かつてカナダの首都が置かれましたが、川を挟んですぐ先が当時の敵国であったアメリカといったことで首都の地位をオタワに譲ったのがキングストンでした。日本では国境を意識することはあまりありませんが、ヨーロッパに行くと川の向こうや山の向こうは違う国というこてゃよくあり、極端には道を挟んで隣国といった国境もあります。隣国との関係が良好な場合はいいのですが、キングストンの例のように、仲の悪い国同士が狭い川や海峡を挟んで対峙することも珍しくありません。今回はそれら中から狭い海峡を挟んで中国と対峙する台湾の金門島を紹介します。
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金門島は中国大陸から最短で2kmほどしか離れていない台湾領で、かつて金門紛争では中国と台湾が戦闘を交えて領有権を争ったところです。中国大陸に近い島ですが台湾からは100km以上も離れ、台湾との間の交通は通常は飛行機のようです。一方、中国のアモイからはフェリーで30分くらいで着いてしまいますが、これは現在の姿で、紛争の頃にはありえない航路であったわけです。ただ、最近は中国と台湾の関係がギクシャクして中国国民は、個人旅行で台湾には自由に行けなくなったようで、当然ながら金門島へのフェリーにも自由には乗船できないようです。我々日本人は、自由に行き来ができますが、イミュグレーションでパスポートコントロールがあり、それもかなり厳格に行われ時間もかかりました。なぜかアモイのフェリー乗り場には、陶製らしい楽器を奏でる真っ白の群像が並んでいました。
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アモイからのフェリーは金門島の西端に近い水頭埠頭に着きます。フェリーに乗船したアモイは高層ビル群が林立する大都会ですが、着いた水頭埠頭からは駐車場の向こうに緑の小山が見えるだけで、なんとものんびりとした風景しか目に入ってきません。水頭埠頭から東南東へ1kmちょっとには水頭集落があって、古い町並みが残っています。古民家あり、学校の跡、廟らしきものあり、お寺もあります。古民家が集中する一帯には伝統建築遺跡保留という名版があって、日本の重伝建といったところでしょうか。建物の一部は内部が公開されていて見学もでき、おそらく裕福な方の邸宅だったのでしょう、なかなか豪華なつくりになっています。
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治安が良くなかった頃に建てられた得月楼という望楼風の建物があり、盗賊や海賊から身を守るために20世紀初頭に建てられたそうです。広州の近くにある世界遺産の開平の望楼群と目的も形も似ているようです。
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学校は金門尋常小学の看板が残るファサードには天使のレリーフもあって、こんなに美しい校舎は日本にもあまり残っていないようにも思います。
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フェリー乗り場から島の中心の金門鎮まで5kmほどバスで15分くらいで着きますが、低層密集住宅が立ち並ぶだけで高い建物は皆無で、大都会のアモイから来ると何となくほっとします。バス停の近くに清金門鎮総兵署がありま、金門県の行政の中心であったところです。昔の建物などが保存されていて、観光の重要スポットのようですが、改修工事中で入ることができず、門の隙間から中を覗くのが精一杯でした。
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付近には霊済古寺や邸良功母節孝坊という石造りのアーチ門があり、さらには陳詩吟洋楼なども残る古い町並みがありますが、陳詩吟洋楼は改修中で足場と幕に囲まれていました。
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金門鎮の南の町はずれの小高い丘に建つのが莒光楼で、2階建てのコンクリートの四角な建物の上に、中国の楼閣風の建物が乗っかっているという不思議な形をしています。さほど高くはありませんが、ここに上ると金門島やアモイが霞んで見えます。建物の中に展示があって、その中にライオンが立ち上がったような格好の陶器製の風獅爺が立っていました。もともとは、風邪の被害を避ける神として風の強い場所に立てられ、現在は金門島の守り神として祭られているそうです。
