王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

福島原発 排水路 ヨウ素基準の3355倍

2011-03-31 07:27:15 | 福島原発事故
第一原発南側の海水、放射性ヨウ素基準の3355倍(朝日新聞) - goo ニュース

東京電力は昨日30日午後「福島第一原発の第1-4号機の排水溝先の海中から29日採取した海水から基準値の3355倍の濃度の放射性ヨウ素131を検出した」と発表した。
今朝31日のTVを見ていてもその原因と対策が立った様には見えない。

そもそも原子炉についても「東電は重大な損壊はない」としている様だが「原子力安全保安院は安全とは言い切れない」としています。
昨日も一寸書きましたが「ベント開放で飛び散ったかその後の原子炉関連からの放射性物質の漏れ」に冷却水が掛かりそれが地下にしみ込み或いはトレンチなる構造物に溜まる過程で海に漏れているのでしょうね。
「学者先生達はヨウ素もそしてセシウムも海水で希釈されるので直ちに危険は無い」とおっしゃっています。
役に立つ事を願っていますが昨日フランス最大の核燃料会社のCEOと技術者が数名来日しています。放射能汚染水の処理に長けている様で是非効果を挙げて欲しいものです。

さて昨日までは「タンカーに汚染水を回収」との話がありました。危険なので(大型船が現場の港湾に入るのが??)と沙汰止みでしょうか??
2000年以降日本はロシアのウラジオストック付近に「老朽原潜の原子炉解体後の放射能汚染水処理の施設すずらん(花言葉が清浄とか安全だそうです)を立ち上げた」そうです。処理能力は200トン/日 年間7000トン位で除染後の水は海の戻すとか。
そんなノウハウも日本のどこかは持っているのですね。
フランスでも日本でも良いですから「汚染水の垂れ流しに解決の目処をつけてください」
お願いします。
TVで見る学者さんの中で東大特任教授?諸葛(もろくづ)氏は「60年代は米ソ中が盛んに核実験をしたので当時日本を覆う放射物質は今の何倍もの濃度だった」だから今の基準値にあまり過敏に反応する必要はない--と爺には聞き取れました。
まあそう言えばそうかも知れないがもうじきお迎えが来るかもしれない老人はそれで済むだろうがね。

それに対し元原子力委員会メンバー?大学教授武田邦彦氏は「せっかく決めた基準値を直ちに危険が無いとの見解を元に基準値を上げて野菜や食品の流通を図る様な考えはいけない」と反対されていた。諸葛氏も今になって基準値を見直すのはとも角平素から論ずるべきだったーーとの会話を昨日ちらと見た。
心配のしすぎか? 転ばぬ先の杖か? 子どもの事を考えるとよくよく考えて行動する必要がある。


朝日新聞:
東京電力は30日、福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)1~4号機の放水口から南に約330メートルの海岸沿いで、29日午後に採取した海水から、原子炉等規制法が定める基準の3355倍にあたる濃度の放射性ヨウ素131を検出した、と発表した。また、30日午後5時56分ごろ、福島第二原発(同県楢葉町、富岡町)1号機のタービン建屋で煙が出ているのが見つかった。その約17分後に煙が消えたことが確認された。

 福島第一原発では、5、6号機の放水口から約30メートル北の地点でも、同日午後の海水から1263倍のヨウ素131を検出した。

 海水中のヨウ素131の濃度については、南側で25日に基準の1251倍を検出。26日には1851倍に上昇していたが、28日には28倍にまで低下していた。北側では27日に1150倍を検出したが、28日には666倍にまで下がっていた。29日に入って南北いずれでも濃度が急上昇した。ヨウ素131の放射能が半分になる半減期は、8日と短い。

 半減期が長いセシウムも高濃度で見つかった。東電によると、29日午後に採取した海水から、南側ではセシウム134も基準の520倍、セシウム137は352倍検出された。北側でもセシウム134は202倍、セシウム137が137倍の濃度だった。

 経済産業省原子力安全・保安院は、放射性物質を含むちりが海に流れたり、周辺に飛び散ったりするのを防ぐため、のり面工事などに使う粉じん防止剤の溶液を散水車でまき、固める実験を1~4号機の付近で31日から始める予定と発表した。

 原子力安全・保安院の西山英彦審議官は会見で「汚染水の海への流れ込みを避けなければならないが、潮流で拡散され、周辺住民にただちに影響はないと考えられる。早く原因を突き止め、食い止めることが重要だ」と述べた。(引用終わり)

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東電会長 実務に復帰?!!

