宮水は西宮の水が語源ですが、灘五郷と呼ばれる地域は東西に広がっていて、西宮郷は東から二番目で、いわゆる灘の生一本と呼ばれるのは西にある残りの三つの郷が中心のように思います。今回はこれらの中から魚崎郷と御影郷を中心に紹介します。
魚崎郷と御影郷は阪神電車の魚崎駅と新在家駅の南に広がる地域で、西宮郷は10の酒造メーカがありましたが、魚崎郷には4つ、御影郷には8つの酒屋さんがひしめいています。西宮郷と同じように、酒蔵の間に町並みがあるといった監事がします。西宮郷では酒蔵の中を見学できる酒屋はあまりなかったのですが、こちらには酒蔵が見学できたり資料を見ることができる酒蔵が8か所もあって、それも無料です。試飲コーナーも設けられているところがあり、こちらは有料のようですが、下戸の筆者には縁遠い存在です。西宮郷と同様にレストランがある処も多くあって、予約が取り辛いとのことでした。
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印象に残った酒蔵を紹介しましょう。魚崎駅の真南に位置する桜正宗は和建築の記念館でレストランやショップなどが中心です。桜政宗を西に住吉川を越えたところにあるのが菊正宗の記念館です。こちらも堂々たる伝統建築の記念館で、酒造りの様子を展示で学べるようになっています。2階には酒器のコレクションの展示もあって、 多くの時間を過ごせる空間です。菊正宗は直属の桶の製造工場を西隣に持っていて、事前予約が必要ですが見学可能だそうです。この菊正宗の本社ビルは記念館から西へ10分程で趣のあるレトロな洋館ですが、その入り口付近に嘉納治五郎生誕地の石碑があります。菊正宗や白鶴酒造の経営者である嘉納家とは親戚関係なのだそうです。
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嘉納家のもう一つの酒蔵である白鶴酒造の記念館は菊正宗の記念館と本社の間にあります。こちらの資料館も盛りだくさんで、昔の酒造りの様子を再現した展示がされていて、こちらは作業の様子がわかるように人形まで置かれています。麴室ものぞけるようになっていました。学生時代までを神戸で育った筆者としては、山を崩して海を埋め立てることしかしない文化的に貧弱な神戸市で、数少ない貴重な私立の美術館として白鶴美術館は記憶に残っています。
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菊正宗本社から北西に行くと灘吾郷酒蔵組合の看板のある建物があり、ショップやレストランがあるようですが、シャッターが降りていました、ただ建物の前には灘五郷のこもかぶりがずらりと積まれていました。さらに西に進み石や側の土手には昔の酒造りに使った井戸が再現されており、川を越えると福寿の酒心館があり、本格手にに食事のとれる料亭として有名です。国道を北に越えると処女塚古墳で万葉集にも登場する悲恋伝説の地です。そろそろ新西家駅が近くなってきましたが、最後は高嶋酒類食品の記念館ですが、甲南漬を作っている会社といったほうがなじみがあるかもしれません。甲南漬は奈良漬の一種ですが、灘五郷を控えるために原料となる酒かすが大量に手に入る地の利を生かした名産だったわけです。こうべ甲南武庫の郷と呼ばれるショップとレストランを兼ねた建物があります。これは旧高嶋家の住宅で登録文化財になっていて、レトロな洋館の中に和室もあってなかなか趣のある建物です。
菊正宗の樽工場は見学できなかったのですが、近くにいらっしゃった従業員の方と雑談ができました。お酒の香りを左右する樽は重要ですが、吉野杉を使って樽までを自家製造する酒造メーカは珍しいとのことです。日本の樽は台形に面取りをした板を縦の並べて、それを竹のタガで締め付けて作りますが、西洋流は板の接する木口に凹凸の溝があって、これがかみ合うようになっているそうです。たしかに、こうすれば丈夫ですが、そのような小細工をしなくても、大きな樽を形作る日本の職人技術はすごいと思います。酒造りは、温度や湿度などをコンピュータで管理しているようですが、灘の生一本の味を決めるのは職人さんの知恵ではないかと思います。
