小国の首都ながら周囲を断崖に囲まれて天然の要塞を方作っているのがルクセンブルグでしたが、国境を挟んだドイツ側の世界遺産の町がトリアーです。トリアーはドイツの西の端にあり、国内のライン川沿いの都市コブレンツまでは100kmほどもありますが、ルクセンブルグまでは40kmしか離れていません。今回は、トリアー市内に点在するローマ時代の遺跡や聖堂などの世界遺産を紹介します。
トリアーの駅を降りて最初に目に入る遺跡がポルタ・ニグラで、ガイドブックなどにはトリアーを代表する写真になっています。2世紀に建てられたローマ城壁の北門で、黒い石で作られているために、まるで火事に遭ったような印象を受けます。内部は各階ごとに木の床が張られて、最上階まで登ることができ、最上階からはトリアー大聖堂の尖塔なども眺めることがでます。内部は外部の火事に遭ったようなみすぼらしさとは違って、開口部の周りを飾るレリーフがなかなか奇麗です。
ローマ時代の遺跡はポルタ・ニグラの他に円形劇場や皇帝浴場があります。円形劇場は、規模は大きいようですが中世に採石場扱いをされていて破壊が進んでいるとのことです。
皇帝浴場はローマのカラカラ浴場に次ぐ規模の共同浴場跡で、ローマ人はよほど入浴が好きだったと見えます。バスの語源のイギリスのバースには現在も温泉が湧くローマ浴場の遺跡があり、チュニジアのカルタゴ遺跡の近くにもローマ浴場遺跡がありました。トリアーの遺跡は、壁の一部が残されているだけで、カラカラ浴場と同様に、ここがお風呂だったとは想像しにくい雰囲気です。ローマのお風呂は、蒸気による蒸し風呂で、日本の温泉とは形が違って当然なのでしょうが。
ポルタ・ニグラと皇帝浴場との間にあるのが大聖堂と聖母聖堂それにアウラ・パラティナ(バシリカ)です。大聖堂は4世紀に建てられたドイツ最古の大聖堂ですが、その後破壊と再建、増築が繰り返され、いろいろな様式の交じり合う建物です。ポルタ・ニグラから見ると空を突く3つの尖塔が印象的です。もう一方の聖母教会は、13世紀に建てられた,ドイツ最古のゴシック様式の聖堂です。ステンドグラスの美しい聖堂ですが、外観がすっきりした感じの大聖堂と比べて、少しゴチャゴチャした印象です。すっきりと言えば、バシリカは凹凸の少ない倉庫のような建物です。4世紀に宮殿として建てられ、現在は柱の無い大きな空間を利用してプロテスタントの教会として利用されています。
皇帝浴場とバシリカとの間には、17世紀に作られたルネッサンス風の宮殿の建物群が残されています。付近は広大な公園になっていて、緑が一面に広がって気持のよい場所でした。先のバシリカは、この宮殿の建物の一部として利用されていたのだそうです。
ローマのお風呂はサウナのような蒸し風呂だったようですが、このコラムで以前にも紹介したように、サウナの中で携帯電話で話しをしている人を見かけたことがあります。90℃ほどもの環境で動作する携帯電話の電子部品も丈夫になったものだと思います。電子部品は、暑さ寒さに弱いものとされ、自動車に電子制御を導入する時には高温に絶えうる部品を造るのに苦労したと聞いたことがあります。公衆電話の電子部品も、環境の悪い場所の一つですが、おそらくもっとも過酷な動作環境を強いられるのは衛星に搭載される部品なのでしょう。集積度が極度に上がったメモリでは、宇宙線が当たっただけで内容が消えてしまうと言われていましたが、どのように解決されたのでしょうか。
トリアーの駅を降りて最初に目に入る遺跡がポルタ・ニグラで、ガイドブックなどにはトリアーを代表する写真になっています。2世紀に建てられたローマ城壁の北門で、黒い石で作られているために、まるで火事に遭ったような印象を受けます。内部は各階ごとに木の床が張られて、最上階まで登ることができ、最上階からはトリアー大聖堂の尖塔なども眺めることがでます。内部は外部の火事に遭ったようなみすぼらしさとは違って、開口部の周りを飾るレリーフがなかなか奇麗です。
ローマ時代の遺跡はポルタ・ニグラの他に円形劇場や皇帝浴場があります。円形劇場は、規模は大きいようですが中世に採石場扱いをされていて破壊が進んでいるとのことです。
皇帝浴場はローマのカラカラ浴場に次ぐ規模の共同浴場跡で、ローマ人はよほど入浴が好きだったと見えます。バスの語源のイギリスのバースには現在も温泉が湧くローマ浴場の遺跡があり、チュニジアのカルタゴ遺跡の近くにもローマ浴場遺跡がありました。トリアーの遺跡は、壁の一部が残されているだけで、カラカラ浴場と同様に、ここがお風呂だったとは想像しにくい雰囲気です。ローマのお風呂は、蒸気による蒸し風呂で、日本の温泉とは形が違って当然なのでしょうが。
ポルタ・ニグラと皇帝浴場との間にあるのが大聖堂と聖母聖堂それにアウラ・パラティナ(バシリカ)です。大聖堂は4世紀に建てられたドイツ最古の大聖堂ですが、その後破壊と再建、増築が繰り返され、いろいろな様式の交じり合う建物です。ポルタ・ニグラから見ると空を突く3つの尖塔が印象的です。もう一方の聖母教会は、13世紀に建てられた,ドイツ最古のゴシック様式の聖堂です。ステンドグラスの美しい聖堂ですが、外観がすっきりした感じの大聖堂と比べて、少しゴチャゴチャした印象です。すっきりと言えば、バシリカは凹凸の少ない倉庫のような建物です。4世紀に宮殿として建てられ、現在は柱の無い大きな空間を利用してプロテスタントの教会として利用されています。
皇帝浴場とバシリカとの間には、17世紀に作られたルネッサンス風の宮殿の建物群が残されています。付近は広大な公園になっていて、緑が一面に広がって気持のよい場所でした。先のバシリカは、この宮殿の建物の一部として利用されていたのだそうです。
ローマのお風呂はサウナのような蒸し風呂だったようですが、このコラムで以前にも紹介したように、サウナの中で携帯電話で話しをしている人を見かけたことがあります。90℃ほどもの環境で動作する携帯電話の電子部品も丈夫になったものだと思います。電子部品は、暑さ寒さに弱いものとされ、自動車に電子制御を導入する時には高温に絶えうる部品を造るのに苦労したと聞いたことがあります。公衆電話の電子部品も、環境の悪い場所の一つですが、おそらくもっとも過酷な動作環境を強いられるのは衛星に搭載される部品なのでしょう。集積度が極度に上がったメモリでは、宇宙線が当たっただけで内容が消えてしまうと言われていましたが、どのように解決されたのでしょうか。