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シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

伊香保温泉:御用邸跡、伊香保神社、石段街・カフェなど

2023-03-01 | お出かけ

2月17日(前回のつづき)、伊香保ロープウェイを下ってからは、伊香保神社の方に向かって坂道を進む。すると、崖のような斜面に「伊香保御用邸跡」の石碑を見つける。ここに御用邸があった?歩道は雪が残るけど大丈夫と思い進んでみる。


御用邸は1893年(明治26年)に建設され、1945年(昭和20年)に廃止された。建物は1952年(昭和27年)7月の火災によって焼失。往時の面影は、玄関で使用された沓脱石に今も残されている。(案内板より)なお、現在、跡地には「群馬大学伊香保研修所」が建てられている。


この地が御料地に選出されたのは、ベルツ博士の「日本鉱泉論」発表(明治13年)により伊香保が広く知られるようになり、博士が眺望の絶妙と空気の爽快を称賛したことも背景のひとつにあったのかも知れない。

さらに進むと参道でもある石段の途中に行き着く。ここから、鳥居や社殿が見え、ズームで確認する。(電線が気になる)


石段を仰ぎ見る。石段の途中に鳥居、狛犬がある。その左には手水舎。右側の石柱には「縣社 伊香保神社」とあるので、旧社格で県社ということだろう。


365段目の石段をのぼり着き、二の鳥居をくぐると、右側に伊香保神社の社殿がある。境内には雪が残り、厳かな感じが増す。
拝殿の鈴&縄は5本もある。拝殿の大きさの割に数が多いようにも感じるが、それだけ人気があるのだろう。


拝殿の後ろ側にある本殿の様子も記録。右側に「車両進入禁止」を示す案内がある。石段街の道は狭いけど、ここを同じように通る輩がいたってことかな。


ここからは、石段を下っていく。途中、宿の壁面に明治44年の「上州伊香保温泉場全景図」が掲示されていた。伊香保の町は石垣で出来ていて、石段の両側に二層三層の旅館が不規則に並んでいるとの紹介文が添えられていた。今よりも石段の幅が広く見える。


左右の石段の間にある碑文によると、石段温泉街は1576年(天正4年)に形成されたとあり、石段の中央に湯樋を伏せ、左右の屋敷に引湯して浴場を作り、温泉宿を経営していたと。当時としては異色の温泉街は我が国第一号の温泉都市計画であり、先駆的役割を果たしていた。と記されている。


この湯の花まんじゅうの看板がある風景は、伊香保石段街のイメージ画として、他のWebサイトでも見られるところだ。


数日前、「行きたい店は調べておいて」と妻に伝えていたので、歩きながら「どこかあった?」と聞くと、「ラクスイラクザンが良さそうだった」という。そうなんだと言いつつ、目の端に「楽水楽山」という看板が。エッ!ここじゃない!?とタイミングの良さに2人ともビックリ。看板から脇道に入って店に着く。
レトロ感のある落ち着いた店内で、紅茶のケーキセットをいただく(クーポンで)。室内壁面の照明、軒下の行燈、庭、遠望などを無理くりおさめてみた。


ホテルの駐車場に戻る小道で“手造り”“元祖”を掲げる湯の花まんじゅうの店があった。しかし、店内は暗く「本日売れ切れ」との貼り紙。まだ昼前なのに、人気の店なのだろう。


なお、プレバトのスプレーアートは、伊香保ロープウェイの隣にもあり、記念写真を撮っているグループがいたので、我々もと(たまたま歩いてきた)女子高生にお願いする。もう中学生と小野利昌の作品。また、文学の小径付近では、レーザーラモンHGと光宗薫の作品を見かけた。これで、前日と併せて全部見たことになる。


ホテルの駐車場に戻ったのは昼12時少し前。駐車場は空きもあったので支障はなかったようだ。平日に来れたおかげかな。
ここから、水沢観音に向かう。(つづく)

 

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伊香保温泉:ロープウェイ~ときめきデッキの展望

2023-02-26 | お出かけ

2月17日(一泊二日の二日目。前日までは前回・前々回参照)は、朝6:20に大浴場へ。最初は一人だったので、平泳ぎの真似事を。
7:30からの朝食は、普段に比べるとかなり食べてしまった。
9:00にチェックアウト。フロントで伊香保温泉の施設利用の割引券(伊香保旅手帖)をいただく。

この日は、伊香保ロープウェイを使って展望台に行ってから、石段街を散歩する予定。ホテルから歩いて行けるので、車を預けたままでよいか確認すると、昼までならOKとのこと(いつもそうなのかは不明)。

伊香保ロープウェイは、昭和37年開業。けっこう歴史がある。温泉街の不如帰(ほととぎす)駅~山頂の見晴駅まで高低差189mを4分間で結ぶ。一人往復830円が割引で750円に。
2つの駅にはロープウェイの異なる役割があり、見晴駅にある動力によってロープを巻き上げ、不如帰駅で客車のバランスをとっている。見晴駅では覗き窓から機械室を見ることができた。“昭和”の風情を感じる。


伊香保温泉が舞台イメージとして描かれるテレビアニメ「美男高校地球防衛部」が、伊香保温泉とコラボしており、客車もそのラッピングが施されていた。車内アナウンスも声優のキャラクターボイスだった。


見晴駅周辺は標高955m。そこから展望台ときめきデッキまで歩いて行く。デッキの標高は約980m。パノラマが一望だ!(これだけスマホカメラ)


スマホで動画を記録。西側の草津方面から苗場方面~水上方面~日光方面~赤城山~東側の関東平野。


新潟方面から赤城山まで順に。山座の案内図によると、雪山は左から仙ノ倉山2,026m、万太郎山1,954m、谷川岳1,963m。


右に移動すると、武尊山2,158m、手前の雪無しは子持山。


さらに、遠くは日光方面。中央の雪山は日光白根山2,578m、右は男体山2,486mかな?


