草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

国益を死守せんとする攘夷なくして交渉力なしだ!

2013年03月15日 | 政局

 日本は滅びるしかないのだろうか。TPP交渉への参加を決断した安倍晋三首相は、どうしてアメリカへ屈服したのだろう。軍事的に中共に脅かされたことで、アメリカ寄りにならざるを得なったのだろうか。攘夷を叫ばずして、膝を屈するほど惨めなことはない。謀略論に与するわけではないが、これで中共がおとなしくなって、尖閣諸島から手を引くことになれば、米中が示し合わせたことになるのではないか。アメリカニズムに打ち負かされた日本が、どうして国柄を維持できよう。今回の決断は、昭和20年8月15日の再来ではないか。国の安全保障をアメリカに委ねてきた結果が、このざまなのである。自分の国を自分の力で防衛できず、外国の軍隊が駐留している国に、交渉力などあるわけがない。アメリカ様の言いなりになるだけではないか。三島由紀夫は林房雄との対談において「攘夷のなかにいちばん改革のエネルギーが深く装填されている。それが明治維新の最大のアイロニイで、それが日本人だという、いちばん簡単にいうとそういうものを感じる」(『対話日本人論』)と語っていた。今回の決定のどこが駄目かというと、アメリカに心許してしまっていることだ。国益で衝突するという視点が抜け落ちている。幕末期の日本にあっては、開国即攘夷であり攘夷即開国なのである。攘夷の精神がなければ、日本はボロボロになるだけであり、悔いを後世に残すことになるだろう。


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TPP交渉参加の賛否で自主独立派と西洋派の対立が明確に!

2013年03月15日 | 思想家

 安倍晋三首相が今日あたりTPP交渉参加を、国民に向かって言うのだそうだ。安倍首相を支えている行動する保守が、いくら反対を叫ぼうとも、衆寡敵せずなのである。日本国民の多くが賛成であり、ほとんどのマスコミが推進とあっては、安倍首相も苦渋の選択をするしかなかったのだろう。今回のことで思い知らされたのは、日本は主権国家ではないという、悲しい事実である。国益を第一に考えれば、断固拒否すべきであるにもかかわらず、それができないのである。林房雄が生前口にしていたように、戦後の日本の歩みは「西洋派としてのマルクス主義とアメリカ派の勝利」であった。それに対抗する自主独立派というのは、今なお中心の政治勢力とはなっていないのである。オバマ政権は、アメリカの経済政策の失敗を、日本を踏み台にして乗り切ろうとしている。それに協力するのは、西洋派が日本を牛耳っているからなのである。しかし、自主独立派も捨てたものではない。ネットでは多数派を形成しており、徐々にながら、その主張が国民の間に広まってきている。TPPに関しても、あくまでも第一ラウンドに過ぎず、これからが正念場なのである。さらに、西洋派と自主独立派のイデオロギーの違いは、今後、政界の再編をもたらすことになるだろう。すでに40年も前に、林は浅野晃との対談(『林房雄対談集日本の原点』)で言っていたのであり、ようやくそのときがめぐってきたのである。


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