カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

何か、あれれ、が続く   ノイズ

2023-03-10 | 映画

ノイズ/廣木隆一監督

 島にサイコパスがやって来て、島民の青年ともみあいになり、偶然死んでしまう。ところがこれを一緒にいた数人が、死体隠蔽しようということになる。しかしサイコパスが島に来ることは事前に分かっていて、さらに既に島に渡ってきたすぐに保護の人間を殺していた。それで、サイコパスを探す捜査が大々的に行われることになる。一方島の新しい特産物として青年たちが栽培している黒イチジクがあるのだが、これを活かす取り組みとして、島をあげて5億もの補助金がもらえることになっていた。それでこの殺人を隠蔽する作戦が町長を絡めて大きくなりつつあったが、青年たちはあっさり町長も殺してしまうのだった。
 設定はそれなりに面白くなるような構造になっているのだが、脚本が悪いのか、科白に説得力が今一つない。成り行きでそうなるという流れが、かなり不自然なことになり、もう後戻りできなくなる。しかし捜査している刑事の言動は最初から行き過ぎているし、頭がどう考えてもおかしい。かなり問題になる行動を平気で行っていて、警察以前の問題のようにも思われる。そもそも島民がこれほど殺人を複数の人を絡めて隠蔽するなんてことは不可能で、しかし実際に殺人が明るみに出ても、それらの人々が捕まらない。基本的にお話が破綻しているように感じられてならなかった。
 途中でこれはダメだな、とずいぶん思いながら観たせいなのか、なかなか挽回できない映画だった。設定は面白くなって良さそうな要素も多いのだが、肝心なところで妙な動きを皆がしてしまう。それはちょっとないはずだから、方向が大きくずれ込んでしまうのである。結果的に犠牲者が積み上がってしまう物語となった。その関係者が黙っているはずもないのだし、もう少し破綻の在り方も変わっていたことだろう。原作のある映画のようだが、そのあたりはいったいどうなっていたのだろうか。
 俳優陣は豪華な感じなので、そのあたりで観る人も多いはずである。さて、素直に受け入れた人の方が多いのだろうか。そういうものだということなら、僕には何も言うことは無い。
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