金門島ののんびりとした風景を見ていると、ディジタル・アイランドとしての台湾を忘れてしまいますが、台湾と聞くとIT関連の製品を思い浮かべます。一時期はパソコンのマザ^ボードの大半は台湾製でしたが、現在もその状況は変わっていないのではないでしょうか。新しい電気製品を野心的に世に送り出していたシャープの台湾企業の軍門に下ってしまい、日本人としては、あまり面白くはないのですが。中国が台湾を乗っ取ろうとしているのは、メンツもあるのでしょうが、IT分野での利益が欲しいのでしょうね。
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金門島は中国大陸から最短で2kmほどしか離れていない台湾領で、かつて金門紛争では中国と台湾が戦闘を交えて領有権を争ったところです。中国大陸に近い島ですが台湾からは100km以上も離れ、台湾との間の交通は通常は飛行機のようです。一方、中国のアモイからはフェリーで30分くらいで着いてしまいますが、これは現在の姿で、紛争の頃にはありえない航路であったわけです。ただ、最近は中国と台湾の関係がギクシャクして中国国民は、個人旅行で台湾には自由に行けなくなったようで、当然ながら金門島へのフェリーにも自由には乗船できないようです。我々日本人は、自由に行き来ができますが、イミュグレーションでパスポートコントロールがあり、それもかなり厳格に行われ時間もかかりました。なぜかアモイのフェリー乗り場には、陶製らしい楽器を奏でる真っ白の群像が並んでいました。
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アモイからのフェリーは金門島の西端に近い水頭埠頭に着きます。フェリーに乗船したアモイは高層ビル群が林立する大都会ですが、着いた水頭埠頭からは駐車場の向こうに緑の小山が見えるだけで、なんとものんびりとした風景しか目に入ってきません。水頭埠頭から東南東へ1kmちょっとには水頭集落があって、古い町並みが残っています。古民家あり、学校の跡、廟らしきものあり、お寺もあります。古民家が集中する一帯には伝統建築遺跡保留という名版があって、日本の重伝建といったところでしょうか。建物の一部は内部が公開されていて見学もでき、おそらく裕福な方の邸宅だったのでしょう、なかなか豪華なつくりになっています。
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治安が良くなかった頃に建てられた得月楼という望楼風の建物があり、盗賊や海賊から身を守るために20世紀初頭に建てられたそうです。広州の近くにある世界遺産の開平の望楼群と目的も形も似ているようです。
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学校は金門尋常小学の看板が残るファサードには天使のレリーフもあって、こんなに美しい校舎は日本にもあまり残っていないようにも思います。
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フェリー乗り場から島の中心の金門鎮まで5kmほどバスで15分くらいで着きますが、低層密集住宅が立ち並ぶだけで高い建物は皆無で、大都会のアモイから来ると何となくほっとします。バス停の近くに清金門鎮総兵署がありま、金門県の行政の中心であったところです。昔の建物などが保存されていて、観光の重要スポットのようですが、改修工事中で入ることができず、門の隙間から中を覗くのが精一杯でした。
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付近には霊済古寺や邸良功母節孝坊という石造りのアーチ門があり、さらには陳詩吟洋楼なども残る古い町並みがありますが、陳詩吟洋楼は改修中で足場と幕に囲まれていました。
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金門鎮の南の町はずれの小高い丘に建つのが莒光楼で、2階建てのコンクリートの四角な建物の上に、中国の楼閣風の建物が乗っかっているという不思議な形をしています。さほど高くはありませんが、ここに上ると金門島やアモイが霞んで見えます。建物の中に展示があって、その中にライオンが立ち上がったような格好の陶器製の風獅爺が立っていました。もともとは、風邪の被害を避ける神として風の強い場所に立てられ、現在は金門島の守り神として祭られているそうです。
金門島ののんびりとした風景を見ていると、ディジタル・アイランドとしての台湾を忘れてしまいますが、台湾と聞くとIT関連の製品を思い浮かべます。一時期はパソコンのマザ^ボードの大半は台湾製でしたが、現在もその状況は変わっていないのではないでしょうか。新しい電気製品を野心的に世に送り出していたシャープの台湾企業の軍門に下ってしまい、日本人としては、あまり面白くはないのですが。中国が台湾を乗っ取ろうとしているのは、メンツもあるのでしょうが、IT分野での利益が欲しいのでしょうね。