渋川市の市街地を挟んだ峰が続く山々は、まとめて赤城山で最高峰は1,828m。広く緩やかな裾野は、日本で二番目の長さらしい。


見晴駅に戻り、東側に目を向けると、一段下がったところに屋外スケートリンクが広がっていた。滑っている人も数十人いそうだ。夜間照明もありしっかりした施設。


事前にマップを見た時に気になってはいたが、この施設は「群馬県総合スポーツセンター伊香保リンク」で、世界スプリントスピードスケート大会や国民体育大会スケート・アイスホッケー競技会など大規模大会も多く開催されているという。58m×28mの屋内リンクが2つ、屋外リンクは400mある。
ちなみに、リンクの後背にそびえる山は、左が雌岳1,317m、右が雄岳1,345mで併せて「二ツ岳」。

見晴駅からの周辺は上ノ山公園という。現地の案内図を記録しておく。


なお、ときめきデッキまでは、ロープウェイを使わず歩いていくこともできる。石段街上の伊香保神社から山頂まで遊歩道が整備されているようだ。ただ、今回はホテルからそこそこの距離になるし、妻と一緒だし、2月12日に北本自然観察公園散歩中、左ふくらはぎが痛くなり左足をひきずるように歩いていたので検討から除外した。(この日は、雪が残っているであろうから、実際に行けたかどうかは不明)

 

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伊香保温泉:石段上り口、関所、スプレーアート、源泉など

2023-02-24 | お出かけ

2月16日の朝出発し、前回とりあげた東吾妻町の湧水とキャンプ場を見た後、伊香保温泉に向かった。
事前にランチをする候補店をWebで探していたので、とりあえず行ってみる。石段に近い「茶屋 たまき」は、窓側であれば眺めが良さそうだが・・・。


残念ながら窓側は先客で埋まっていた。ここでは軽めにしようと、私は磯辺焼きのセット、妻はお汁粉のセットをいただく。店内に置かれていた和食器や調度品に落ち着く。奥の和室は使用禁止だったが、炉が切られていた。


伊香保温泉といえば“石段”がシンボルになっている。その石段の上り口が近いので少しだけ登ってみる。


振り向くと、眺めは良く遠くには雪山が望めた、レトロな街頭は灯れば風情がありそう。脇に木製の門があったので入ってみる。


伊香保関所(伊香保口留番所)は、間口5間奥行3間の約15坪の萱葺屋根の建物で周囲に木柵があり、東西に門扉があったという。


石段から少し入った広場に、大きな絵が2つ。これはTVで観た。プレバトのスプレーアートで、千原ジュニアと佐藤詩織の作品。

 

次の目的地は、365段の石段を登り、その先になるのだが、都合により車で行くことにする。
河鹿橋駐車場に車をとめ河鹿橋を渡る。周辺はモミジがあり、紅葉の観光スポットになっているようだ。


その先に伊香保温泉飲泉所がある。ここで伊香保温泉の温泉水を飲むことができる。せっかくなので一口飲んでみる。けっして美味しいものではなかったが、源泉を楽しめる施設ということでは貴重であろう。


緩い坂道を進むと「伊香保露天風呂」がある。当日は浴槽の改修工事のため臨時休業だった。
その隣に、「若き日の ベルツ博士の胸像が建てられていた。石碑の説明によると~ベルツ博士は日本温泉医学の父であり、明治初期(1870年代)数多い日本の温泉のなかで博士に第一番に系統的指導を受けたのが伊香保温泉であり、この時の指導内容が日本鉱泉論として発表され日本温泉医学の原典になっている~伊香保温泉にとって大恩人ということだ。


その隣に源泉噴出口がある。噴出する様子をドーム型のガラス越しに眺められる。屋根も掛けられ整備されている。掲示によると、昭和34年完成、温度45.7度、毎分湧出量は約1,443㍑、泉質は硫酸塩泉。


その奥にはラドン発見の碑が建てられている。碑文によると~明治42年夏、日本で初めてラドン(ラジウムエマナチオン)が伊香保で発見された~という。ベルツ博士の指導といい、伊香保には温泉初めて物語がある。

 

まだチェックインには早いけど、雪が残るくらいで寒いし、落ち着きたかったので、宿泊するホテルに向かうことにした。
伊香保神社の脇を通り、石段を通過していくのだが、途中までの道路がとても狭い。一方通行ではないのだが、ほぼ1台の車と人が歩ける幅しかない。坂に造られた街なので仕方がないけど、車幅の大きい車は石段街を通るルートを検討した方が良さそうだ。

14:00過ぎにホテルに着く。スマホにダウンロードしたワクチン接種証明を探すのに手間取りながら提示したり、電子クーポンの発行と説明を聞いたり。部屋の準備ができるまで少し待つように言われたが、ロビーのソファに座って間もなく準備ができたと呼ばれた。部屋に入ったのは14:30頃か。

15:00に大浴場へ。ここの大浴場は床が全面畳敷きになっていて、冷たくないし滑らないのが嬉しい。大きな桶型の露天風呂も畳敷きだった。
大浴場近くのコミックコーナーは、部屋への持ち込みもOKということで、数冊選んで部屋に戻る。夕食まで、横になりコミック見ながらまったりと。

18:30~20:30頃まで夕食。1時間飲み放題がセルフで、最初の一杯のビールをつごうと思ったら、間違えてハイボールでがっかり。食事は多めだけど残さず食べお腹いっぱい。なので、それほど飲んでない。
21:00からの貸切風呂は8~10名でも可能なくらいの広さでゆったり。ただ冬期で風除けのためかヨシズで覆われていたので、開放感がイマイチ。

