草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

冷淡な個人主義と無縁なのが安倍イズムのはずだ!

2013年03月13日 | 思想家

 TPP交渉参加をめぐって、安倍晋三首相は煩悶にしているはずだ。決断に手間取っているのは、そのせいだろう。アメリカに依存してきた戦後体制からの脱却は、今日明日で決着がつくものではない。世論調査の結果では、賛成が反対を上回っているのである。しかし、ここで前のめりになれば、安倍首相が目指している国家像とは、相反することになりかねない。私自身は断固反対であるが、安倍首相が政権を運営するにあたって、ある程度譲歩することを、一切認めないわけではない。ただし、肝に命じて欲しいのは、いかに妥協しようとも、自らの信念を捨てないということだ。平川裕弘は『小泉八雲と日本の神々』において、マッカーサー憲法において、日本人の固有の信仰が否定されたことに触れ、違和感を表明している。時代の趨勢とはいえ、それによって失われたものが大きいからだ。平川は穂積陳重の言葉を引用しながら、「家トハ一男一女ノ自由契約ナリト云フ冷淡ナル思想」に依拠するのではなく、もっと日本人に密着した法律を提案している。「我国ハ祖先教ノ国ナリ、家制ノ郷ナリ。権力ト法トハ家ニ生レタリ。不羈自由ノ個人ガ森林原野ニ敵対ノ衝突ニ由リテ生レタルニアラザルナリ」という穂積の主張を、もう一度安倍首相は噛みしめるべきだろう。それが日本の保守の原点なわけだから。


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東京裁判にこと寄せて安倍叩きに躍起になっている毎日!

2013年03月13日 | 歴史

 昨日の衆院予算委員会で、東京裁判について、安倍晋三首相が「大戦の総括は日本人自身の手ではなく、いわば連合国の勝者の手によって断罪がなされた」と述べた言葉尻をとらえて、毎日新聞が早速、嫌がらせの記事をネットに掲載した。安倍首相は第一次内閣で、「異議を述べる立場ではない」と慎重な発言をしており、今回は事実関係を語っただけである。にもかかわらず、難癖を付ようとして、「懐疑的な見方を示したことは、中韓両国などのほか、戦勝国の米国から批判が出る可能性がある」と書いたのである。卑怯なのは、安倍首相が米国に楯ついたような印象操作をしていることだ。右翼政治家のレッテルを張るのに必死なのである。日本がナチスドイツやファシストのイタリアと同一視され、「日独伊が世界の平和的諸国家に対し、国際法に違背して、侵略戦争を共同謀議し実行に移した」というのが東京裁判の起訴状である。つまり、犯罪の要件は「平和に対する罪」なのである。そこで「侵略戦争」という言葉も使われたのである。しかし、それが濡れ衣であることは、マッカーサーも認めているところだ。米国上院の外交・軍事委員会の場で、マッカーサーは「日本の戦争は正当防衛であった。東京裁判は誤りだった」と証言しているのである。勝者の報復でしかなかった東京裁判を容認する毎日新聞は、先の戦争で国の礎となった人たちを、どこまで冒涜すれば気がすむのだろう。


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