シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

小川町:酒蔵見学(松岡醸造)

2021-08-24 | お出かけ

8月12日(金)、埼玉県小川町プチ観光、その4。

松岡醸造さんの酒蔵見学に予約した経緯は、「帰省をあきらめ、埼玉県小川町プチ観光へ」の日記にも書いたとおりで、以前「帝松」のお酒を頂いて飲んだことがあるので興味をもったことによる。
その時のことを日記で調べると、2年前の私の誕生日に娘婿から『帝松【霜里】』という純米吟醸を頂き、その後に娘夫婦が家に来たときに一緒に美味しく飲んだもの。

さて、松岡醸造株式会社は前回の栃本親水公園から車で5~6分ほど。槻川の上流側で山に近いところにある。『帝松(みかどまつ)』は松岡醸造を代表する銘柄。


予約はしたものの、どこで受け付けするのか分からない。直売店に行ってみる。なお、見学時に聞いて後で飲んでみたが、↓画の左側には地下130mからの天然水を飲めるようになっていた。


直売店のレジで店員さんに聞くと「ここでしばらくお待ちください」と。
ほどなく「こちらにどうぞ~」と外にでて、蔵の杉玉の前で集合待ち。カメラでの撮影ことを聞くと、「どこもOK」と、また「今回は取材があるので一緒に見学されるけど、人は写らないようにします」とのこと。集まったのは、一般が3組、取材チームは5人ほどだったと思う。


見学は次期7代目の若い(30代)専務の案内。いろいろ教えて頂いたが、日にちが経ったので抜け漏れている(最初から頭に留まってないという説もある)のを前提に記録しておく。

小川町は人口3万人に満たない小さな町だが、酒蔵は3つある。それは良質な水に恵まれていることが大きい。
松岡醸造の創業は170年前(1851年)、新潟県出身の初代が地元から酒蔵を移築したとされる。
仕込み水は硬水、しかも国内仕込み水トップクラスの硬度。灘の酒の「宮水」以上に硬度が高い。でも「硬水なのに柔らかい」という水(実際飲んでみて違和感無し)で、そこに軟水の新潟での酒造りが活かされ、酒蔵特有のお酒が生まれた。

杉玉は、新酒ができましたよ!という目印と言われるが、江戸の頃はお米もお酒も貴重なもので、お酒を毎年どこででも作って良いものではなかった。酒蔵としての杉玉は「今年はお酒が造れます!」というものだったようだ。

蔵の中に入る。新旧あるうちの新しい蔵。お米を洗う~蒸す~冷やすなどの設備がある。
↓画の右側は大きな釜で湯を沸かすためのもの。上に同サイズのセイロがクレーンで移動できるようになっていて、そこにお米を入れて蒸す。左側はそれを冷やすための設備。昔は辛い作業だったが、効率的にできるようになった。


酒米の遍歴。左は元々よく使われていた「雄町」で稲穂は背が高い。真ん中は現在多用されている「山田錦」。右は新しい品種の何とか(名前を忘れた)で、背は低くても収量は同じくらいだという。つまり強風でも倒れない、育てやすい酒米のようだ。


発酵・貯蔵タンクに移動。一つのタンクで一升瓶何本とか、それに見合う田んぼの面積はどれくらいとか説明があった。また。タンクの周囲を地下水で一定温度にするような説明があったように思う。


次は、古い方の蔵に移動。構造材はかなり古い。ここのタンクには10年熟成させている古酒や新しい銘柄に使っていると言っていたような・・・。


大吟醸用という部屋は、冷房が効いて一気に汗がひく。

 

「検査室」という部屋があった。その昔、酒税は今よりも国税に占める割合が多かったこともあり、製造量をきっちり検査するため、税務署の方が常駐していたという。

室内は当時のまま保存されている。当時の居室からすれば最上級のおもてなし部屋だと思う。

 

地下水は豊富で蛇口をひねれば勢いよく水がでてくる。でも、貴重な地下水なので、洗い物とかは水道水を使っているとのこと。


いろいろ聞いたことの一部しか記せないが、酒蔵見学は面白くためになった。日本酒に興味・関心のある方は、一度参加されると良いと思う。

見学の後は、直売店で試飲。「いくらでも、どうぞ」と専務は言うが、運転手なので試飲できない。10年熟成もの。酒米「雄町」のみで作ったもの。あれやこれや特徴のあるお酒が様々。妻は4~5種類くらい試飲。羨ましい・・・辛い。

店内、壁面の棚の様子。店の中央にも多数並べてあり、冷やしてあるものもある。

↓左側の10年熟成したものは色もキレイ。右側の変なラベル?は、あの映画のポーズではないか。埼玉県の埼玉県民による埼玉県民のためのお酒か。


出かけた先で酒蔵の直売店があれば立ち寄ることが多いが、ここの酒蔵はいろんな種類の銘柄がある。味の濃さ淡さ、香りの高さ穏やかさ、自分の好みに合う銘柄を探してみたら・・・あると思います!
自分用のお土産として、小瓶の『創業170周年記念酒 帝松 純米吟醸 生原酒』と『帝松 吟醸 出世酒 社長の酒』、『赤磐雄町 純米原酒』の四合瓶1本購入した。

専務の説明の中で、ここの地盤は強固な岩盤で地震に強い。東日本大震災の時も棚から瓶が落ちるようなことはなかったという。
かの大震災では小川町含め周辺の自治体の震度は4~5と発表されている。であれば直売店の瓶など落ち放題のはず。それなのに落ちないなんて凄い地盤だと思う。
まったく目的は違うけど、自然や田舎感を求めて移住を考えている方には、候補地のひとつとして検討に値するところかもしれない。

(埼玉県小川町プチ観光。つづく)


◇2021年8月12日 小川町プチ観光 まとめ

帰省をあきらめ、埼玉県小川町プチ観光へ
小川町:築100年の石蔵「コワーキングロビーNESTo」
小川町:分校カフェMOZART(モザート)
小川町:栃本親水公園と栃本堰
小川町:酒蔵見学(松岡醸造)
小川町:三代目清水屋、花和楽の湯、その他

 

コメント (6)
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