コミックは、床屋で読みかけの「宇宙兄弟」で、就寝までに5冊読んだ。何でホテルにきてまでと自問自答もするが、気になっているのがあるんだからしょうがないし、有意義な時間であることは間違いない。
(公になるブログで、こんなことまで書かなくとも。と思いつつ、備忘録として記録しておこうと書いている・・・。つづく。)

 

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伊香保温泉へ:旅の行程/湧水やキャンプ場見学

2023-02-22 | お出かけ

1月下旬、寒いので温泉に行きた~い、日頃の嫌なことを一時忘れた~いと旅行先を調べていたら、伊香保温泉で特典付きの廉価な宿泊プランを見つけた。
最後に伊香保温泉に行ったのは数十年前のこと。久し振りだし、温泉街もあるし、比較的近いし、どうだろう?と妻に相談し、妻の仕事などの都合に合わせて、2月16日(木)~17日(金)で行くことになった。しかし、目論んでいたプランは、その時点で終わってしまった。

同じ宿では、代わり(?)に別のプランを売り出していた。これも良いだろうと詳しく見ていると、この旅行サイトでは全国旅行支援の群馬県 (愛郷ぐんま全国割)は終了していた。念のため、ホテルのWebサイトを確認したら、同じ料金で同じ宿泊プランがあり、全国旅行支援も使えそうだ。
念のため電話して確認すると、自分で申し込めば使えると分かった。割引率20%とクーポン2,000円/人を差し引いたら、一泊二日2食付き+貸切風呂付き+60分飲み放題付きが、実質一人6,000円ほどになる。早速、2月3日にホテルの公式サイトから宿泊予約とSTAY Naviでクーポンの発行手続きをした。

出発当日・翌日は天気予報通り晴れで良かった。主な行程は、行きたかった隣町の湧水やキャンプ場見学を含め、ほぼ事前に考えていたとおりになった。それらの備忘録。

2月16日;朝9:00出発→11:00箱島湧水→11:43あずま森林公園キャンプ場→12:00石段街近くでランチ~石段街の下の方を散歩→13:30河鹿橋~源泉など見学→14:08早めにホテルに着く。少し待って部屋に入る~15:30大浴場~休憩・コミック~18:30夕食~20:00頃まで~ 21:00貸切風呂。

2月17日;朝6:20大浴場~7:30朝食~9:00チェックアウト。車を預けたまま散歩(昼までならOKと)~9:30伊香保ロープウェー・展望台~旧御用邸~11:00伊香保神社~11:15カフェ~12:00ホテルの駐車場→12:20水沢観音→13:15頃ランチで水沢うどん─帰路→15:55家に到着


最初に、前回の日記で昔話としてとりあげた、想い出の湧水とキャンプ場を見に行く。

●箱島湧水
箱島不動尊のお堂脇にある、樹齢400年~500年とも言われる町の天然記念物「箱島不動堂の大杉」。その根元からこんこんと湧き出るこの湧水は、日量約3万トンもの豊富な湧出量を誇る。(現地の説明板より)

駐車場から少し歩くと、湧水を水源とする小さいダムの堰堤を歩く。そこから滝が見えるが、これが湧水直後の水。冬でこの量だ。


近くまで行く。右側の石段を上ると箱島不動尊。


湧水は、奥・左右の石の隙間からこんこんと湧き出て流れている。初めて見た時は驚いたものだ。


箱島不動尊。苔むした狛犬や石灯篭に歴史を感じる。綺麗に整備され、地元から大切にされているのだろう。


ダムの堤体(ダム側)。湧水はこの時期、直ぐに一部(?)取水されて導水管を通って発電所に送られているようだ。

ちなみに、湧水を源として流れる鳴沢川流域では、養魚場や6月中頃より7月下旬にかけてホタルが観賞できる保護地がある。

●あずま森林公園キャンプ場
18年前まで、8年(?)連続して、毎年7~8家族でキャンプした。懐かしい~。案内図を見ると、当時と変わってないようだ。


キャンプサイトの入口付近。冬期は営業していないので、ひたすら静かだった。


キャンプサイトの境界にイチイ(?)の樹が植えられているのも変わらない。けど、葉が少ない。


テニスコートに近いサイトの様子。コートの隣は便利だったので何度か利用した。この日、高木で日陰になるようで、他より雪が残っていた。


ここで皆と楽しいひと時を何度も過ごした。今では子供らは立派な(?)大人になり、結婚した子もいる。ここを覚えてくれていたとしたら・・・嬉しい。

この後、伊香保温泉に向かった。

 

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さいたま市:鴨川第一調整池(ウェットランド)

2022-12-17 | お出かけ

さいたま市(大宮)に行く用事があったので、ついでに立ち寄れるところはないかとWebのマップを確認する。
緑色(公園・緑地?)を探していると、三橋総合公園というのがあった。総合公園の施設に関心はないけど、その東側に広い緑地がある。マップ上で南北約350m、東西約90m。鴨川第一調整池(ウェットランド)というらしい。

調整池ということは、然るべき時(川が増水した時)には一時的に雨水を貯め洪水から守る施設だが、普段は湿地帯で木道が設置され、散策できるようになっているという。

12月8日(木)13:50頃、三橋総合公園の広い駐車場に着く。園内を通って広場の辺りを東側に進むと堤のような開けたところに出た。鴨川第一調整池(ウェットランド)の北西側で、ここから一旦、歩道を南側まで進む。途中にウェットランドMAP(案内図)があった。図では左側が北なので、下側の歩道を左から右に進んだことになる。


木道へ下りる途中でウェットランドを眺める。木道の東側はほぼヨシ原なので、その向こうは見えない。ウェットランドの大半はヨシ原ではないかと思う。(下の黒い影は撮影者)