魚崎郷と御影郷は阪神電車の魚崎駅と新在家駅の南に広がる地域で、西宮郷は10の酒造メーカがありましたが、魚崎郷には4つ、御影郷には8つの酒屋さんがひしめいています。西宮郷と同じように、酒蔵の間に町並みがあるといった監事がします。西宮郷では酒蔵の中を見学できる酒屋はあまりなかったのですが、こちらには酒蔵が見学できたり資料を見ることができる酒蔵が8か所もあって、それも無料です。試飲コーナーも設けられているところがあり、こちらは有料のようですが、下戸の筆者には縁遠い存在です。西宮郷と同様にレストランがある処も多くあって、予約が取り辛いとのことでした。
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印象に残った酒蔵を紹介しましょう。魚崎駅の真南に位置する桜正宗は和建築の記念館でレストランやショップなどが中心です。桜政宗を西に住吉川を越えたところにあるのが菊正宗の記念館です。こちらも堂々たる伝統建築の記念館で、酒造りの様子を展示で学べるようになっています。2階には酒器のコレクションの展示もあって、 多くの時間を過ごせる空間です。菊正宗は直属の桶の製造工場を西隣に持っていて、事前予約が必要ですが見学可能だそうです。この菊正宗の本社ビルは記念館から西へ10分程で趣のあるレトロな洋館ですが、その入り口付近に嘉納治五郎生誕地の石碑があります。菊正宗や白鶴酒造の経営者である嘉納家とは親戚関係なのだそうです。
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嘉納家のもう一つの酒蔵である白鶴酒造の記念館は菊正宗の記念館と本社の間にあります。こちらの資料館も盛りだくさんで、昔の酒造りの様子を再現した展示がされていて、こちらは作業の様子がわかるように人形まで置かれています。麴室ものぞけるようになっていました。学生時代までを神戸で育った筆者としては、山を崩して海を埋め立てることしかしない文化的に貧弱な神戸市で、数少ない貴重な私立の美術館として白鶴美術館は記憶に残っています。
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菊正宗本社から北西に行くと灘吾郷酒蔵組合の看板のある建物があり、ショップやレストランがあるようですが、シャッターが降りていました、ただ建物の前には灘五郷のこもかぶりがずらりと積まれていました。さらに西に進み石や側の土手には昔の酒造りに使った井戸が再現されており、川を越えると福寿の酒心館があり、本格手にに食事のとれる料亭として有名です。国道を北に越えると処女塚古墳で万葉集にも登場する悲恋伝説の地です。そろそろ新西家駅が近くなってきましたが、最後は高嶋酒類食品の記念館ですが、甲南漬を作っている会社といったほうがなじみがあるかもしれません。甲南漬は奈良漬の一種ですが、灘五郷を控えるために原料となる酒かすが大量に手に入る地の利を生かした名産だったわけです。こうべ甲南武庫の郷と呼ばれるショップとレストランを兼ねた建物があります。これは旧高嶋家の住宅で登録文化財になっていて、レトロな洋館の中に和室もあってなかなか趣のある建物です。
菊正宗の樽工場は見学できなかったのですが、近くにいらっしゃった従業員の方と雑談ができました。お酒の香りを左右する樽は重要ですが、吉野杉を使って樽までを自家製造する酒造メーカは珍しいとのことです。日本の樽は台形に面取りをした板を縦の並べて、それを竹のタガで締め付けて作りますが、西洋流は板の接する木口に凹凸の溝があって、これがかみ合うようになっているそうです。たしかに、こうすれば丈夫ですが、そのような小細工をしなくても、大きな樽を形作る日本の職人技術はすごいと思います。酒造りは、温度や湿度などをコンピュータで管理しているようですが、灘の生一本の味を決めるのは職人さんの知恵ではないかと思います。