風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

私たちの生きる道

2014-07-23 | 世界・平和
米NSC部長『日本政府も発言を』…撃墜調査で

集団的自衛権行使のための憲法解釈を変えた途端コレだ。
確かに今回の旅客機撃墜事件は大問題だし
原因究明や責任追及もしてしかるべきではあるけれど、
まだどこがどう「誤った」のか確定していない。
従って国際社会としてはニュートラルな目で
物事を見定めなければならない段階だと思うのだ。
にも拘らず、
アメリカは「一緒に軍事行動に出られる」同盟国として
仲間か否かの踏み絵を突きつけてくる。
結局は無かった大量破壊兵器が「ある」として起こした
イラク戦争の教訓が全く生かされていない。

子どもの世界に例えてみようか。
体も大きく腕力もあるガキ大将Aにへつらい、
守ってもらっている小柄で力も無い日本少年は
一方の対抗勢力であるガキ大将RとAの間で右往左往。
Aから「お前もRに何か言え」と言われているものの
Rに面と向かって文句を言うということは
直接Rから敵と見なされることになるから言えない。
距離的にも味方であるはずのAよりRが近いし
Rに取られっ放しの北方領土という人質(物質)もあるし
どこかあさっての方を見ながら一般論を並べるしかできない。

それでは自分でも体を大きくし、力をつけて
第3勢力のガキ大将になればいいのかというとそれも違う。
結局は力のあるもの同士が手を結んだり、敵対したり
疑心暗鬼で多数派工作をしていく道しか無い。
同じ土俵で(同じレベルで)対抗し、生き残ろうとしても
結局は巻き込まれてしまうのが関の山だ。
それならばどちらからも離れ、
例えば学問で、例えば技術で、例えば哲学で
孤高を保ち、一目置かれる存在になるほか無い。

そんなことできるのかって?
できるさ。私たちには憲法9条という宝がある。
これがあるからこそイスラム国を含む多くの国々が
日本に一目置いてくれている。
いくつかの強国は自分の都合で日本を巻き込もうとするが
それ以外の、いわばサイレントマジョリティたる国々が
日本を支持してくれるだろう。
その上で日本が国際社会で果たすべき役割は
対立するどちらか一方につくのではなく
それら多数の国々の支持に支えられながら
例えばイスラエルとハマス、ウクライナの親ロ派と政権側など
対立する勢力の間に立って仲裁役になることだと思うのだ。
あくまでニュートラルに。

私たちの日本ならそれができる。
いや、もしかすると私たちしかできないかも知れない。
それなりに力も発言力もありつつ、憲法9条を持っていれば。

写真は、山の神社で
ひっそりと、でも大きく花開いている山百合。
コメント
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