かつては特急どころか列車も停車しない駅が浦和駅でしたが、現在では浦和の名前が付く駅が駅が8つにもなり、大宮などとの合併によって政令指定都市にまで大きくなりました。5つの市が合併して誕生し三大都市圏以外で初の政令都市になった北九州市はこのような形のはしりでしょうか。今回は、その北九州市の八幡西区にある旧長崎街道の宿場町の一つの木屋瀬(こやのせ)宿を紹介します。
木屋瀬宿は小倉を起点に長崎まで通じていて、かつてはシーボルトも歩いたであろう長崎街道の2番目の宿場町です。JR鹿児島本線の黒崎から筑豊電鉄という路面電車風のかわいらしい電車で20分ほど乗った木屋瀬駅周辺に宿場町の名残を残す町並みが続いています。もう10年ほど前に訪れたので、詳細は記憶から消え去っているのですが、白壁や黒壁の土蔵造りの家並みが続いていたように思います。今回の写真は古いデジカメで撮影したので画素数も少なくフレアなどが出て見苦しい点はお許しください。
木屋瀬駅から散歩を始めると、まずたどり着くのが須賀神社で、何の変哲も無い神社ですが7月に行われる祇園祭りでは、かつては9mを超える山笠が巡行したそうです。
宿場町というと本陣の遺構があることが多いのですが、木屋瀬では本陣の門だけが残されていて、その門が移築され裏門に使われているのが永源寺で須賀神社を西に行ったところにあります。一方の表門は階上に鐘を吊るした楼門になっていました。
宿場町の古い町並みは、永源寺や須賀神社の南に、長崎街道木屋瀬記念館までの通りに残っていたように思います(少し心もとないですが)。黒漆喰で塗り固められた羊羹屋さんや炭火焼のお店などが並んでいたようです。フレアのかかった写真が古色を増してノスタルジックに見えてくれるかもしれません。
これらの町並みの中に、もやいの家、松本家や梅本家といった伝統家屋があるようなのですが、どうも通り過ぎてしまったのか写真にも撮らずで記録がありませんが、資料によると格子造りで京町家風の家屋のようです。
木屋瀬は遠賀川の水運を利用した商都としても栄えた町ですが、かつての船着場の近くにあるのが長崎街道木屋瀬記念館です。街道の歴史や民具などが展示されてる(たように思う)郷土資料館と芝居小屋風の多目的ホールの「こやのせ座」が通りをはさんで並んでいました。「こやのせ座」の建物は広い白漆喰の妻面の壁面に存在感がありました。
江戸時代の長崎街道は、出島から入ってくる西洋の情報の通り道として、いわば情報ネットワークの基幹部分のような役割をした街道の一つでだったのでしょう。木屋瀬宿にもヨーロッパからの最新の情報を持った人々が往来し、宿泊をしたであろうと思います。電気通信の場合では、情報通り道となるネットワークは、情報が通り抜けるだけで、ネットワークの中で内容を把握することはありませんが、人間が運ぶ情報では、口外を禁じられていたとしてもそれらの情報の片鱗が当地にも残されたのではないでしょうか。ただ、ルーターで情報をバケツリレーするインターネットの世界では、悪意の第三者が情報を盗み見できる構造なのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/7d/b301117f0aa9c23b9e960c4b343f5b79.jpg)
木屋瀬駅から散歩を始めると、まずたどり着くのが須賀神社で、何の変哲も無い神社ですが7月に行われる祇園祭りでは、かつては9mを超える山笠が巡行したそうです。
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江戸時代の長崎街道は、出島から入ってくる西洋の情報の通り道として、いわば情報ネットワークの基幹部分のような役割をした街道の一つでだったのでしょう。木屋瀬宿にもヨーロッパからの最新の情報を持った人々が往来し、宿泊をしたであろうと思います。電気通信の場合では、情報通り道となるネットワークは、情報が通り抜けるだけで、ネットワークの中で内容を把握することはありませんが、人間が運ぶ情報では、口外を禁じられていたとしてもそれらの情報の片鱗が当地にも残されたのではないでしょうか。ただ、ルーターで情報をバケツリレーするインターネットの世界では、悪意の第三者が情報を盗み見できる構造なのですが。