猫にバンビーノという種類がある。鹿の赤ちゃんをバンビというが、猫の赤ちゃんのような感じ、ということかもしれない。毛が無くて、生まれたてのままということであるともいえる。抱くとそのまま個体の体温が伝わりやすく、人気があるらしい。同じく交配で毛の極端に少なくなったスフィンクスという種類の亜種といわれ、長期的には定着するのかもしれない。
しかしながら同じバンビーノだけを交配すると、やはり病気になりやすいという欠点があるようだ。それでバンビーノの雄だけは残し、メスは別種と掛け合わせ、毛の少ないものを、バンビーノとして残しているようだ。苦労が多いが、人間というものの癖がよく分かる種類といえるかもしれない。また、見た目やその特徴が魅力だとはいえ、そのような希少さも人気としての価値を高めている可能性もある。
犬だってオオカミとまったく同じ遺伝子を持ちながら、これだけ多様な種類を誇っている。猫が犬のように多様な種類となるのは、いわば必然的なものだ(実際に猫の品種が作られ出したのは17世紀くらいからだと言われている)。僕らの孫の世代になると、想像もつかないような種類の猫が、生まれていることだろう。