ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和59年5月30日山崎断層地震-その日千ヶ峰登山だった

2019年07月29日 05時41分55秒 | Weblog
 

 南海トラフ巨大地震はいつ起きてもおかしくないと言われています。私たちの住む播磨においては、山崎断層も同様です。山崎断層は、岡山県から兵庫県播磨地方に約80キロも延びる大きな活断層で、過去に播磨大地震を引き起こしています。
 さて、35年前の昭和59年(1984)5月30日、山崎断層が動き、マグニチュード5.6、最大震度4(姫路市)の地震が発生しました。この日は、兵庫教育大学附属中学校の2年生が千ヶ峰登山に出かけた日でした。学校のある社町山国(現加東市山国)から貸切バスで、多可郡加美町(現多可郡多可町加美区)まで行き、千ヶ峰(1006メートル)麓近くの小学校の屋外トイレを借用して登山準備をしていました。女子が遅いので、トイレの入口で急がせていると、突然ガタガタガタガタと建物が音を立てて小刻みに揺れました。女子がキャーと叫びながら飛び出してきました。一体何が起きたのか。その時、一瞬、鍛冶屋線(西脇~鍛冶屋)を列車が走ったのかと思いましたが、ここは加美町。鍛冶屋線は走っていません。そのとき地震だ!とわかったのでした。
 しばらくして登山開始。登山道では、ときどきゴォーと地下深くから地鳴りのような音がし、からんころんと石が落ちる音もしました。その度に生徒は一斉にその場にしゃがみこみ落ち着くのを待ちました。今ならスマホなどで情報を得て的確な判断をするでしょうが、当時はそんな手段はありません。引率教員で相談し、登山を続行し、危険なら中止しようということになりました。
 結局無事登頂し、頂上付近で弁当。下りも気をつけながら下山しました。学校に帰ってから実力テスト中の3年生も教室で大きな揺れに驚いたということでした。
 懐かしい思い出ですが、来年は阪神淡路大震災から25年を迎えます。それは、この山崎断層地震から11年後のことでした。
コメント (2)
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