卒業したのでいまさら感があるのだけれど、言葉の解釈をあれこれ言う割に、なんだかあやふやなままの使われ方をするある言葉についての雑感である。
青年会議所用語なんだと思うが、役職を持ってないいわゆる一般会員のことをフロア(床floor)メンバーという使い方をする場合があった。講演会などで壇上にいる人が、聴衆に向かって「フロアからも意見を…」などとやることから、おもにスピーチをする立場から多くの人に問いかけるときにフロアという言い方をするのだろうと思う。基本的な活動の拠点は委員会という単位を大切にする会なので、委員長を中心に、副委員長、他の委員という構成がはっきりしている。そういう意味では委員長という役職は特別で、委員会を代表して壇上で発表する機会が格段に多くなるためなのか、役職のない委員の人を指してフロアメンバーだという場合も多かったのだろうと僕は解釈をしていた。
ところがそういう役職のない委員をフロアメンバー(床にいる会員)などというのはおかしい、または不適切、または単なる言い間違いなどの説が現れて、フロアじゃなくてフォロアメンバーだ、ということもよくいわれていた。意味合いとしては委員長をフォローする、助ける立場じゃないか、という考え方らしい。しかしながらこれも和製英語的な考え方であることに変わりがなく、followerとなれば信奉者とか家来というような意味ではないか。別に自分の意志で配属されているわけでもなかろうし、家来といわれると抵抗を感じる人もいるのではないか。日本でフォローするというと助け舟を出すようなニュアンスがあるけど、followであるなら単純に付いていくとか続けるという意味のはずで、まずはここから誤解のもとがあるようにも思う。意見などに賛成するような行動ならフォローでいいと思うが、これが少しづつ拡大して普及解釈されているように思える。
単に音が似ている言葉を使い分けようとしたがると、なんだかそのまま言葉が暴走してしまうという感じがする。最初からフロアメンバーという言葉に、少なからぬ問題があるのであろう。であるなら、いっそのことこの言葉を言い換えたらどうだろうか。わざわざ英語でいう必要もないと思うが、今風だとサポーター(もしくはサポートメンバー)だろうか。まあ、これも本当には支持できない人もいるだろうから正直なところ適当ともいえないが、サッカーの応援団のように一緒に戦っているという感じがあれば、必ずしも不適切とは思えない。
別に卒業して寂しくなってJCのことを語っているわけではないのであしからず。自分たちのことは先輩の意見を完全に無視してでも自分たちで考えて切り開いていってほしいと思っております。そういう人にサポートできる程の力はないけれど、みなさん頑張ってください。