木道を南側から北側に向かう。南側では木道の周囲に立ち木もあった。


木道はクネクネ曲がりながら進む。夏であれば水生植物の中を縫うような感じあろう。


木道の中央辺りを過ぎると、右側のヨシが途切れ池が一望できた。池の離れた縁に水鳥たちがいた。


木道沿いには、メダカやトンボ、カエル、水辺の植物、野鳥などそれぞれの生き物の案内図が設置されていたが、設置当初からは環境が変わったところもあるだろうし、木道の間際まで水生植物が繁殖するだろうから、どの程度見られるのか想像し難い。

初冬のこの日、生き物は少ないが、目にとまったのを記録しておく。


木道の北端に着いてからは、調整池としての施設も見ておこうと、鴨川との間の堤を越流堤・減勢池まで進む。
途中のウェットランド側の様子。MAP(案内図)では、カワセミ営巣場があるそうだがヨシ原で確認できず。


越流堤は、万一の時に鴨川の水が調整池に流れ込んでくる堤で、上部は歩道橋になっている。
その越流堤の上からのウェットランド側。手前は減勢池で、ヨシの先に少し見える水辺が、先ほどの見た池。


ここでUターンして戻る。右側がかつて氾濫していた鴨川。


ウェットランドを北側から見る。周囲から一段下がったくぼ地であることが分かる(?)。


着いた時に歩いたウェットランド西側の歩道。ソメイヨシノの並木があり、春は花見目的の方も来られるだろう。


また、こちら方面に来ることがあれば、夏の時季も一応見てみたいと思った。

 

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塩原温泉:古刹 妙雲寺/駅舎跡、尾崎紅葉の石碑など

2022-12-12 | お出かけ

塩原温泉郷旅行記の最後になる。11月27日(日)、紅の吊橋の次に訪れた「妙雲寺」と回顧の吊橋・滝の駐車場付近で見かけた史跡、石碑について。

◆甘露山 妙雲寺(みょううんじ)
市のWebサイトや他のサイトも参考にして自分なりに縁起をまとめると・・・
妙雲寺創立は、平清盛の嫡男で平重盛の妹と云われる妙雲禅尼が、平貞能(たいらのさだよし)と共に、1184年(寿永3年)に当地で草庵を結び、重盛が帰依したという釈迦如来を安置したことに起因する。
その後、1312年(正和元年)に臨済宗の寺院として、甘露山妙雲寺と称し伽藍を建立した。(ということのようだ)

街道沿いに大門があるものの参道の間口は狭く、大きな看板の類がないので、知らないと車では通り過ぎてしまう。駐車場も分かり難かった。(私だけではないと思う)


並木に挟まれた参道を進む。石段を上ると山門で、くぐると正面に本堂。


本堂は1740年(元文5年)に再建されたもの。市の有形文化財に指定されている。また、本堂内陣の宮殿というのも同文化財に指定されている。

寄棟造りの大屋根が美しい。(正面向かって右側から)


本堂の正面向かって左側には小川が流れていて庭園のよう。
画↓の左側のお堂は「塩渓文庫(旧閻魔堂)」、隣に蔵、その先に「薬師堂」がある。


塩渓文庫と薬師堂も市指定有形文化財。ともに1731年(享保16年)建立といわれており、妙雲寺では最も古い建造物だという。

小川に沿って進むと水の落ちる音が大きくなり、なっなんと「常楽滝(じょうらくのたき)」と名のついた滝があった。落差約5mの段瀑。境内にこれほどの滝があるなんて、塩原らしい・・・。


滝の手前左側の林の中、立入禁止になっているところに石段があり、上段の大杉の根元には妙雲禅尼の墓という九層石塔がたっていた。

石段の右の石碑は、夏目漱石の誌碑。境内には、他にも芭蕉や尾崎紅葉、斎藤茂吉などの歌碑・句碑などが点在している。

駐車場との出入りは東門を利用する。スッキリした門だ。


なお、境内には3000株以上の色とりどりのボタンが咲く牡丹園があり、例年5月には「塩原妙雲寺ぼたんまつり」が行われ、植木市や抹茶席などが催されるという。



回顧の吊橋・滝の最寄りの駐車場を含む周辺は、ガマガエルに似た石があることから「がま石園地」と呼ばれているそうだ。そこに、史跡案内と石碑があった。

史跡 塩原軌道「塩原口」駅舎跡
説明板によると、昭和の初めまで電車が通っていたというので驚いた。

 塩原口駅舎は塩原温泉の表玄関として、塩原ガマ石園地にあった。当時、駅舎周辺には土産物屋や人力車の乗り継ぎ所があり、運転手の宿舎もあって大変賑わった。
 塩原軌道は、蒸気機関車により1912年(明治45年)に西那須野~関谷間が開通し、後に新塩原駅(現在の入勝橋付近)まで延伸された。
 1921年(大正10年)に西那須野~新塩原間が電化され、翌年の1922年(大正11年)に路線を塩原口まで延伸した。
 電化後は運行本数を増やし、多い時には一日八往復を数えたが、大不況や乗合自動車の普及も影響し、1932年(昭和7年)1月に運転を休止し、1935年(昭和10年)12月に軌道廃止並びに会社解散となった。

当地周辺は山間で集落はおろか人家も無い。駅舎跡は現在、駐車場として利用されているので、往時の状況を想像し難い。ただ、ここから塩原温泉までは7kmほどある(昔はもっと距離があっただろう)ので、電車から自動車に代わってしまうのも時代の流れだったのであろう。

とはいえ、私が育った田舎は電車が通らず駅もないので、そんな昔に電車を(近くまででも)通すべき場所と判断された塩原温泉郷というところに、改めて「スゴイな~。栄えていたんだな~」と感心する。

