世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

バスに置いて行かれそうになったディンケルスビュールですが、もっと長く居て楽しみたい町でした(ドイツ)

2017-08-20 08:00:00 | 世界の町並み
 ロマンティック街道の中継都市というだけでなく、市内に見どころの多い都市がアウグスブルグでした。アウグスブルグを南に行くと、日本人に人気のあるノイシュバンシュタインがありますが、ロマンティック街道の主要な街並みは北にヴィルツブルグまで続いています。今回は、その街道の中央あたりに位置するディンケルスビュールを紹介します。このディンケルスビュールもアウグスブルグと同様に30年ほども昔に訪れたので、間違いや状況の変化などはお許しください。

 ロマンティック街道は、ドイツにある数々の街道の中でも人気のある街道で、ヴュルツブルクからオーストリア国境に近いフュッセンまで370kmほどあります。途中のローテンブルクで東西に延びる古城街道と交差しています。このローテンブルクも日本人に人気の都市で、鉄道駅もあり、城壁に囲まれ、今回紹介のディンケンスビュールと同様に1万人ちょっとの規模の町です。

 さて、ディンケルスビュールですが、鉄道駅は無くバスでのみのアクセスになります。筆者が訪れた頃は、ロマンティック街道を、3か所で途中下車しながら走る観光路線バスが1日に1本あるだけでした。ディンケルスビュールは途中げちゃの中間で昼食をとる時間を含めてやや長い停車時間が設定されていました。ところが、筆者は集合時刻の15分を、どう勘違いしたか40分と認識してしまい、35分頃に駐車場に戻ってきたところ、目の前をバスが通り抜けていきました。幸い、乗客が気が付いて止まってくれて、乗車できましたが、荷物はバスの中、乗れなければ途方に暮れるところでした。

 
 
 

 
 町は、8世紀ごろに入植が始まり、かつては市壁で囲まれていたようですが、現在は市壁にあった数多くの城門や塔それに水壕が残るのみです。ヴェルニッツ川沿いの町は、川と草地のロマンティックな町が売りなのだそうです。ドイツの都市は、第2次大戦で連合軍に破壊されつくしたところが多いのですが、ディンケルスビュールは被害をまぬかれ、中世の町並みが残っています。


 人口1万人にしては、建物が多く教会も後期ゴシックのカトリック教会や19世にに建てられたプロテスタント教会とがそろっています。バロック様式のドイツ騎士団の城跡など、かつての市壁に囲まれた狭い地域に、石造りを中心とした建物群が凝縮しているように見えます。


 
 
 
 その建物の軒先にあるのが、立体的な看板で、商店の軒先から張り出した腕の先に吊り下げられています。直径が1m前後でしょうか、透かし彫りで、それぞれの商店の商品や名前や特徴などが表示されています。ロマンティック街道のローテンブルクでもよく見かけますが、ドイツの各地で、このような看板を見かけます。吊り看板を見て回る旅もありかもしれません。

 現代社会は広告であふれかえっているように思います。一見ただで使えるように思っているネットのツール類も広告収入によって支えられていることは意外と認識されていません。メアドを登録するツールでは、デフォルトで広告メールを受ける設定が大部分で、ほっておくと大量の広告メールに悩まされ、土足で踏み込まれた感じがします。ただということはあり得ないので、ただに騙されないで、必要な経費は払った方がいいのかもしれません。吊り下げ看板の広告効果の範囲は狭いでしょうが、土足でふみこまれるようなことは無さそうです。


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1 コメント

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ディンケルスビュール (倉地 光男)
2017-09-09 00:37:15
軒先から張り出した腕の先に吊り下げられている立体的看板。じつはドイツの、歴史ある職人制度にも関係がありそう。一度、然るべき親方を見つけて、じっくり話をきてみると面白いのではないでしょうか。
現在の都市も、長い歴史から形成されてきた側面が良くわかってくると思います。

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