ベートーヴェンやショパンなどが訪れた有名なチェコの温泉地がカルロビバリでしたが、カルロビバリはかつての東欧圏最大の映画祭が催される場所でもありました。一方、アジアでは東京に並び最大級の映画祭が上海国際映画祭です。映画祭の会場となる上海を、今回は、黄浦江の西側の外灘(バンド)周辺を中心に紹介します。
上海は、日本から飛行機で2~3時間の距離で、関西からは船で行くこともできます。最近は中国のLCCの一つ春秋航空が安い運賃を掲げて就航したことでも話題となっています。緯度的には鹿児島とあまり変わらず、11月に訪問したときは暖かいと感じましたが、冬はかなり厳しい寒さだそうです。日本からの国際線は、通常は浦東空港に到着しますが、市の東30km程の黄海に面したところにあります。市内中心部までは、バスや地下鉄で1時間ほどの移動時間です。世界初のリニアモーターもありますが、運賃が高いうえに途中で地下鉄に乗換えが必要で、あまりメリットは感じません。
さて、今回紹介する外灘(バンド Bund)は、外国人の河岸という意味で、英語のbundは埠頭や築堤の意味です。中国表記では、居住する人間の属性を、英語では地理的な属性で命名されているのですね。黄浦江の西岸に沿って南北に1kmに伸びる外灘は、当初はイギリス租界であったところで、やがて英米郷土の租界となった後に、各国の銀行や領事館が集中して建設された場所です。戦後は行政機関は外部に移転をしましたが、残されたビル群はホテルや金融機関に利用されています。このため、19世紀頃の西欧の町並みが残され、中国とは思えない町並みとなっています。
この町並みは、当然ながら絵になる風景なので、結婚式を控えたカップルの撮影場所になっています。同じような光景は、広州の沙面でも見ました。沙面も川中島のような場所で租界となっていて、西欧の古い建物が残り、同じような風景が広がっています。日本では、結婚式前の記念撮影は、近頃になって見かけるようになりましたが、20年ほど前に訪問したソウルでもこのような光景を見ました。プロのカメラマンが、レフ版を持った助手を伴って本格的に撮影をするのですが、足元が写らない新婦の多くがスニーカを履いていることが多いのは面白い光景です。
外灘と川を挟んだ所が浦東で、こちらは高層ビルが林立する新しい町です。なかでも、球体を串刺しにしたようなテレビ塔は上海のシンボルのような存在で、外灘のオーソドックスなビルの上ににょっきりと顔を出す光景も、面白い構図です。
逆に、川とは逆の方向の南南西に入ると、上海を代表する観光地の豫園があります。回遊四季の庭園の豫園も見ごたえがありますが、隣接する豫園商城の夜景もなかなかのものです。この色合いはどこかで見たことがあると思ったら、青森の「ねぶた」の山車の色合いと雰囲気が似ているように思いました。この商城の中に、上海の小籠包発祥の店があります、日本の百貨店にも出店をしていますが、蒸篭で蒸すのに時間がかかるので、朝だの列ですが、行列をしてでも食べるだけの価値がありそうです。
上海の地下鉄は、中国の高速鉄道と相前後をして事故を起こして話題になりました。中国だけでなく高速鉄道の先進国のフランスにしても、確かに列車は速い(日本より速いことも)のですが、定時制や確実性、安全性の面で信頼性が低いような印象を受けます。また、騒音問題など環境に対する負荷も大きいようです。日本の新幹線のシステムを、諸外国に売り込む際に、システム全体としての信頼性などをもっと前面に出してもいいのではないかとも思います。ただ、いくらシステムが良くても、コンピュータでもよく問題となるヒューマンエラーは、日本人の几帳面さを前提とはできないという問題があるかもしれません。
上海は、日本から飛行機で2~3時間の距離で、関西からは船で行くこともできます。最近は中国のLCCの一つ春秋航空が安い運賃を掲げて就航したことでも話題となっています。緯度的には鹿児島とあまり変わらず、11月に訪問したときは暖かいと感じましたが、冬はかなり厳しい寒さだそうです。日本からの国際線は、通常は浦東空港に到着しますが、市の東30km程の黄海に面したところにあります。市内中心部までは、バスや地下鉄で1時間ほどの移動時間です。世界初のリニアモーターもありますが、運賃が高いうえに途中で地下鉄に乗換えが必要で、あまりメリットは感じません。
さて、今回紹介する外灘(バンド Bund)は、外国人の河岸という意味で、英語のbundは埠頭や築堤の意味です。中国表記では、居住する人間の属性を、英語では地理的な属性で命名されているのですね。黄浦江の西岸に沿って南北に1kmに伸びる外灘は、当初はイギリス租界であったところで、やがて英米郷土の租界となった後に、各国の銀行や領事館が集中して建設された場所です。戦後は行政機関は外部に移転をしましたが、残されたビル群はホテルや金融機関に利用されています。このため、19世紀頃の西欧の町並みが残され、中国とは思えない町並みとなっています。
この町並みは、当然ながら絵になる風景なので、結婚式を控えたカップルの撮影場所になっています。同じような光景は、広州の沙面でも見ました。沙面も川中島のような場所で租界となっていて、西欧の古い建物が残り、同じような風景が広がっています。日本では、結婚式前の記念撮影は、近頃になって見かけるようになりましたが、20年ほど前に訪問したソウルでもこのような光景を見ました。プロのカメラマンが、レフ版を持った助手を伴って本格的に撮影をするのですが、足元が写らない新婦の多くがスニーカを履いていることが多いのは面白い光景です。
外灘と川を挟んだ所が浦東で、こちらは高層ビルが林立する新しい町です。なかでも、球体を串刺しにしたようなテレビ塔は上海のシンボルのような存在で、外灘のオーソドックスなビルの上ににょっきりと顔を出す光景も、面白い構図です。
逆に、川とは逆の方向の南南西に入ると、上海を代表する観光地の豫園があります。回遊四季の庭園の豫園も見ごたえがありますが、隣接する豫園商城の夜景もなかなかのものです。この色合いはどこかで見たことがあると思ったら、青森の「ねぶた」の山車の色合いと雰囲気が似ているように思いました。この商城の中に、上海の小籠包発祥の店があります、日本の百貨店にも出店をしていますが、蒸篭で蒸すのに時間がかかるので、朝だの列ですが、行列をしてでも食べるだけの価値がありそうです。
上海の地下鉄は、中国の高速鉄道と相前後をして事故を起こして話題になりました。中国だけでなく高速鉄道の先進国のフランスにしても、確かに列車は速い(日本より速いことも)のですが、定時制や確実性、安全性の面で信頼性が低いような印象を受けます。また、騒音問題など環境に対する負荷も大きいようです。日本の新幹線のシステムを、諸外国に売り込む際に、システム全体としての信頼性などをもっと前面に出してもいいのではないかとも思います。ただ、いくらシステムが良くても、コンピュータでもよく問題となるヒューマンエラーは、日本人の几帳面さを前提とはできないという問題があるかもしれません。