すっかり選挙の話が出なくなって静かな年末を迎えているわけだが、それでいいのかというとそういうことでもなさそうなところが不穏であるともいえる。不景気と年末も相性がよく、せっかくのお正月を迎えるに当たって不幸な人がいることが何よりの娯楽であると喜んでいるようにも見えて下品だ。しかし、やはり深刻な状況になっているのは、ジリジリと自分の首だけは確保しておきたい既得権益の人たちであろう事も見て取れて、今のうちに深刻なんだから仕方ないんだもんね、という言い訳作りの世論形成に励んでいるのだとしたら、それはそれでやはりずるいとは思う。思うけど、経営者はじめ正社員が自分たちの権益まで緩める勇気があるはずが無いので、派遣切り騒ぎで何とか持ちこたえたいという願望で、先送り様子見という人がけっこういるようにも思う。どの道政治は明らかに間違うし期待する方が馬鹿である。幸いに全部政治のせいにしてくれるマスコミも味方だし、大衆だって本当に理解していないのは明白だ。結局選挙が無いことが救いになっているということでもあるのだろう。何故ならみんな間違った選択をしなければならなくなるのだから。民主党だって実は何にも出来ないということがばれないだけでも助かっていて、さらに麻生さんに感謝すらしているに違いない。全部困ったことになっている中でどうにもならない状態にせよ、麻生さんは困った人の代表として適任だったのではないかとすら感じられてしまって、とりあえずみんな自分のせいじゃないような気がして、わずかながらの心の平安というか、安心できて幸福なのではないだろうか。本当はそこまで馬鹿であるはずはないんだけれど、今ではひょっとするとタコ八郎より漢字が読めないと思われているような馬鹿だと多くの人に信じられるようなことになってしまって、親戚一同肩身の狭いことになっているのではなかろうか。しかし金持ちなので誰も同情すらしてくれないのである。
いや、ただ年末だなあ、と思って…。年賀状書かなくちゃかな。