2011-03-31 06:27:48 | 福島原発事故
福島第1原発1─4号機は廃炉不可避=東電会長(トムソンロイター) - goo ニュース

東電の清水社長が29日高血圧とめまいを訴えて入院だそうです。
同氏は福島原発事故が発生して間もなく16日頃からしばらく体調不良で入院していたとも伝えられています。
29日は奇しくも氏の68歳誕生日の様です。
事故の事態を深刻に考え連日寝られない夜だとしたら血圧が上がり脳梗塞や脳溢血の兆候が出てもおかしく。ありません。

さてこの事態に勝俣恒久会長(71歳)が記者会見し社長復帰まで実務を取り仕切るつもりの様です。
68歳が過労?で倒れたのに71歳で耐えられるのか? 入院の社長は直ぐ「福島原発事故の意思決定機関の長」から外し新しい人物を登用するのが勝俣会長の仕事でしょう!
仮に清水社長が数日で現場復帰したとしても「進退に国民の不信が集まった人の続投」を考えている辺りに勝俣氏の限界を感じます。
今は緊急事態ですから「東電の権力構造」からいえば5段階からそれ以上をすっ飛ばし50歳前出来れば45歳位の「人材を登用し対策本部長代行」の肩書きでも付けて対策に辣腕を振るう体制を作るべきだと思うのですよ。

それが出来ない所に国策会社の末裔である東電の東電たる所以が潜むのでしょうね。
凡人の続投で「日本の子どもたちの遺伝子の異常が出ない様くれぐれもお願いしておきます」


トムソンロイター:
[東京 30日 ロイター] 東京電力<9501.T>の勝俣恒久会長は30日午後、同社本店で記者会見し、深刻な状況が続く福島第1原子力発電所1─4号機について、「客観的に考えて廃炉にせざるを得ない」と述べた。

 同社が廃炉は不可避との認識を示すのは初めて。国内最悪の原発事故を受けて同社の国有化の可能性も取りざたされているが、勝俣会長は「民営で最大限、努力したい」と語った。

 廃炉費用について勝俣会長は「試算する状況ではない」と指摘。同原発の状況について「1─6号機まで一応の安定をみることができたが、1─4号機は残留熱除去など最終冷却を実現できていない。原子炉、格納容器、燃料棒の状況を正確に把握するのは難しい。最終的な安定にはかなり時間がかかる」などと説明した。

 同会長は、「放射性物質の大気や水質への拡散、農作物や飲料水への影響の拡大など大変な迷惑をかけており、心からお詫びする」と謝罪した上で、「国の支援をいただきながら原子力損害賠償制度に基づき誠意をもった賠償の準備を進めている」と述べた。今後、同社が債務超過に陥る可能性について勝俣会長は「損害賠償などがどう落ち着くのか重要な要素が未知だが、大変厳しい状況だ」と話した。 

 同社は手元流動性については三井住友銀行など主力銀行から総額2兆円の融資を受けたが、勝俣会長は「LNGなど燃料費や復旧費がかかり、いくらあっても足りない状況。政府と協議しながら資金不足に陥らないよう努力したい」と述べた。 

 勝俣会長は、同社の清水正孝社長が昨日入院したことについて、「そんなにかからないで戻り、指揮を執ることができる」と述べた。自身を含む経営陣の責任問題について「当面は今の事態をいかに安定させるのかが大事。そこに全力を投入することが私の最大の責務」と述べるにとどまった。(引用終わり)

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福島原発 放射能汚染水 を玉突き排水

2011-03-30 07:39:32 | 福島原発事故
汚染水、玉突き排水作戦 作業員419人、綱渡りの苦闘(朝日新聞) - goo ニュース

24日の昼頃タービン建屋で配線工事中の作業員3名が高濃度の放射能に汚染された溜まり水で被爆して入院しました。
その溜まり水を抜かないと冷却装置の安定的な稼動が出来ないので「早速排水に掛かった」のですが何と1-4号機の建屋全てに溜まり水があって復旧工事はそれ以来頓挫しています。

その後敷地内からプルトニュームが検出された騒ぎと平行してタービン建屋の外側にある
「トレンチ」なる構造物に放射能汚染水が1万数千トンの規模で溜まっているのが判ったそうです。「トレンチ」と言えば深い溝とか掘割の事ですよね。原子炉に関わる配線その他の入れる施設とか解説もあります。大型の地中空間なのでしょうね。

東電ではこの大量の汚水を回収するべく苦慮している様ですが取り敢えず容量のあるタンクに玉突き送水(一つのタンクが一杯になると更にそこから次のタンクに移す)で凌いでいるとか。でも原子炉の冷却の為、送水が続き水漏れが続けばいずれタンク容量の上限がきます。

ところで「トレンチ」が無ければどうなっていたでしょう?
これは素人の見方ですが「東京消防のハイパーレスキュー隊」の決死の活動を皮切りに「燃料プール」に連日放水して来たのですからね。念のため書きます。浜爺はこの行為を「応急手当」として良かったと認めます。この点は昨日TVで見たジャーナリスト「大谷某氏」の様に「水を掛けておいてその後汚水騒ぎではモグラ叩きでないか!」風の無責任な論評に組しません。

放射能測定器が「作業上限を示す作業現場」であれだけ水を掛け続ければプールに入らなかった水は付近に溢れ放射能を帯びた水は地中にしみ込み末は原発の前浜に漏れ出るのは必定。汚染の度合いを薄め為にも大量放水をしていたのでないかとも思っています。
そこで排水溝沖で「高濃度のヨウ素」とか騒いでいたのを見てもっと調べないのかよ!と思っていました。
話は戻って「トレンチ」が有った為、汚染水が大量に前浜に漏れでなくて済んでいました。「トレンチ」さん 有難う!

