秘仏で巨大な蔵王権現像の存在感に圧倒されるのが吉野金峰山寺でした。お寺の周りには吉野くずの店が数多く建っていましたが、吉野くずの原料は吉野ではなく山を東に下った大宇陀なんですね。今回は、吉野くずの産地である大宇陀周辺を紹介します。
大宇陀は、吉野から直線距離で北東方向に10kmほどですが、山が連なっていて鉄道で移動する場合は、この山塊を右回りに大きく迂回する古都になります。近鉄ばかりですが吉野から北に橿原神宮まで乗り換えてさらに北の大和八木に、さらに乗り換えて東に榛原まで行って、そこからバスで南に下ります。もうちょっとで長方形の四辺を廻るような感じです。行政的には人口が9万人足らず50㎢もある宇陀市に属していますが、2006年に合併によって生まれたもので、吉野葛のお店が並ぶ大宇陀の町はちょっと歩くと町はずれといった感じのこじんまりとした所です。今では静かな田舎町ですが、江戸時代には松山城が建つ城下町でした。唯一の名残が松山西口関門で、京都の色町の門のような感じがします。
吉野くずを売っている店が並ぶ古い町並みはその松山西口関門の東200m程を南に1km程の曲がりくねった道で、土蔵造りや子牛のある家並が続きます。この家並には吉野葛の店はさほどではなく、数が多いのは和菓子屋で、造り酒屋もあります。薬草園を持つ薬屋の店舗もあります。
大宇陀というと、万葉集に歌われ百人一首にも入っている、柿本人麻呂の「東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」の和かが読まれた場所と言われています。東に日の出前の炎が、西の空には入り残る月と大きな空の全円周が歌われた広大な歌のように思います。古い町並みを西に河を越えた小高い丘にかぎろひの丘万葉公園があり、人麻呂の歌碑が立っています。この丘からは、大宇陀の町並みを足元に見渡せ、かぎろひが立てば見事だろうと思います。ただ、人麻呂がこの場所で歌を詠んだのかどうかは判りませんが。
かげろひは語源的にはカゲロウと動ルインのようですが、かげろうが夏の暑いときに地表の温度が上がることでできる光の回折現象に対して、かげろひは冬の寒い朝に東の空が赤く燃える朝焼けの一種です。大宇陀では毎年2月11日の早朝にかげろひを見る会が開かれているようです。統計的に大宇陀ではかげろひが出る気象条件の特異日のようです。冬なので日の出は多少は遅いでしょうが、1時間前にかげろひの丘に行くのは、大宇陀に泊まるか車が無いと無理でしょうね。ただ、準備万端で当日に望んでも、かぎろひが現れないこともあるのでしょうか、これって気象予報で使われているスパコンで予測はつくのでしょうか。チャットGPTIといっても、誤った情報もあふれるネットから情報を集めるだけで、土地の長老の第六感には負けるのではないかとも思います。
大宇陀は、吉野から直線距離で北東方向に10kmほどですが、山が連なっていて鉄道で移動する場合は、この山塊を右回りに大きく迂回する古都になります。近鉄ばかりですが吉野から北に橿原神宮まで乗り換えてさらに北の大和八木に、さらに乗り換えて東に榛原まで行って、そこからバスで南に下ります。もうちょっとで長方形の四辺を廻るような感じです。行政的には人口が9万人足らず50㎢もある宇陀市に属していますが、2006年に合併によって生まれたもので、吉野葛のお店が並ぶ大宇陀の町はちょっと歩くと町はずれといった感じのこじんまりとした所です。今では静かな田舎町ですが、江戸時代には松山城が建つ城下町でした。唯一の名残が松山西口関門で、京都の色町の門のような感じがします。
吉野くずを売っている店が並ぶ古い町並みはその松山西口関門の東200m程を南に1km程の曲がりくねった道で、土蔵造りや子牛のある家並が続きます。この家並には吉野葛の店はさほどではなく、数が多いのは和菓子屋で、造り酒屋もあります。薬草園を持つ薬屋の店舗もあります。
大宇陀というと、万葉集に歌われ百人一首にも入っている、柿本人麻呂の「東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」の和かが読まれた場所と言われています。東に日の出前の炎が、西の空には入り残る月と大きな空の全円周が歌われた広大な歌のように思います。古い町並みを西に河を越えた小高い丘にかぎろひの丘万葉公園があり、人麻呂の歌碑が立っています。この丘からは、大宇陀の町並みを足元に見渡せ、かぎろひが立てば見事だろうと思います。ただ、人麻呂がこの場所で歌を詠んだのかどうかは判りませんが。
かげろひは語源的にはカゲロウと動ルインのようですが、かげろうが夏の暑いときに地表の温度が上がることでできる光の回折現象に対して、かげろひは冬の寒い朝に東の空が赤く燃える朝焼けの一種です。大宇陀では毎年2月11日の早朝にかげろひを見る会が開かれているようです。統計的に大宇陀ではかげろひが出る気象条件の特異日のようです。冬なので日の出は多少は遅いでしょうが、1時間前にかげろひの丘に行くのは、大宇陀に泊まるか車が無いと無理でしょうね。ただ、準備万端で当日に望んでも、かぎろひが現れないこともあるのでしょうか、これって気象予報で使われているスパコンで予測はつくのでしょうか。チャットGPTIといっても、誤った情報もあふれるネットから情報を集めるだけで、土地の長老の第六感には負けるのではないかとも思います。