なお、ここから国道400号で塩原温泉郷に向かうと直ぐに、長くて曲がるトンネルに入るが、トンネルの名前は「ガマ石トンネル」というので、ガマ石というのは地元にとって愛着のある名称なのだろう。

◆尾崎紅葉の石碑
小説家:尾崎紅葉、文学に疎いが名前だけは知っている。「金色夜叉」が代表作。
紅葉は1899年(明治32年)6月に塩原を訪ね、後に「塩原紀行」と題して発表している。また、「続々金色夜叉」の始めの部分で、言葉をつくして塩原の風景を賞賛しているそうだ。この碑は、塩原の名を全国に広めた紅葉の功績を記念して、塩原温泉の入口であるこの地に建立されたもの。

現代と違って、当時「名を全国に広める」って、新聞や雑誌くらいしか思い当たらないけど、大変なことではないかと想像する。仮に知りえたとしても、地方の山間の温泉地なので簡単に「じゃあ、行こう!」とはならないだろうし。
尾崎紅葉が訪れた時にしても、まだ塩原軌道が開通する前だ。西那須野駅からは馬車なのか、徒歩なのか。徒歩なら5時間以上はかかりそう。

検索していると、塩原温泉は尾崎紅葉だけでなく、夏目漱石や谷崎潤一郎など当代一流の多くの文人が訪れたということが分かった。御用邸があったことも、今回の旅で知ることとなった。・・・・・私の認識以上に塩原温泉は有名だったのかもしれない。



●竜化の滝への遊歩道に、何気なく説明板がたてられていた「フィトンチッド」について。
前回とりあげた「竜化の滝」駐車場から滝までの沢沿いの遊歩道の途中に、さりげなく(or取って付けたように)フィトンチッドの説明板があった。手書きのような書体で、しかも汚れている。自治体や公共団体ではなく“個人”によるものなのかもしれない。

植物の不思議な力「フィトンチッド」
 フィトンチッドとは、「フィトン」は植物、「チッド」は殺菌という意味です。
 このフィトンチッドは、植物の葉から発散されて樹木に害を与える微生物を殺しながら人間の病気予防にも大いに役立つといわれています。
 森の中には、保健万能薬のようなフィトンチッドがシャワーのように降り注いでいます。

森林・林業学習館のWebサイトによると、フィトンチッドとは、植物にとって有害な微生物や昆虫から身を守るために、植物自身が自己防衛のためにつくりあげてきた物質で、医学的には心身に深いリラクゼーションに導く効果が明らかになってきているという。所謂“森林浴”の効果をエビデンスをもって説明しているわけだ。
その効果には「脳の活動や血圧を鎮め、怒りや緊張などを和らげる」「肝機能を改善する」ということもあげられている。季節的に森林浴不適かもしれないけど、なるべく浴びないとな~と思う今日この頃。

※森林・林業学習館のWebサイト
https://www.shinrin-ringyou.com/mokuzai_jyu/phyton.php

 

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塩原渓谷:竜化の滝への遊歩道で4滝、回顧の吊橋・滝

2022-12-09 | お出かけ

塩原温泉郷観光、渓谷の風景:その2。
11月27日(日)の竜化の滝や竜化の吊橋、風挙の滝・抛雪の滝・布滝。回顧の吊橋・回顧の滝などをとりあげる。

前回の「野立岩」最寄りの駐車場から、さらに東に(箒川の下流に)車で3~4分行くと竜化の滝入口駐車場。ここから竜化の滝まで遊歩道が山の斜面~沢沿いに整備されている。片道約20分。
この遊歩道から様々な風景が見られたので、位置が分かるよう大まかなマップを作ってみた。

駐車場から、まず山に向かって階段を上る。そこから斜面を横切るように進む。しっかり整備された遊歩道だ。国道沿いに沢沿いまで歩いた方が近いし楽なのだが、国道には充分な歩道幅がとれないため、山側に遊歩道が設けられているようだ。

◆材木岩
岩面が材木を並べたように見えることから通称「材木岩」と呼ばれている。いわゆる柱状節理だが、他で見るモノより“柱”が細いように思えた。


◆竜化の吊橋(りゅうかのつりばし)
清らかな流れに架けられた吊橋。長さ25m、幅1m。可愛らしい吊橋だが、そこそこ揺れる。
全景を撮るため、橋を渡ってから記録した。


◆風拳の滝(ふうきょのたき)
落差10mほど。近くで見ることができ、流れる姿が美しい。上から見ると、落ち口の流れはウォータースライダーのようになっていた。

 

谷沿いにある塩原の自然が迫ってくるような感じだが、癒され気持ち良し。
沢が狭くなり、小さい橋を渡りながら、竜化の滝に近づいているはずだが、目の前の先には滝が見えず。

階段を上がり、先に進むとSRC造?の小さいけどしっかりした建造物が見えてきた。

◆竜化の滝(りゅうかのたき)
塩原随一の名瀑として知られ、落差は約60m、幅約5m、長さは130m。三段に流れ落ちる様子が、白竜が天に昇っていく姿に見えることが名前の由来。

建造物は竜化の滝観瀑台で、落石などから守れるよう頑丈な造りになっているようだ。
観瀑台は正面と左側がコンクリートの壁で右側が開けている。観瀑台に入ると右側にいきなり滝が現れたが、それほど落差は無さそう・・・。

しかし、ほんの数メートル先の奥の方からは、岩山に隠れていた滝の全景が姿を現した。落ち口はかなり奥の方にある。水量豊富で落差のある三段爆は見応えがある。

ソーシャル・ディスタンスを考慮すると、観ている位置が唯一の観瀑地点か。後から母娘の2人組が来たので、どうぞどうぞと場所を譲った。

◆抛雪の滝(ほうせつのたき)
戻って、遊歩道が一旦国道脇に出る所から、国道を少し歩いて橋の上から滝を見る。落差20mあるそうだが、陽の向きと樹の枝で見難かった。

 

