今年の日本は、国家存亡の危機に直面した一年であった。そして、その余波は今も続いており、予断を許さない状況にある。しかし、そんななかで、国民を裏切ったのは、テレビ、新聞などのマスコミであった。とくに、NHKは御用放送局そのものであった。大晦日の今日も、福島版のローカルニュースを聞いていると、いわきのゴルフ場を取り上げて、風評被害という言葉を使ってみたり、福島市の蕎麦屋が賑わっているのを伝えたりして、原発事故が収束したかのような印象操作をしている。福島市や郡山市などからの自主避難が相次いでいることを、どうして話題にしないのだろう。もはや、福島県東部については、住むのが困難になっている。福島第一原発事故への対応を指揮した宮島俊信前陸上自衛隊中央即応集団司令は、毎日新聞の取材に対して、事故発生当初は「日本は終わりか」とまで思ったというのを、正直に告白している。最悪の場合は、100キロから200キロまで避難地域を拡大することも、内々にはシュミレーションしていたのである。東京もまた、そこに含まれる可能性があったのだ。現段階では、そこまではなっていないとしても、放射性物質で汚染された地域で、約200万の人たちが年を越そうとしてしているのだ。それを直視せず、権力のお先棒を担ぐマスコミなど、どうして私たちが信用できるだろう。
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