金利の引き上げを見送ったり、減税政策を打ち出したりして対応を始めている中、日本政府は、「この秋には予定どおり、消費税を増税します」と。馬鹿なの?○ぬの?(←ネットスラング。最近、あまり見なくなったな。w )当ブログ主は安倍総理を基本的には支持しているが、新しい時代に切り替わる今、これだけは言っておきたい。「(悪しき前政権が決めたことではあるけれども、それに則って)2回も消費税を増税した愚昧な総理」ではなく、でき得れば、「消費税の減税を実現した、空前の総理」という名誉ある実績で、歴史に名を残してほしい。

(PS)

全く非力ながら、一人の国民(あるいは、有権者)としてできることを1つ、先日行なった。ネット番組『虎ノ門ニュース』で、消費税増税延期の可能性に言及してくれた萩生田光一議員の事務所にTELし、謝意を伝えたのだ。「よくぞ、言ってくださいました。先生は今、自民党内の増税派議員たちから虐められていると思いますが、有権者は感謝しております。応援しております」と。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンドレ・プレヴィン追悼(3)~グリーグの<ピアノ協奏曲>、モーツァルトの<ピアノ協奏曲第24番>

2019年04月01日 | 演奏(家)を語る
2019年4月1日。プレヴィン追悼シリーズの最終回。協奏曲部門。実は今回、一番悩んだ。と言うのも、(当ブログ主の思うところ)多芸多才のプレヴィンが指揮者及びピアニストとして持ち合わせていたおそらく最高の天分が、「合わせ物の達人」という側面にあり、実際その分野での名演がおびただしい数存在するからである。

とりあえず、最初に思い浮かんだ有力候補は、シャンカールの<シタール協奏曲第1番>だった。こういう異色の作品にも柔軟且つ自然に対応でき、立派な名演に仕上げられるのがプレヴィンの偉さであると思うから。しかし、この曲については、当ブログを立ち上げた初期(2005年6月8日)に1つの独立した記事を既に書いていて、そこでいろいろ語ってしまっていることと、現状として全4楽章を聴けるYouTube動画が見当たらないことから、これを今回出すのは見送ることにした。

で、あれこれ思案しつつも結局、前回と同じような(つまり、いささかありきたりな)結論に落ち着くことになった。グリーグの<ピアノ協奏曲>である。若きラドゥ・ルプーがピアノを弾き、合わせの達人プレヴィンが伴奏指揮を受け持ったこの名演はひょっとしたら、同曲の“永遠のスタンダード”と言える物かもしれない。LPレコードの時代、当ブログ主はこれを何度も繰り返して聴いたものである。今改めて聴き直してみても、やはり素晴らしい演奏だと思う。

●グリーグ <ピアノ協奏曲>

全3楽章をまとめて1つにしている動画もあるのだが、どういう理由からか、楽章ごとに分けられたこちら↓の方が断然高音質。

第1楽章



第2楽章



第3楽章



●モーツァルト <ピアノ協奏曲第24番>K.491

追悼シリーズ最後の1つは、これ。円熟期のプレヴィンがピアノを弾きながら指揮をした、いわゆる“弾き振り”のモーツァルトである。1991年のライヴによる、<ピアノ協奏曲第24番>K.491。現在YouTubeで見られる物の中で、マエストロの在りし日を偲ぶ映像音源として、これが最も相応しいような気がする。第2楽章は[15:35]から、第3楽章は[23:18]からスタート。



―Rest in peace , Maestro Previn.
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする