王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

夕張市 財政破綻

2006-06-18 07:25:38 | 税、年金、国保
北海道夕張市、財政再建団体へ 負債540億円 (朝日新聞) - goo ニュース

北海道夕張市が「財政再建団体」の指定を受ける 簡単に言えば夕張市が破産して国の管理を受ける
朝日新聞他あちこちの情報を集めると以下のようだ:
夕張市の05年度当初予算  114億円
その内税収(一般財政規模)  45億円 残りは地方交付税と借り入れか市債であろう
これに対し借金(負債総額)は
一時借入金    292億円
地方債      130億円
公社・三セク補償 120億円
  計      542億円    である
従って平時の収入の10倍以上の借金との指摘は正しい

「財政再建団体」は、市町村で実質収支の赤字額が標準財政規模の20%以上になった場合が対象であるから夕張市の場合は約9億円が限界となる 視点をかえれば毎年20億円もの赤字をどう辻褄あわせして「財政再建団体」の指定を逃れていたのか?

これまで市は決算末毎に銀行から新たな借り入れをしそれで前年借り入れを返すとの自転車操業を繰り返してきたが借り入れ限度313億円(05年度末)と市議会に制限されていた 毎年20億円に上る赤字の累積をこれ以上先送りできなくなった この状況を知り 道は「再建団体移行」を勧告、市もその申請を週明けにも行う様である しかし10年以上も夕張市が自転車操業しているのを道庁が知らなかったとは信じがたいので道庁と市庁馴れ合い政治の幕切れとみる

夕張市はどうなるのか 総務省の「再建再建団体」の指定を受けると職員の定数削減や給与カット、事業見直しなどの財政再建計画を作らなければならない
「鉛筆一本買うにも政府の許可がいる」と言われるほどに市の裁量は制限される

こうなった背景には、中心産業が衰退したという事情がある。市によると、最盛期には23の炭坑があったが、国のエネルギー政策の転換などで閉山が相次ぎ、90年にはゼロになった。これを受けて、市は観光産業に力を入れたが、観光客の減少傾向は歯止めがかかっていない

最盛期は12万人近かった人口は、現在は10分の1の1万3千人に減った。うち高齢者が40%近くを占める。地方交付税は国の財政難により01年度からの3年間で18億円以上減少。05年度は31億円だったが、7月上旬に決定する交付税額はさらに減る見通しだ

こうした状況を受けて、市は02年度から行財政正常化対策に取り組んでいる
14年度までに職員を100人減らすほか、事業や給与制度の見直し、補助金の削減などが柱であったが焼け石に水であった
  
主要産業がなくなり人口が激減する 敢えて名を上げないが似たような市町村は道に限らず全国に無いか? 幸いここ数年は1992年福岡県(旧)赤池町の指定を最後に無かったがこれからはどっと増えるのでないか 北海道でも50-60年代には60町村もあったのだ

それと夕張市の名前を日本国に置き換えると良く似た姿が浮かばないであろうか
税収50兆円の10倍以上の借金(国債発行残高650兆円)人口の激減
爺が繰り返し述べている国債償還の長期計画を明示しここ3年の国債借り換え償還を停止し不良債権は処理して若者に借金を付け回ししないようにしなければいけない 日本国が「財政再建団体」に指定されると管理人はIMFで役人の数は1/3以下になるが賃金も今の半分以下、年金は大幅カット、医療費の自己負担大幅増、諸物価の値上がり、失業者はゴロゴロ 等など
5年ほどは国民全部が血反吐がでれば良いほうで血も出ないほど厳しい状況に追い込まれる

夕張市の話は他人事では無いのだよ
 
写真はおいしい夕張メロン
コメント (44)
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