草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

飯山陽さんが日本保守党東京15区の支部長に

2024年03月05日 | 日本保守党
 日本保守党は飯山陽さんを衆議院の東京15区に擁立することになった。あらかじめ予想されたことではあるが、飯山ファンの一人として気がかりなのは、これまでのような動画配信は難しくなることだ。
 まずは自由な発言がしにくくなるのではないか。学究の徒であれば、言いたいことをズバズバ口にできる。しかし、選挙に出るということは、有権者に自分の名前を書いてもらわなくてはならない。一刀両断の攻撃的な舌鋒では駄目だ。政治というのは、妥協点を探る努力をしなくてはならないからである。
 さらに、政治はきれいごとではなく権力闘争である。そこでは悪魔とも手を結ばなくてはならない。その恐ろしさを知っている人間だけが、マックス・ヴェーバーが言うように、本物の政治家なのである。暴力装置としての国家権力も動かさねばならず、一筋縄の世界ではないのであり、動機がどうであろうとも、結果に責任を負わなければならない。
 その一方で飯山さんに期待したいのは、核保有についての議論の先鞭を付けるとともに、自民党や国民民主党などの積極財政派と組んで財務省と果敢に対峙する政治家になってもらえばと思う。
 左派リベラルは、これまでの飯山さんの発言を徹底的にこきおろすはずだ。妨害にもめげず頑張ってもらいたいが、飯山さんどれだけ耐えられるかである。今日の記者会見で、いつもと違って緊張した顔をしていたのが心配でならない。
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政治を変えるには官僚を抱き込む必要がある!

2024年02月25日 | 日本保守党
 政治というのもは高度な判断が求められるが、官僚組織を味方に付けなければ何事もなしえない。その場合に参考になるのが、自由党の指導者であった星亨の政治的な手腕である。日本保守党もその点を考慮しなければ、政権の座に近づくことはできないだろう。
 星が藩閥政府の頂点に位置していた伊藤博文と組んだのは、彼が政治家とし手優れていたからだけではない。伊藤によって育成された官僚組織を利用するためであった。星らの自由党は進歩党と合同して憲政党を設立させながらも、すぐに分裂して伊藤と立憲政友会を立ち上げた。実際に国家を運営するためには官僚組織を無視することができず、目の前に政権がぶら下がっていたからである。
 立憲政友会に対抗してできた立憲民政党にしても、進歩党系が中心になったが、桂太郎系の官僚組織があったことで、現実的な政策を打ち出すことができたのである。
 自民党が長期政権を維持してきたのも、バックに官僚組織があったからである。官僚とて一枚岩ではない。その一角に食い込む努力をしなければ、国の政治を変えることはできない。日本保守党が政権の一翼を担うのであれば、そのことを常に念頭に置くべきだろう。単なる悲憤慷慨だけでは、国の政治を動かすことはできないからである。
 
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日本保守党は政治を甘く考えてはならない

2024年02月08日 | 日本保守党
 保守派にも巣くっているいる日本を破壊しようとする勢力を排除するには、付けこまれる隙を見せてはならない。その観点からすれば、百田尚樹氏の添田詩織泉南市議への対応はまずかった。嘘つき呼ばわりして罵倒したと思ったら、舌の根が乾かないうちに謝罪というのは、あまりにも軽過ぎる。 
 さらに、有本香氏がXで連発する「失せろ」とかいう捨てセリフも、聞き捨てならない。これから選挙をする政党の幹部の発言とは思われない。物腰柔らかく語りかけるのが政治家である。自分が立候補しなくても、政党の幹部であることを忘れてはならない。飯山陽さんのような評論家とはまた別なのである。
 岸田擁護派の人たちは、周到に準備をして日本保守党つぶしにかかっている。それは旧統一協会、自民党内の清和研を追い詰めたのと同じである。
 我が国は重大な岐路にさしかかっている。マイノリティや多様性を口にしながら、混乱を引き起こそうとしている者たちに、何と岸田首相が加担しているのだ。
 これでは我が国の将来は危うい。日本保守党が岩盤保守の受け皿になろうとするのなら、常識人でなくてはならず、「犬笛」とか批判されないようにしなくてはならない。選挙もしていないのにガタガタになるようでは問題である。期待していただけに、ついつい苦言を呈したくなってしまう。政治を甘く考えてはならないのである。
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『日本保守党』は百田尚樹氏と有本香氏の対談本

2024年02月04日 | 日本保守党
 遅ればせながら『日本保守党』を買って読んでみました。ソフトカバーなのはベストセラーを狙っているからでしょうが、ビックリしたのは、出だしの「日本保守党宣言」の章が百田尚樹氏と有本香氏の対談であったことです。本というよりも雑誌の部類です。
 日本保守党の結党のきっかけがLGBTであったので、それにまつわる話題にかなりのページが割かれていました。「国柄」とか「国防」とかいう言葉をちりばめている割には読みやすいので、それなりに売れると思います。
 わざわざ表紙に日の丸を使い「愛する日本を守りたい」というコピーが登場するような時代が到来したのですから、70年代の初頭に大学生だった者にはとっては、まったく考えられない本です。
 少しばかり気になったのは、戦後の日本で保守派の論客としてリードしてきた人たちの名前が、一人も出てこないことです。二人とも小林秀雄、田中美知太郎、福田恆存という思想家に影響されなかったのでしょうか。
 今の日本の保守派が対決を迫られているのは、マルチチュードという思想です。抑圧された少数派が多数派を形成し、政治的な主導権を握るというプロパガンダです。アントニオ・ネグリのその思想はかなり強力です。それがまったく触れられていないのもチヨッピリ残念です。
 保守的な流れが今のご時世で勢いを得ていることだけは、誰の目にも明らかです。その一つが『日本保守党』の出版なのです。喫茶店であっという間に読めるような本ですが、良し悪しは別にして、保守思想がファッションになる時代が到来したような気がしてなりません。それだけに「期待したほどでなかった」というのが僕なりの感想です。
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百田氏はがんに負けないで欲しい

2023年12月29日 | 日本保守党
 よく頑張ったとは思う。僕は日本保守党を支持はしないが、日本の政治に一石を投じたことは間違いない。その百田尚樹氏が去る27日、自らががんであることを明らかにした。「手術がうまくいかなくても、それは天命です」との一言は胸を打つものがある。
 百田氏よりも高齢である僕は、多くの友をがんでうしなってしまった。しかも、ここ2、3年の間においてであった。僕もまた病院の検査に一喜一憂する身である。確実に死は忍び寄ってきているのだ。
 百田氏には頑張って欲しい。全国でがんと闘っている患者は約100万人とみられる。約100人に一人はがん患者なのである。病気はなりたくてなるものではない。戦後の日本は異常に死を無視してきた。死生観を語られることも少なくなった。しかし、人間は必ず死ななければならない。人間の価値は最期で決まるのかもしれない。何はともあれ、それを公然と口にした百田氏は立派だと思う。
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