琵琶湖西岸に旧街道沿いの古い町並みを残し、百貨店の高島屋の名前の由来となった町が高島町でした。この高島屋の発祥の地は京都烏丸松原ですが、烏丸通りを北へ二条まで行って少し西に入ると、三越の前身である越後屋京都本店の跡があります。今回は、二条城あたりから二条通を東に、瓦町通りの手前あたりまでを紹介します。
京都は、中国の都市の作り方を参考にしたこともあり、東西と南北の通りが直交して碁盤の目の町並みが広がっています。通りの名前を順に記憶するわらべ歌があり、南北の通りの歌は途絶えたものを資料から再現したそうですが、東西の通りの歌は口承で現在まで伝えられています。その歌は北から南に「丸竹戎二押御池(まるたけえびすにおしおいけ) 姉三六角蛸錦(あねさんろっかくたこにしき) 四綾仏高松万五条(しあやぶっこうまつまんごじょう)・・・」と続きます。高島屋発祥の地は4節の「松」の松原、越後屋京都本店は1節の「二」の二条ということになります。
二条と聞くと、一番に思い出すのは二条城で、現在の二条城は徳川幕府が京都のにらみを利かすために建てたものです。天守は落雷で失われていますが、世界遺産にも登録されている二の丸御殿が残されています。この二条城は、真夏の頃に夜間解放され、隅櫓がライトアップされますが、今年は二の丸御殿をキャンバスに見立てた光のオブジェが見られました。また、同時期には、一条戻り橋までの堀川沿いに飾られた七夕が人を集めています。
この二条城の南側に二条陣屋と呼ばれる建物があります。公開時間が限定され、事前予約も要るため、筆者はまだ見学していないのですが、幸運にも見ることができた人の言では、伊賀の忍者屋敷よりずっと面白い仕掛けが沢山残っているとの事です。
さて二条城のある堀川通りから二条通を東に入っていくつかの南北の通りと交差して室町通まで来ると越後屋京都本店記念庭園があります。通常は非公開で、門とその前に建てられた石柱しか見ることができませんが、塀越しに庭園の一部を覗き見することもできます。
さらに東に進んで、烏丸通りを横切って柳馬場通りを北に上がったところに京都ハリストス正教会が建っています。ハリストス正教会は函館のものが有名ですが、京都のものが最古の建物だそうです。京都のど真ん中に、ねぎ坊主の屋根を持った下見板張りの木造ビザンチン建築が存在することはあまり知られていないようですが、なかなか見事です。
さらに東に、堺町通りまで行って北に上がると、キンシ正宗堀野記念館があります。キンシ正宗の発祥の地で、現在は伏見に引っ越してしまいましたが、裏庭にはかつて酒造りに使われたであろう井戸もあります。酒造りの資料に加えて、内部の様子を見学できる京町家の一つです。
二条城から東に二条通を歩いてゆくと、道沿いに京町家に古風な看板やのれんを掲げた、いかにも伝統のありそうな商家が現在も営業を続けています。中には、折りたたみ式の「ばったり床机」のあるお店もあります。御池通りや四条通りのように広くって路線バスが走り回る道に比べて、条の番号が付いているにも関わらず狭くって人通りも少ない二条通は京都の風情を楽しめる散歩のための路地の一つかもしれません。
フランスでは、ミネラルウォーターの源泉の権利を矢継ぎ早に手に入れた企業があります。美味しい水だけは、工業的に生産できない、という理由からだそうです。日本酒の美味しいところは、例外なく水のおいしいところで、灘の宮水はその代表格です。純水に含まれている不純物の微妙な量が味を左右しているようです。ITの発達で、色々な感覚がセンサーにより電気信号に変換できるようになりましたが、味覚に関しては、まだまだ人間の舌が最も優れたセンサーのようです。嗅覚と同様に、電気信号から、元の感覚量に戻すのは簡単ではないようです。
京都は、中国の都市の作り方を参考にしたこともあり、東西と南北の通りが直交して碁盤の目の町並みが広がっています。通りの名前を順に記憶するわらべ歌があり、南北の通りの歌は途絶えたものを資料から再現したそうですが、東西の通りの歌は口承で現在まで伝えられています。その歌は北から南に「丸竹戎二押御池(まるたけえびすにおしおいけ) 姉三六角蛸錦(あねさんろっかくたこにしき) 四綾仏高松万五条(しあやぶっこうまつまんごじょう)・・・」と続きます。高島屋発祥の地は4節の「松」の松原、越後屋京都本店は1節の「二」の二条ということになります。
二条と聞くと、一番に思い出すのは二条城で、現在の二条城は徳川幕府が京都のにらみを利かすために建てたものです。天守は落雷で失われていますが、世界遺産にも登録されている二の丸御殿が残されています。この二条城は、真夏の頃に夜間解放され、隅櫓がライトアップされますが、今年は二の丸御殿をキャンバスに見立てた光のオブジェが見られました。また、同時期には、一条戻り橋までの堀川沿いに飾られた七夕が人を集めています。
この二条城の南側に二条陣屋と呼ばれる建物があります。公開時間が限定され、事前予約も要るため、筆者はまだ見学していないのですが、幸運にも見ることができた人の言では、伊賀の忍者屋敷よりずっと面白い仕掛けが沢山残っているとの事です。
さて二条城のある堀川通りから二条通を東に入っていくつかの南北の通りと交差して室町通まで来ると越後屋京都本店記念庭園があります。通常は非公開で、門とその前に建てられた石柱しか見ることができませんが、塀越しに庭園の一部を覗き見することもできます。
さらに東に進んで、烏丸通りを横切って柳馬場通りを北に上がったところに京都ハリストス正教会が建っています。ハリストス正教会は函館のものが有名ですが、京都のものが最古の建物だそうです。京都のど真ん中に、ねぎ坊主の屋根を持った下見板張りの木造ビザンチン建築が存在することはあまり知られていないようですが、なかなか見事です。
さらに東に、堺町通りまで行って北に上がると、キンシ正宗堀野記念館があります。キンシ正宗の発祥の地で、現在は伏見に引っ越してしまいましたが、裏庭にはかつて酒造りに使われたであろう井戸もあります。酒造りの資料に加えて、内部の様子を見学できる京町家の一つです。
二条城から東に二条通を歩いてゆくと、道沿いに京町家に古風な看板やのれんを掲げた、いかにも伝統のありそうな商家が現在も営業を続けています。中には、折りたたみ式の「ばったり床机」のあるお店もあります。御池通りや四条通りのように広くって路線バスが走り回る道に比べて、条の番号が付いているにも関わらず狭くって人通りも少ない二条通は京都の風情を楽しめる散歩のための路地の一つかもしれません。
フランスでは、ミネラルウォーターの源泉の権利を矢継ぎ早に手に入れた企業があります。美味しい水だけは、工業的に生産できない、という理由からだそうです。日本酒の美味しいところは、例外なく水のおいしいところで、灘の宮水はその代表格です。純水に含まれている不純物の微妙な量が味を左右しているようです。ITの発達で、色々な感覚がセンサーにより電気信号に変換できるようになりましたが、味覚に関しては、まだまだ人間の舌が最も優れたセンサーのようです。嗅覚と同様に、電気信号から、元の感覚量に戻すのは簡単ではないようです。