◆布滝(ぬのたき)
箒川本流を流れ落ちる滝で、落差は小さいものの、本流の水量が巾1mほどの隙間を流れる勢いは迫力がある。国道からと遊歩道からも見下ろす滝の景色を記録。


竜化の滝入口駐車場に戻り、さらに東に(箒川の下流に)車で5分ほどの回顧の吊橋最寄りの駐車場に移動する。



駐車場の看板には「塩原渓谷歩道 回顧の吊橋 回顧の滝」と記されているが、車を降りても箒川は見えない。川はかなり下の方で、標高差がありそう。案内図を見ると、吊橋までの遊歩道は健脚コースと緩やかコースがある。そこで、行きの下りは健脚で、帰りの上りは緩やかを利用することにした。吊橋・観瀑台まで往復約30分ほど。
なお「回顧」は「みかえり」と呼ぶが、滝の美しい景色に「旅人が振り返らずにいられない」と言われたことが名前の由来。

◆回顧の吊橋(みかえりのつりばし)
塩原渓谷歩道の起点となる吊橋。四季折々に表情を変える渓谷美を堪能できそう。雄大なもみじ谷大吊橋とはまた違った趣がある。1987年(昭和62年)完成。長さ100m、幅1m。高さ約30m。

ほぼ階段だけの坂を下り、吊橋に到着する。これまで見た塩原の吊橋の中では歴史を感じさせる。説明板によると、主となるケーブルは直径4cmあり「体重55kgの人が360人乗っても耐える力を持っている」そうだ。

橋を渡ってからのほぼ全景。橋の上の手すりからは、遠方も下方も見やすい。

橋上から下流側を見る。箒川といっても、ここは「もみじ谷大吊橋」が架かる塩原ダム湖の上流にあたり、穏やかな湖面だ。湖岸の様子からすると、この時の水位は低い。

 

◆回顧の滝(みかえりのたき)
回顧の吊橋を渡り、右に10m程歩くと観瀑台(展望台)があり、そこから滝を眺めることができる。落差53m。
観瀑台に上ると、滝はもちろん後背の山々が展望できた。滝の左上の白いラインに見えるのは、旧道のガードレール。右斜め上に見えるラインが先ほど通ってきた国道のガードレールで、箒川からはけっこう標高差がある。

回顧の滝は、落ち口から滝壷まで一気に落下する直瀑のタイプ。湖面の水位が高い時であれば、直接湖面に落花することになり、違った印象になるであろう。(Web上では、そのような画も多数みられた)

 

駐車場に戻るため、緩やかコースを上っていくと、急斜面を川の水が落ちるように流れていた。これも滝といえば滝なのかもしれない。名も無き滝か。

 

険しい山々に囲まれて深い谷をつくる塩原は、滝の宝庫で大小合わせると100以上あるという。名のある主な滝を「塩原十名瀑」と呼んでおり、今回とりあげた竜化の滝・布滝・回顧の滝は、それに含まれる。
ということは、まだまだ滝はある(吊橋もある)。また、機会を設けて滝・吊橋巡りに訪れたいと思った。

次回は、塩原温泉郷の古刹や史跡など。

 

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塩原渓谷:もみじ谷大吊橋、紅の吊橋、七ツ岩吊橋,野立岩

2022-12-07 | お出かけ

塩原温泉郷観光、渓谷の風景:その1。
11月26日(土)のもみじ谷大吊橋と、27日(日)の紅の吊橋、七ツ岩吊橋、野立岩などをとりあげる。

◆もみじ谷大吊橋
東北自動車道の西那須野塩原ICから国道400号を北上し、標高が上がって山間の道路になってから最初の観光スポット。塩原温泉郷の東端に位置する。
もみじ谷大吊橋は、塩原ダム湖(塩原ダム:重力式コンクリートダム、堤高60m)に架かる吊橋で、1999年(平成11年)完成。トラスなどの補剛桁を用いず、無補剛桁歩道吊橋としては本州最大級の長さ320mを誇る。幅は1.5m。通行料は300円/人。

吊橋を渡った左側に展望台が設けられていた。カエデの紅葉が残っていたのが嬉しい。そこからの風景。


展望台の手前には「恋人の聖地」※という銘板と猛禽類のモニュメントがあった。銘板には、NPO法人地域活性化支援センターと桂由美さん(聞いたことある)の名前が記されている。


大吊橋を渡って、塩原ダムまでの間は公園化されている。私一人ならダムの堤体まで見に行きたいところだが・・・戻ることになった。
ちょうど人が少なくなった。ケーブルの元からの吊橋の様子。主塔の高さは26m。


当たり前だが真っ直ぐで気持ちが良い。中程は床がグレーチングで真下が見える。左側通行とあるが、何故だろう。


橋上の途中、西側の谷に歴史のありそうな道路橋が見えた。曇天に落葉後の樹々で目立たないのが残念。


※「恋人の聖地」というのを調べてみると、プロポーズにふさわしいロマンティックなスポットを「恋人の聖地」として認定し、地域の新たな魅力づくりと情報発信を図るNPO法人による事業で、桂由美さんは同法人の理事。モニュメントは、もみじ谷大吊橋周辺の山に生息する希少な野鳥「クマタカ」のつがいをモチーフにしてカービングで削り上げたものだという。

◆紅の吊橋(くれないのつりばし)
塩原温泉街の中心部にありながら緑に囲まれ、紅葉の名所としても知られるスポット。橋の名前もカエデが紅く燃えるように染まることが由来。2003年(平成15年)完成。長さ52.5m、幅1.5m。

