世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

世界遺産のスコタイまでは距離がありアクセスは困難ですが、かつての王宮のあったピッサヌロークはタイ国鉄の駅ができるだけのことはあるようです(タイ)

2024-08-04 08:00:00 | 世界の町並み
 世界各地の夜景を紹介してきましたが、夜行列車の車窓から見る夜景も旅情を掻き立てるものがあります。それが、外国であればなおのことですが、最近に乗ったタイ国鉄の夜行列車の乗車駅であるタイ中部のピッサヌロークを紹介します。この夜行列車は、北部のチェンマイから首都のバンコクまで走るもので、筆者は深夜にピッサヌロークから乗車してバンコクに早朝に着く6時間ほどの旅でしたが、暑い地方の通例で、利きすぎた冷房のために、ほとんど眠られませんでした。0時過ぎの発車のために、市内の昼間の観光が終わった後に時間が余ってしまって、居場所もありません。そこで、駅に近いホテルを予約して半泊まりをしました。かなりの安宿だったようですが、シャワーを浴びて、宵寝ができる充分の使節は備えていました。

 
 
 ピッサヌロークは、タイ国鉄が通っていないタイ中部の世界遺産のスコタイへの列車でアクセスする場合の入口ですが、70km以上も離れていて個人旅行では移動が不便です。このピッサヌロークじたいは世界遺産の街ではありませんが、かつて都のあった大都会です。長距離列車も、ピッサヌロークで機関区が変わるらしくしばらく停車します。

 
 
 
 
 
 かつてのチャン王宮跡は駅から北北西に2km程のナーンン川の右岸にありますが、草むらの中のところどころに基石が残っているくらいです。王宮の歴史を知るには王宮跡に建てられたチャン王宮歴史センタがあり、かつての王宮の姿を見ることができます。歴史センタの奥にはナレスワン大王をお祭りする寺院があって、現役寺院として参詣の人を多く見かけます。この寺院の周りにはおびただしい鶏の像が置かれていておような光景なのですが、そのいわれはわかりませんでした。また、手前にはワット・ウィハーントーンという寺院跡があり、ミニ・スコタイの感じで、大きな仏像も残っています。ナーン川を駅の方向に行くと、国道と交差する手前にはこじんまりとしたラックムアンの社があります。

 
 
 
 国道にかかる橋を左岸に渡ると、ワット・プラシー・ラタナ・マハタートがあります。こちらは観光寺院でもあり現役の信仰寺院でもあるために境内は多くに人出ごった返していて、お祭りの雰囲気さえします。回廊が幾つもあって、多くの仏像がずらりと並んでいますが、本堂にはタイで最も美しいと評判のチナラート仏が鎮座しています。境内には45度以上もあると思われる階段で上る古都ができる部っとなどもあって、ちょっと遊園地気分になれます。

 
 国道を駅の方に向けて横切るとワット・ラチャプー・ラナがあります。大きな仏塔と転法輪の目立つお寺でした。こちらも、何か仏教儀式があったのか、多くの人が境内にあふれていました。

 
 
 ホテルから駅へは夜中の11時過ぎの町並みを歩きましたが、町並みのあちこちがライトアップされ危険は感じませんでした。

 ピッサヌロークは20年以上も前にパッケージツアーで訪れましたが、その時にワット・プラシー・ラタナ・マハタートだったと思うのですが、参詣者が金箔を買って仏像に張り付けているのを見ました。今回も園光景を見られると思いましたが、ピッサヌロークではお目にかかれず、バンコクで同じような参詣方法を目撃しました。タイで見かける仏像は、どれも金ぴかで、金色に輝いている仏さまがありがたい、といった文化のようです。我が国の仏像もかつては金箔で覆われ同じような輝きを持っていたと考えられていますが、重文や国宝に指定されている仏像の大部分は採食や箔押しは剝がれて、構成の補修でも補われておらず、文化の違いを感じます。金は電気伝導率がよくさびないので、電子回路の接点につかわれます。かつて、廃棄された携帯電話が数多く眠る東京は大きな金鉱山と言われたこともありました。仏像に張った金は電気の伝導性が良いので、お願いもよく伝わるのでしょうか。