いくら保守派であっても、国家権力の過剰な介入には反対を表明せざるを得ない。国民の行動を監視するようなシステムは許されるべきではないし、それを利用する場合には、政府が非常時であることを宣言してからにすべきだ▼武漢発の新型コロナウイルスのへの今の政府の対応はあまりにも酷い。たいした法的な効力もない緊急事態宣言すら出さないくせに、総務省がNTTドコモなどから顧客の検索履歴や位置情報から集計したデータを提供してもらい、それをクラスターの早期発見につなげるというのだ。非常時における暫定的な措置ではなく、日常的にそれが使用されれば、中共と大差がなくなってしまうのである▼諸外国がそうであるように、国民の前に情報を開示し、国民の協力を求めるのが筋なのである。人は人とのコミュニケーションを通じて人なのである。それを阻害するような国家権力の発動は認められない。安倍首相の取り巻きにはとんでもない人間がいるようだ。やることもやらずにネットで国民全体を監視するというのは、民主主義の原則に反する。国民の意向などまったく意に介さず、勝手に個人情報を利用する場合にも、あくまでも非常時に限定すべきだし、どこまでも秘密の厳守を徹底すべきなのである。
私たちが安倍政権を支持してきたのは、危機に際して果敢に決断できると思っていたからである。しかし、現実は違っていた。今すぐに緊急事態を宣言すべきであるにもかかわらず、危機意識がまったくないのが今の官邸である▼すでに成立した新型コロナ特措法にもとづいて、去る26日の段階で「政府対策本部」を設置している。それを受けて「基本的対処方針」の策定を行っている段階なのだろうが、後手後手に回っているような気がしてならない▼緊急事態宣言とはいっても、諸外国の非常事態宣言とは異なる。緊急的な措置を講じる期間や区域を指定して、そこの区域の住民に対して、生活に必要な場合を除き、外出を控える要請ができる程度である。私権の侵害という点では、臨時の医療施設を整備するために、土地や建物の所有者の同意を得ずに使用できるということだけだ。各都道府県にどこまで権限が与えられるかについては、明確なことが明らかになっていない▼安倍首相は「感染爆発が起きるかどうかの瀬戸際に立たされている」と繰り返し述べているが、一人でも多くの人の命を救うためにも、安倍首相はすぐに決断すべきだ。欧米のようなことにならないためにも、政治がリーダーシップを発揮すべきなのである。
笑わせて人喜ばせる天才は桜の花の下で散りたり
許すまじ武漢肺炎ウイルスは世界の人をあまた殺せり
在りし日の志村けんの芸を見て生きる力得た我がおり
かのときのバカ殿様の志村けん今となれば涙こぼれん
身を以て武漢肺炎恐ろしと示した君は悲しかりけり
危機という言葉は重く目の前に志村けんの冥福祈らん
たわいなき風邪と同じと決めつけた専門家はいい加減なり
待ったなし国は即座に緊急の事態であるを宣言すべし
家族してテレビを見ていた時代ありスターなりし志村けんは
国民のためなり今は急がねばやるべきことをできる政治に
一刻の猶予もならない。安倍首相はすぐに緊急事態宣言を出して、武漢発新型コロナウイルスの感染拡大を阻止すべきだ。もたもたしている余裕はない▼もしここで政府が決断できなければ、安倍内閣は国民の支持を失うだろう。危機のときに国民を救う政治をしなければ、愛想をつかされるのである▼今は走り出すしかない。危機に対応するにはそれしかない。まずは国民に現状を知ってもらわなくてはならない。多くの死亡者が出かねないというのを、安倍首相は正直に語るべきである▼当面は経済活動がストップしてもやむを得ない。持ちこたえてきたのは奇跡に近かった。これからはそうはいかない。感染者数が爆発的に増える前に、国民にさらなる協力を求めなくてはならない。もはや楽観できる状況ではなくなった。パニックになる今の段階で、危機であることを訴えるべきなのである。
今のところ、武漢発の新型コロナウイルスによる日本での感染者数と死亡者数は、諸外国と比べて格段に少ない。29日の時点でそれぞれ1893人と56人である。欧米より早く感染が広まったわけだから、普通であれば考えられないことだ。ようやくピークを迎えつつあるというのは、緩やかなカーブを描いているということだろう。徐々に感染者が増えるのであれば、感染しないで済む人の割合も多くなるのではないか▼日本人の衛生観念やBCGの接種などが指摘されているが、国民の一致した行動が爆発的な感染拡大を阻止しているのだろう。それでもまだまだ油断することはできない。東京や大阪などでは、いくつものクラスターが発生し、医療崩壊の危機を脱したわけではないからだ▼ワクチンや特効薬は開発されていない。政府や各自治体の自粛の要請に従うことで、多くの命を救うことができるのである。一定程度の感染者の増加はやむを得ないとしても、救える命は一人でも多く救わなくてはならないのである。利己的でなく、他人を思いやる心があれば、どんな行動をすべきか自ずから決まってくるはずだ。危機ではあるが、ようやく希望の光も差し込みつつある。私たちはもう少し我慢すればいいのだ。ここで気を抜かなければ、平和な暮らしが戻ってくるのだから。
