草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

今の日本に必要なのは調所笑左衛門廣郷のような政治家だ!

2013年02月28日 | 政局

 会津人である私には、薩摩の歴史に触れる機会はあまりないが、影山正治の『大西郷の精神』によって、少しだけ理解が深まった。そして、薩摩が明治維新で活躍することができた背景には、調所笑左衛門廣郷の力によるところが大きいのを知った。薩摩とて盤石であったわけではない。調所が世に出るようになったのは、藩債が500万両に達したからであった。参勤交代の費用の増大、宝暦年間の木曽治水工事の出費、藩主島津重豪の浪費、農民の疲弊、役人の不正などが理由に挙げられている。重豪から拝命を受けるにあたって、調所が出したのは「一切を一任の上主君と自分のみの間で万事を処理すること」「将来自分の運営に反対者が現れた場合には一々御前裁判で裁断されたいこと」「万一失敗するか不都合を働いた場合には切腹してお詫申上ぐる故特に短刀一本を下賜されたきこと」の三ケ條であった。最初から泥をかぶるつもりであったのだ。国産の砂糖を抵当として藩債を発行したり、密貿易をしたりで、20年かけて逆に50万両を積立するにいたった。しかし、それは同時に悪名が広まることであり、密貿易に対する幕府の手が入る直前の嘉永元年12月、江戸の薩摩藩邸で、それこそ重豪より下賜された短刀で、従容として自刃したのである。現在の日本には、調所のような政治家が求められているのではないか。綺麗ごとではなく、身を捨てる覚悟のある政治家が、一体何人いるかなのである。


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「国土強靭化基本法案」の名称変更には断固反対だ!

2013年02月28日 | 政局

 いくら安倍晋三首相を支える与党であろうとも、国会議員になると、危機感が乏しくなるようだ。自民党が総選挙に勝ったのは、「国土強靭化」という表看板があったからだ。大震災への備えを強化するばかりでなく、それがデフレ対策にもなり、雇用をつくることのもなるので、国民は自民党に投票したのではないか。ようやく実現する段階になって、「国土強靭化基本法案」では国民の理解は得られないというので、「国民生活基盤強化法案」といったわけのわからない名前になりそうだとか。自民、公明両党の防災・震災に関するプロジェクトチームの会合が行われた昨日、名称を変更する案が出てたのを、これ幸と朝日新聞が飛び付いたもので、アベノミクスにケチを付ける意味でも、法案の名称に異論の声が上がったので、大々的に報道したのだろう。しかし、そんな朝日新聞の思惑に乗せられるような自民党の議員ばかりでは、本当にこの先大丈夫なのだろうか。言葉の持つ力が政治を動かし、国民に目標を与えるのである。それを理解できずに、漠然とした民意に寄り添おうとすれば、かえって混乱を生じさせるだけだ。自民党はがむしゃらに突進すればいいのである。「国土強靭化基本法案」に込められた思いには、危機意識がみなぎっている。にもかかわらず、漠然とした言い方にして、その場しのぎで乗り切ろうとするのは、国民の期待を裏切るだけである。どうしてそれを理解できないのだろう。


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新自由主義への屈服は戦後レジームを認めることと同じだ!

2013年02月27日 | 思想家

 私たちの叫びは政治には届かないのだろうか。しかし、ここで沈黙をするわけにはいかない。私たちは日本人であり、日本という国家を再建しなくてはならないのである。このまま日本がTPP交渉のテーブルに着き、新自由主義に呑みこまれてしまうのであれば、戦後レジームの解体など夢物語である。団塊の世代のすぐ後の私たちであっても、すでに「大東亜戦争」と呼ぶことは許されず、「太平洋戦争」という言葉を使わされた。アメリカとだけ戦ったわけではないのに、戦後の日本人は、抵抗もせずにそれに従ってきた。そこに追い打ちをかけたのが占領軍によって行われた検閲であった。日本のジャーナリズムや学界は、アメリカの意向にそって一新された。その戦後的言語空間を暴いて見せたのが江藤淳であった。江藤の「『言葉』を変質させられたとき、人はかけがえのない経験を奪われ、力を抜き取られて、打ちのめされる。そして、自分が発したことのない与えられた『言葉』の網の目に囲まれて、そのなかで生存を維持することを強制される。つまり、そのとき人はなにがしか家畜化される」(『自由と禁忌』)との悲痛な叫びは、過去のものとして清算されるのではなく、新自由主義に屈服することで、改めて「家畜化される」のではないだろうか。私たち日本人が自らのアイデンティティーを取りも出せるかどうか、今私たちは大変な岐路に立っているのである。ここでまたアメリカに屈服するようでは、日本の未来もたかが知れている。


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TPP交渉をめぐって求められるのは安倍首相の説明責任だ!

