ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

阿弥陀堂-涅槃図のご開帳も

2009年02月16日 06時28分08秒 | Weblog
 春のような日差しの2月15日、「あったか加東の冬まつり」の酒蔵めぐりをしようと加東市下滝野の旧道を歩いていると、阿弥陀堂の前でお年寄りから「時間があればどうぞお立ち寄り下さい」と声をかけていただきました。お堂の方を見ると、戸が開かれています。いつもは閉まっているので幸いと思い、堂に上がらせていただきました。
 堂には地区の役員さんやお年寄りが居られ、お茶のご接待を受けながらいろいろ説明を聞かせてもらいました。今日は春の涅槃図のご開帳の日で、大きな涅槃の図の掛け軸が披露されていました。中央に横たわったお釈迦様、それを悲しみの表情で見る弟子や人々、動物などが細かく描かれています。古そうなものですが、年代は分からないということでした。お堂そのものは将軍吉宗の頃に建てられたものと聞きました。あとで調べてみると享保6年(1721)ということでしたから、約280年前ということになります。堂には阿弥陀如来、役行者、不動明王、弘法大師像が安置されていました。
 堂内には加東四国八十八ヶ所霊場巡拝図が掲げてありました。図を見ると、シモタキノと印が入っていました。確かめてみると、阿弥陀堂は第三番霊場でした。境内に石柱等がないか探しましたが見あたりませんでした。一番は光明寺、二番は上滝野の薬師庵で、三番阿弥陀堂、次の四番は北野の東光寺へと続きます。

 「あったか冬のまつり」のテーマはあたたかい人のふれあいとふるさとの魅力再発見だと聞いています。あったかな温泉、人情とこんなもんが加東に「あったか」という発見の楽しみですが、まさに阿弥陀堂で伝統を守り続ける地域の方々の厚い信仰心とあったかな人情、そして歴史、伝統文化の魅力を発見できました。
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