カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

単に気に食わない奴だからだろうか?   マリブビーチ殺人事件・刑事コロンボ

2013-06-21 | コロンボ
マリブビーチ殺人事件・刑事コロンボ/ウォルター・E・グローマン監督

 新シリーズは突っ込みどころ満載のものが多いようだが、それは第一に過去の作品の質の高さに対しての比較として不満があるのだと思う。ファンというのは勝手なもので、素晴らしい作品に感動を受けながら、さらに高い水準のものを際限なく求めてしまうものなのだろう。
 さて、いかにもサスペンス劇場のような作品なんであるが、めぞん一刻の三鷹さんのような犯人(しかし三鷹さんみたいに金持ちじゃ無いようだ)が女性を巡って立ち回る姿というのが、何となく納得がいかない感じが先ずするのだった。誰からも好かれる二枚目というのは居るのかもしれないけれど、やはりそれはちょっと安直なのではあるまいか。
 トリック自体はいろいろと仕掛けがあって、謎解きに至るコロンボの気付きの視点も面白いのだが、そういう二枚目の立ちふるまい自体が残念という感じなのだ。ちょっとコロンボ的でないというのは、犯人は悪い人間であっても、何となく知性が高かったり、それなりに社会的地位のある人だったりすることが多いせいかもしれない。行き当たりばったりに行動しているように見えて、さらにそれが成功していくような人間の謎解きというのが、そんなにいい印象を残さないと言えるかもしれない。もっともそのような滑稽さを楽しむという方法があってもいいわけだが…。
 多くの女性の支持を受けるような甘いラブロマンスを作る魅力的な女性と、さらに多くの女性を虜にしてしまう二枚目のテニス・プレイヤー。そういう魅惑の設定を持ってしても、本当に女性の心をつかむ作品になっているのだろうか。コロンボ・ファンに女性が少ないはずもないと思うが、少しそこのあたりのはずし方が激しいのかもしれないと感じた。
 最後のちょっとネタばれ的だが、女性の下着の前後というのは、本当にそんなに間違わないものなんだろうか。男性の場合は前後の特徴が激しいのだが、それでも間違うということを犯しがちである。それだけ男性は愚かだということは言えるのだけれど、女性の場合の下着というのは、何となくどっちだって良さそうな感じもしないではない。間違えないという自信がこのような仕掛けだけで防げるとは思えなかったのだが、どうなのか。そこのあたりはこれを見た女性の人たちに聞いてみたいところであった。
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