2013年02月27日 | 政局

 安倍晋三首相は大変だと思うが、それが政治であるわけだから、自分を支持してくれた人たちに対して、懇切丁寧な説明をすべきだろう。TPP交渉参加については、国民の反対がかなり根強い。喜んでいるのは、新自由主義に毒されたマスコミだけである。アメリカにとっても、メリットばかりではない。関税が撤廃されたならば、ほとんどが日本車になってしまうはずだ。そのリスクを回避するために、軽自動車を優遇する日本に圧力をかけてくるのは、必至とみられている。さらに、日本に対して攻勢を強めてきそうなのが、国民皆保険や公的薬価制度の見直し、政府調達・金融サービス業への新規参入などがある。自民党外交・経済連携調査会は27日、これらのことを列挙しながら、交渉参加にあたっての「守り抜くべき国益」として言及している。日本が一歩前に踏み出すには、それなりの覚悟が求められる。そこで考えられるマイナス面も、きちんとカバーすべきだろう。当初は農業分野ばかりが話題にされていたが、実際は日本の根幹にかかわる大問題なのである。私は安倍首相の外交力を高く評価するが、相手のあることであり、綱引きはこれからだ。苦渋の選択をする場合には、なぜ不利益を甘受せざるを得ないのか、安倍首相はストレートに国民に語るべきだろう。そこで逃げてはならない。


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お騒がせでしかない橋下大阪市長のパフォーマンスを嗤う!

2013年02月27日 | 政局

 おっとり刀では、いざという時には役に立たない。日本銀行の総裁人事をめぐって、日本維新の会の内部の足並みが乱れている。一部の国会議員が、安倍政権が示した案に賛成しているのに対して、共同代表の橋下徹大阪市長が異議を唱えたのだ。橋下市長は何かとお騒がせなことを口にしては、マスコミに登場したがる。国政に口を差し挟むのであれば、自分自身が国会議員になって、正々堂々と持論を展開すればいいのだ。大阪市長という立場にありながら、それをなおざりにして、国政を批判したり、注文をつけたりする。それでは、中途半端になってあたりまえだ。日本維新の会に、一定程度の役割があるとすれば、憲法改正に向けて、自民党とスクラムを組みこと以外にない。危機に直面している日本が、国家として身構えなくては、それを乗り切るのは難しいからだ。橋下市長の言動を検証すれば、単なる自意識過剰の人間像が浮かび上がってくる。花田清輝が「スター意識」で書いていたように、「映画スターとしての地位に、ながいあいだとどまっているような人物」というのは、「かれら自身がロボットに過ぎないということをハッキリ意識しているような連中」でしかない。スターリンやヒットラーにしても、花田に言わせれば「かれは、かれ以外の人間のチーム・ワークをとるためにだけそんざいしていたようなもの」であり、橋下市長が自分を印象付けようとして騒げば騒ぐほど、政治家としての影響力がなくなるのは、自業自得なのである。


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『評伝北一輝』を読みて 5首

2013年02月26日 | 短歌

恋し人その名をとりし革命家永久(とわ)のロマンを恥じらいとせり

取り交わす手と手にこもる温かさ恋なりしとは知るよしもなし

持てる者持たざる者の闘いを国に広げて足元を見ゆ

獄門にさらされし日を予言せし魔王と呼ばれし異端者北は

浪漫的革命なりせばゾルレンの正義の旗は風に舞いしも

 
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安倍外交を評価しつつも新自由主義には警戒の目を!

2013年02月26日 | 政局

 安倍晋三首相がTPP交渉参加へ舵を切ったことに対して、保守派の足並みが乱れている。よりベターな選択をするのが政治である。ここで確認しなくてはならないのは、バスに乗り遅れるな、という議論に安倍首相は与しなかったことだ。関税撤廃にも例外があるというのを、アメリカ側に認めさせた。日本維新の会やみんなの党であれば、ご無理ごもっともで押し切られてしまったはずだ。安倍首相は外交力でもって、局面を打開しようとしている。アメリカ側のハードルを下げさせたのは、大きな功績である。安倍首相が自民党の総裁選に勝利し、自民党が総選挙で大勝したのは、保守派が危機意識を抱いたからである。その一つが新自由主義をごり押ししてくるTPPであった。国益を最優先させる立場からも、私たち保守派は、自民党内の新自由主義のグループとは、一線を画すべきだろう。これからTPP交渉に参加すれば、問題点が色々と見えてくる。日本国民の多くは、マスコミに踊らされてしまって、警戒心が希薄になっている。野党もほとんどが、TPP交渉参加を主張しており、チェック機能を果たすのは難しい。そこで問われるのが、私たち保守派がどこまで物を言えるかだ。さらに、私が攘夷に固執するのは、安倍政権の交渉相手であるアメリカに、暗黙の圧力をかけるためだ。日本の国体をこれ以上破壊することは認められない。新自由主義を拒否できるかどうかは、これからが本番なのである。



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道義的革命に決起した青年将校の死は無駄ではなかった!