ナビを頼りに行くと「塩原もの語り館」の駐車場に着く。資料展示室に売店、レストラン、足湯などが併設され、テラスからは箒川と対岸の散策路が見渡せる。紅葉は終わったが気持ちの良い眺めだ。


吊橋は主塔が1本で、片側からのみ吊るタイプ(片持ち型)。


対岸には「もみじの湯」という開放的な公共露天風呂がある。感染症対策の観点から、しばらく利用停止とのこと。


ここから塩原街道を車で3~4分ほど東に(箒川の下流に)行くと、七ツ岩や野立岩があるエリアになる。

◆七ツ岩吊橋(ななついわつりばし)
景勝地「七ツ岩」がこの橋の下流にあることが名前の由来。(でも、七ツ岩は橋上から見えない)。駐車場にはトイレや足湯(休止中)もあり、散策の休憩地になっているようだ。吊橋は長さ87m、幅1.5m。


この吊橋も片持ち型。渡ったところで振り返る。


階段を上る散策路があり、塩原温泉ビジターセンターへ続く。途中で吊橋の全景が見られるのではと期待したが、樹の枝が賑やかだった。

 

◆野立岩(のだていわ)
箒川渓谷の中でもひときわ大きな巨石で、道路からは橋が架けられ、石の上に行くとができる。
江戸時代、宇都宮から会津への再移封を徳川家康に命じられた蒲生秀行が、進軍の際に塩原に泊まる宿がなく、この岩の上で野宿し、一夜を明かし野立(身分の高い人が野外で休息すること)したことが名前の由来。(説明板より)


野立岩の隣には、大きな岩の上に高木が育っていた。岩の割れ目に生えたのか、樹が育って岩を割ったのか?


野立岩周辺の巨石のたもとでは、厚いマットを持参している方が何人もいた。キャンプ?ではなくボルダリングのようだ。

もう少し上流を眺めると、岩が突き出ていたり、巨石がゴロゴロしている。たぶん「七ツ岩」ではないかと思う。


巨石の多い渓谷だが、道路側の後背もそそり立つ岩肌が迫ってくるようだ。「天狗岩」という岩山だと思う。


なお、塩原温泉郷を含む、国道400号の塩原ダムの辺りから日塩もみじラインの辺りまでは、日光国立公園の特別地域なので、自然・動植物を大切に。

次回も、渓谷の風景(その2)。

 

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塩原温泉:「天皇の間記念公園」と「湯っ歩の里」

2022-12-05 | お出かけ

栃木県那須塩原市「塩原温泉郷」観光より、11月26日(土)の「天皇の間記念公園」と「湯っ歩の里」をとりあげる。

◆天皇の間記念公園
塩原にはかつて皇室の別荘として「塩原御用邸」がおかれていた(明治37年~)。
天皇の間記念公園は、明治、大正、昭和の三代にわたり、大正天皇、昭和天皇をはじめ高松宮殿下、三笠宮殿下など多くの皇族の方々が避暑地として訪れ、利用された「塩原御用邸」の「天皇の間(御座所)」を、1981年(昭和56年)に現在の場所に原型のまま移築し保存・公開している。

天皇の間(御座所)は、木造平屋建て、面積は約250平方メートル。東側には林があり、その先は箒川。
公園入口の様子。入って左側に受付。入園料200円/人。


天皇の間は、栃木県有形文化財の指定を受けている。園内の手入れの行き届いた日本庭園は、植物の名札付きで親切。


元々が部屋(御座所)なので玄関のような造りは無く、後付けの階段で板縁に上がる(画の左側)。長手の縁側は南向き。


平面配置は和室の田の字形で、周囲を入側(いりがわ:座敷と縁側の間の通路)で囲み、その外側3方向に板縁(縁側)を巡らせている。内部は長畳敷き、天井は高く、照明器具は洋風のモノ。


こちらは、手前が執務された御座所で奥は御寝所。往時を偲ばせる和洋折衷の調度品は優雅で洗練された印象を受ける。御寝所の四方の柱には、蚊帳を吊るための金具が付けられていた。


旧塩原御用邸の全体模型が置かれていた。手前の屋根付きの棟が移築された「天皇の間」で、左側に車寄せや玄関~謁見の間~娯楽室といった室名あり。


入側から板縁越しの庭チラ見。建具が美しい。


当公園のことは、事前に観光スポットを調べた時に確認したが、那須や葉山は聞いたことがあるけど、天皇や皇族の別荘である御用邸が塩原にあったことを知らなかった。
ということは他にもあるのだろうと思い調べてみると(といってもWikiだけど)、横浜・神戸・熱海・伊香保・沼津・日光・鎌倉・静岡・小田原にもあったようだ。他用途で一部残されているのもあるようで、機会があれば訪れたいものだ。

◆湯っ歩の里(ゆっぽのさと)
温泉街中心部の撤退した旅館の跡地に建てられた、全長60mの“日本の最大級の足湯”という。2006年(平成18年)に開業した比較的新しい施設だ。
駐車場に車をとめる。敷地は箒川に向かって雛壇状に低くなっており。印象的な木組みの建物が施設の入口だった。(以下、スマホで撮影)


正面向かって左側が入口で、右側が出口。フロアーは、エントランスホールと履物入れ。内部の階段を降りると、受付(200円/人)やロッカールームがある。


受付の先は、楕円形の鏡池を囲んで左右に各30m、全長60mの足湯の回廊が広がる。足湯は底に足つぼを刺激する石を配してあり、手すりもあるので歩行浴も可能。我々は日当たりの良い所に座って温浴&日光浴!と考えたが、お湯の湧き出る位置が近くて、熱かったため移動することに。