昨日の安倍首相の記者会見は期待外れであった。緊急事態宣言とか、武漢肺炎対策でもっと踏み込んだ発言があると思っていただけに、拍子抜けしてしまった。喋り方にも問題があるような気がする。結論を最初に述べるべきで、前置きなど今はいらない▼重要な発言としては、検疫を強化するために、自衛隊を出動させるということであった。危機的な状況下では、自衛隊しかいないのである。もう一つは現金を給付するということであった。大規模な財政出動と口では言っても、あまりにも漠然としていた。あれでは国民の間に、失望感が広がるのは当然である▼政府のトップがそうであっても、医療現場は必死に頑張っている。ジョンズ・ホプキンズ大学の各国の回復者数がそれを物語っている。アメリカの感染者数は119748人で回復したのは971人であるのに対して、日本の感染者数は1693人で回復したのは404人である。多くの命が助かっているのである▼安倍首相はこのことを訴えるべきであったのだ。重症者の治療を優先し、クラスターを徹底的に封じ込めるという戦略は間違ってはいない。さらに、世界中がパンデミック状態なわけで、今後は水際対策をどう強化するかである。だからこそ自衛隊なのである。もはや平時ではないわけだから、安倍首相は危機の時代の政治家に脱皮すべきなのである。
武漢発の新型コロナの感染拡大で、医療崩壊が起きているかどうかの目安となるのは、感染者のうちの死亡する割合ではないだろうか。ジョンズ・ホプキンズ大の現時点での集計によると、アメリカの感染者数は97226人で死亡者が1478人。死亡率は1・5パーセントである。これに対してイタリアは感染者数が86498人で死亡者が9134人。死亡率は10パーセントを超えており、明らかに医療現場が機能していないことが分かる▼日本の場合は感染者が1387人で死亡者は47人である。死亡者の確率が3パーセントとなっているのは、重症者に限定して検査をしているからだと思う。各国の平均死亡率が1パーセントから2パーセントの間であることから推察すると、実際の感染者数はその2倍から3倍に達するとみられる。感染者数4625人で死亡者54人というカナダが参考になるのではないか▼新型コロナに感染しても、約80パーセントはたいした症状が出ない。約20パーセントが入院する必要があり、約5パーセントが重症化するという数字は、ほぼ確定しているのではないだろうか。感染拡大を阻止しなければ、日本でも死亡者の数は増え続けるということだ。私たち一人ひとりが外出を自粛することで、多くの命を救うことができるのである。自分だけではなく、他人を気遣う気持ちがあるかどうかなのである。
安倍首相は今すぐ緊急事態を宣言し、首都圏での移動の制限を強化すべきだ。経済が一時的にストップしても、必ず復活することはできる。それよりもまずは命を救うことである▼武漢発の新型コロナウイルスによって、世界は絶望的な状況に陥っている。各国でパニックが起きているのは、医療体制が整っていないからだ。検査をして陽性になったとしても、ほとんどの人々は自宅待機を余儀なくされ、重症者を治療するのが精一杯である▼日本だけがそうなのではなく、世界中がそうなのである。現時点での、日本国内の死亡者数が47人にとどまっているのは、日本人が冷静な行動を取っているからであり、他の国では考えられないことだ。ドイツですら262人が死亡している。それでも依然として日本は危機の只中にある。ここニ、三日の東京での感染者数の拡大は異常である▼感染を防止する手っ取り早い策は、全国民がじっとしていることである。それが2週間続けば確実に終息に向かうのである。中共のような独裁国家は強権を発動するが、自由と民主主義の日本のような国家では、政府は危機的状況であることを公表し、国民もまた全面的に協力しなくてはならない。何度でも言うが、政府の呼びかけに応じて、国民が一致団結することが急務なのである。
パンデミック法匪の口出し国滅ぶ
埼玉はK1やらせ口ぬぐう
国会をさっさと閉じろ目障りだ
首都封鎖戒厳令は言葉だけ
自粛とかいくら言っても上の空
バラマキは手っ取り早い人助け
特定の野党の難癖目にあまる
「大変だ」煽って騒ぐワイドショー
何もかも新型コロナに駄目にされ
軍隊を持たない国に秩序なし
感染が爆発的に拡大するのを阻止するのために、私たちは英知を結集しなくてはならない。日本国内でも、大都市部を中心にして、武漢発の新型コロナウイルスが猛威を振るっている。とくに、小池都知事の昨夜の会見によれば、東京都内の夜間営業中心の飲食店で集団感染が発生している疑いがあり、感染者が急増することが危惧されている。東京を封鎖するかしないかの瀬戸際に立たされているのである▼大規模な集まりばかりでなく、小規模な集まりでも、飲食を提供するところは発生源になりやすいのである。「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の3つの条件がそろうと集団発生をするリスクが高い。東京都民だけでなく、全国民がそのことを再確認しなくてはならない▼もう一つは、医療崩壊の危機が迫っていることだ。医療現場が混乱することは避けなくてはならない。基礎疾患のある人は、薬を毎日飲まなくてはならない。病院に出かけなくても、電話だけで薬をもらえるようにすべきだ。すでに厚労省はそれを容認する通達を出しているようだが、それが周知徹底されていない。非常事態にあってはあらゆる手段を講じなくてはならない。コロナウイルスとの闘いはもはや戦争である。ここで負ければ、我が国も死屍累々の惨状を呈することになるのである。