世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

大阪城の石垣にも使われた小豆島の特産の花崗岩や安山岩は中山千枚田の護岸になり、池田では神社の祭礼の観客席の桟敷に使われていました

2024-07-14 08:00:00 | 日本の町並み
 比叡山の里坊が数多くある坂本には京都の町並みでも珍しくなった犬矢来やばったり床机が残っていましたが、古民家にも穴太衆の仕事と思われる石垣のある民家の風景も目立っていました。石垣は、傾斜のある土地の土留めには必要欠くべからずの土木技術ですが、狭い日本で「耕して天に至る」と言われる棚田も土留めとして石垣が組まれます。この棚田は各地に残りますが、今回は小豆島の中山千枚田と、同じ石垣技術の野外劇場の階段状の観客席として石垣が積まれた池田の桟敷の周りを紹介します。

 農村歌舞伎の舞台や千枚田があるのは中山地区と言って、小豆島の高松や岡山からの入口になっている土庄港から中山経由池田行という一日に5本しかないバスで20分と少しという不便なところ、一方の池田の桟敷はそのバスの終点近くで、池田も高松からの船が着く港で、バス便の数は20本程と格段に便利です。

 
 
 土庄港からのバスはどんどん山の中に入っていき20ほどで春日神社前で下車しますと、目の板壁がの尊歌舞伎の背面でした。舞台を回り込んで鳥居を越えるとその先が神社で神社にむかった上り坂が観客席になった居ます。農村歌舞伎は毎年10月に講演されるそうでs、訪問した時は人の気配すなく、舞台の正面は板戸で閉められています、しかし隙間から中を覗くと、回り舞台らしい切り欠きが見えました。実はこのバスのルートには肥土山農村歌舞伎という舞台も存在するのですが、一度バスを降りてしまうと次は数時間待ちといった所では一か所に絞らざるを得ませんでした。

 

 農村歌舞伎の舞台のある神社から山の上手に向かって折り重なるように連なっているのが千枚田で、実はバス停の下の方にも続いていました。こんな傾斜地で農作業をするのはさぞや苦労妥当と思いますが、少し上ったあたりに天皇皇后両陛下下中山ご視察地という石柱がありました、平成16年においでになったのだそうです。

 
 
 
 
 中山を経由するバスの終点の池田の少し手前のバス停で下車し、池田港の東に張り出した岬に向けて南下すると、江戸時代に重税に苦しめられていた農民の窮状を江戸幕府に直訴をして処刑されてしまった平井兵左衛門を弔う五輪塔があったり、古い町並みが残っていたりします。そこを通り抜けたところに、池田の桟敷があります。亀山八幡宮の観覧席として、島特産の花崗岩を積み上げたもので、海に向かってローマの円形劇場の観覧席のような形で伸びあがって居ます。上ってみると、上がるにつれて景色が広がっていいのですが、一段の高さは意外と高くて、かなり往生します。この観覧席は、現在でも秋祭りの見物席として利用されているそうです。

 花崗岩は別名を御影石と言いますが、六甲山の南にある地名の御影が名前の由来だそうですが、御影石の中には花崗岩でないものも含まれているのだそうです。地球上ではごくありふれた岩石で、どこにでもありますが、地球以外の太陽系では、ほとんど見出せないのだそうで、これは花崗岩の生成に水が関与するためだそうです。荒い斑点のある花崗岩には、多くの鉱物が含まれ、中には水晶やトパーズ、トルマリンなどを含む場合があるそうです。トルマリンと言えば別名を電気石と呼ばれ、結晶を加熱すると電気を帯びるための命名のようです。このために、トルマリンを用いた健康製品が多数作られましたが、どれも根拠に乏しいものでした。加熱して発電に使う、というほどのものでもなさそうです。


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