足湯回廊も木が多用され美しい建物だ。回廊の内側・外側は全てサッシで外部空間との一体感がある。木造だけど、筋交いを設けなくてもよい構造になっているようだ。(↓右側のお客様が足を上げてしまい・・・)


なお、足湯回廊に囲まれた屋外部分は「鏡池」といい、お湯を張って水鏡に映った山々や空を楽しめるようだが、この時は張られてなかった。
ステキな建築デザインは、公式Webサイトを参照。
https://yupponosato.com/

足湯に入ったのが午後1時半から。着く前までは、夕方には温泉に入るのだから足湯に入らなくとも・・・・という会話もしたが、対岸の道路から施設・建物が見えてからは、中はどうなっているのだろう?とひきつけられた。
足湯はもちろん良いし、一見の価値もある施設だと思う。

◇天皇の間記念公園に近い箒川。釣り人はフライマンかな。

 

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「塩原温泉郷」に行ってきた! 概要・行程など

2022-12-02 | お出かけ

塞ぎ込むような日々が長~く続いていたため、旅行・温泉に行きたいと考えた。
気分転換というか、現実逃避なのか、いずれにしても心身の健康をアップさせようと。あと私の誕生月が11月ということもあるし、単に“行きたい”ってこともあるけど。
余裕はないので、一泊二日、関東近県で温泉、廉価なところ・・・を旅行サイトで探しながら、妻に相談する。
そして、決めたのが栃木県「塩原温泉郷」の端っこの小さいホテル。11月26日(土)~27日(日)で一泊2食付。
費用は、旅行サイトの割引に、全国旅行支援割引もあって66%OFF。一人6,000円!
割引率はさておき、温泉に2食付きで6,000円なら行くしかないでしょ!と思ったわけだ。(あとクーポン1,000円が付くので、実質5,000円)

塩原温泉郷に滞在するのは初めてのこと。子供が小さい頃までは、キャンプやスキーで温泉地の道路を通っているけど、箒川(ほうきがわ)がキレイだったことくらいしか記憶にない。
そもそも塩原温泉は、一般的にそれほどメジャーではないだろう。同じ栃木県には、鬼怒川温泉や那須温泉、日光温泉などがあるし。

塩原温泉郷は、栃木県北部の広大な那須野が原から、北西の方角に連なる山中に分け入った箒川の渓谷沿いに連なる11地区の温泉地の総称。温泉の発見は西暦806年といわれており、1200年以上の歴史を刻みながら、訪れる人々の心と体を癒してきた。(塩原温泉の観光Webサイトより)

せっかく行くのであればと、観光スポットを調べた。渓谷沿いなので滝や吊橋が多い。渓谷は好物なので何よりだ。週間天気予報では土日とも晴れだった。しかし、近づくにつれ土曜日は曇りに雨マークに。雨天時の立ち寄り先もチェックすることに。

11月26日(土);曇天の下、8:30に出発。東北道の大谷PAでトイレ休憩。このPAには、セブンの自販機店舗があった。この後、強めの雨になるが、西那須野塩原ICで降りる頃には止んでいた。
10:40に道の駅「湯の香しおばら(アグリパル塩原)」に立ち寄る。宿の部屋飲み用に地酒を探そうと思ったが、直売所は野菜を求める方で大混雑。レジには長い行列ができていた。地元の客商売の方々だろうか。早々に移動することにした。

→ 曇天だけど、塩原温泉郷の最初の観光スポット「もみじ谷大吊橋」へ。
→ 塩原御用邸の一部を移設した「天皇の間記念公園」見学。日が差してきた。
→ ローカルフードの「とて焼」はおさえておこうと、食事系のとて焼きを蕎麦屋でいただく。
→ 全長60mの“日本最大級の足湯”がある「湯っ歩の里」で足を癒す。

この後、個人的には「木の葉化石園」に行きたかったが、早めにホテルへ行きたいとの妻の意向を尊重しホテルに向かうことに。
→ 14:30頃にホテル着。部屋の準備はできているとのことで手足を伸ばす。
その後、温泉(1回目)(内湯・露天)~休憩~18:00夕食・グラスワイン3杯~小休憩~温泉(2回目)~就寝。
結局、地酒は買い忘れたが、ホテル内に自販機ビールがあるので、飲みたくなったらそれでいいかと。でも、それも要らなかった。

11月27日(日);起床~温泉(3回目)~朝食。清算し、9:30過ぎに出発。
この日は朝から晴れていたので、主に吊橋や滝などの野外観光。
→ 「紅の吊橋」→「妙雲寺」→「七ツ岩吊橋」→「野立岩」→「布滝、風挙の滝、竜化の滝、抛雪の滝」→「回顧の吊橋、回顧の滝
→ 13:00頃、道の駅内「農村レストラン 関の里」でランチ。
→ 東北道の羽生PAで一番売れているという「お好み鯛焼き」を夕食のサイドメニューとして買って帰る。
→ 17:00前に帰宅。~片付けなど。

なお、宿泊先はペットと泊まれるホテルで、レストランにも連れていける。皆さんワンちゃん連れだった。レストランでは大人しくしているので感心した。各部屋には広いベランダ(1Fは庭)があるのも、ワンちゃんは嬉しいだろう。


夜、晴れていたらキレイな星空が見られるかもと思ったが、夕方から雲が広がり、針葉樹が揺れるような強い風も吹いていた。まぁ、仕方ない。
夕食と朝食は記録のため撮っておこうと思っていたが、ついつい撮り忘れて一部のみ。(メインすらない。なんてこった)


自分用土産は、地酒「那須八汐」の四合瓶と、瓶入り「たまり漬けチーズ」。合う~。

次回からは、訪問先のことをとりあげよう。

 

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