2013年02月25日 | 思想家

 明日は2月26日である。今、私は三島由紀夫の「『道義的革命の論理ー磯部一等主計の遺稿について』」を読んでいる。皇道派と呼ばれた青年将校は、日本の国体を回復せんとして、天皇陛下を絶対視する「希望による革命」を夢見た。ザインとしての国家を突破し、ゾルレンとしての国家を思い描いたのだ。それを見抜いたのが三島さんであった。個が政治に昇華される美意識に心動かされたのだった。「もし最小限の純粋性と道義的責任を自分たちのみで固執するとなれば自刃のほかに道はなく(終戦時における大東塾の集団自刃を見よ)、もし自ら純粋性と道義的責任の確保を諦めれば、国家変革は共産革命と同様に権力奪取に終わるであろう」と書いており、権力奪取だけを目的にしなかった点を絶賛した。青年将校の決起は、枯渇しかけた民族のパトスを奮い立たせることであった。三島さんは「あらゆる制度は、否定形においてはじめて純粋性を得る。そして純粋性のダイナミクスとは、つねに永久革命の形態をとる。すなわち日本天皇制における永久的革命的性格を担うものこそ、天皇信仰なのである。しかしこの革命は、道義的革命の限定を負うことによって、つねに敗北を繰り返す。2・26はその典型的表現である」とまで言い切った。敗北に終わったとしても、そこに道義的意義を見出そうとするのが、ラディカル保守の立場であり、闇夜に光芒を放ったどうかが問題なのである。



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TPPをめぐって断固国益を主張した安倍晋三首相!

2013年02月25日 | 国際問題

 今日の産経新聞の正論で田久保忠衛氏は、安倍晋三首相のTPP交渉参加に向けた決断を評価している。しかし、まずTPPありきの議論になっていないだろうか。それでは本末転倒である。今回のオバマ大統領との会談での一番の成果は、日本が正々堂々と国益を主張した点だ。一方的にアメリカ側に押し切られてしまう、これまでの屈辱外交とは違っていた。それをまず認めるべきだろう。民主党政権であれば、ご無理ごもっともで、為すすべがなかったはずだ。田久保氏の思い違いは、TPPなるものは安全保障と密接に関係している、と勝手に信じていることだ。あくまでも経済分野に限られており、アメリカにすれば、自分たちの損得勘定からスタートしたのである。中共を孤立させる意図はまったくない。ただし、田久保の議論で的を射ているのは、「2期目のオバマ政権は『覇権国家』から『福祉国家』へと大きく舵を切りつつあるのではないか」との指摘だ。そうしたアメリカの軍事的低下を受けて、当然のごとく東アジアでの日本の役割は大きくなる。それを見越して、アメリカは安倍首相に対して、一定の譲歩をしたのである。安倍首相は、これからのあるべき国家像を世界に向かって発信した。日本を取り戻すことで、国益を優先し、国家として身構えるのである。グローバリズムに歯止めをかけたのは、そのためなのである。保守派のなかのTPP推進派に欠けているのは、アメリカにしても、国益を重視しているという、冷徹な現状認識ではないだろうか。



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戦後民主主義を後生大事にしエリート面をするNHKを嗤う!

2013年02月24日 | マスコミ評

 NHKがネット言論を目の敵にしているのは、自分たちの既得権益を守りたいからだろう。さもしたり顔に、上から目線で発した一言が、ネットから猛反発を受けている。勝手の「ネトウヨ」なる相手を想定して、それを揶揄したつもりなのだろうが、奢り以外の何物でもない。自分たちは選ばれたエリートであり、そこいらの人間たちとは違う。そう思い込んでいるのだろう。しかし、NHKのやっていることは、サヨク特有の傷のなめ合いであり、もたれ合いでしかない。中央放送番組審議会委員が運営しているNPO法人を、こともあろうにNHKが番組のなかで、大々的に宣伝したのだという。ネットでは「癒着ではないか」との疑惑の声が上がっている。そうでなくても、NHKの関係者が高額の給料をもらっているというのは、国民周知の事実になりつつある。つい2日ほど前も、会津のある小さな町の議員と話をしたら、そこの町民の平均所得は年間200万だという。その数倍以上の金を手にしている連中が、庶民面をするのは、まやかしでしかない。ネットで発言している人の大半は、無報酬である。生業は別にあって、信念にもとづいて意見を述べているのだ。NHKの職員は、言論人とはいっても、あくまでも勤め人だ。金になることを念頭に置いて発言しているのだ。サヨクで稼げると思っているのだから、戦後民主主義の遺物を後生大事にしたいのだろう。それとネット言論は違う。どちらが信用され影響力を持つかは、言うまでもないだろう。

 
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