さて数日前から素人の方が「大型タンカー」を買い上げてその中に汚染水を回収しなければ駄目と指摘しています。
米海軍の水運搬バージ(はしけ)では1200トン前後の液体しか積めませんからやはりタンカーでしょうね。
非常時にこそ指導者の見切りと決断が必要です。
こんな中フランスのサルコジ大統領が訪日だそうです。何の為でしょう?
まさか「リビア制裁に自衛隊の参加要請」は悪い冗談ですよね。
福島原発について菅首相と何を語るのでしょう?
目が放せません。


朝日新聞:
東京電力の福島第一原発1~3号機のタービン建屋地下にたまった汚染水の排水作業が本格化している。29日朝の時点で419人の作業員が参加している。

 1号機では、6台の仮設ポンプを使って、毎時18トンの水を復水器に移している。仮設のポンプでは十分な能力が得られず、1台のポンプで水を地下から1階までくみ上げて、もう1台のポンプで復水タンクに入れるリレーを行っている。

 2、3号機の復水器は満水状態なので、もともと復水器内にある汚染度が低い水を、建屋外の「復水貯蔵タンク」にすべて移し替えて復水器を空にする。復水貯蔵タンク内の水は別の「圧力抑制室用貯水タンク」に移し替えて、それぞれ空き容量を確保する作業を28日に始めた。

 圧力抑制室用貯水タンクは各号機共用で、4号機の南にある2基は容量計6800トン、うち空き容量は約4千トンとみられる。2、3号機の貯蔵タンクを空にして、復水器に最大限の容量を確保する綱渡りの作業を続けている。

 一方、原子炉や使用済み燃料プールを冷やす注水作業は続いている。

 温度や圧力の上昇が懸念されている1号機の原子炉は、29日に一時300度を超えるなど不安定な状態が続く。2、3号機と比べ6割の出力しかなく、原子炉が小さいことから、「わずかな水量の違いで、温度や圧力が大きく変わることがある」という。

 また、3号機建屋の外で残留熱除去海水系配管の部品を取り外した際に、協力企業の作業員3人が配管にたまった水をかぶったものの、水をふきとった結果、放射性物質の付着はなかった、と発表した。 (引用終わり)

写真:エアフォートサービス社
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11年度予算案 今夕成立

2011-03-29 08:28:46 | 東日本大震災
11年度予算案、今夕成立(時事通信) - goo ニュース

2011年度の予算案ですが今夕、憲法の衆院優先規定で成立の見込みです。
これは先月末から判っていた事ですから驚くことではありません。
問題は予算案関連法の内特に「特例公債法案(赤字国債発行に必須)」が成立しないと予算を執行できません。
自公はじめ野党も今回の「東日本大震災」を目の当たりにして与党に協力すると言ってますがどうなるでしょう?

まあ民主党の岡田幹事長も「4K」の見直しをして「大震災対策費」を捻出する構えですから与野党で妥協が有るかも知れません。
それでも識者が指摘しているように高々数兆円のようです。
まあ取敢えずの補正予算としては止むを得ませんが菅政権はどんな「復興予算」の骨子(グランドデザイン)を考えているのでしょう。
既にこれもシンクタンクの試算ですが「復興には15-20兆円位必要」としています。
その根拠は95年の「阪神大震災」だそうです。
しかし素人の浜爺が勘で言えば今回の「大震災」は「地震被害」と「原発事故」の複合被害が出ているのですから「復興」には当面50兆円、2-3年で200兆円位必要と思っています。10年後にプロが正しかったか素人が正しかったか判るでしょう。

さて今TVで「日本は強い国」「皆でやればー」とか「頑張れ日本」と映像で流しています。それはそれで尊い事で気強く思えるのですが大震災後20日に近くなれば「お腹も空く」し「今後の生活が不安です」
「どう頑張るか、何故強いか」について具体的に答えるのが菅政権の責任だと思います。
既にブログ上、復興策の骨子を表明する方を見受けますので浜爺復興プランを書きます。

幸い親米政権の菅首相に対しオバマ大統領は「あらゆる援助を惜しまない」と言ったそうですからそれを年頭にしておきます。

その1:今回の「大震災」が原因で日本発の経済危機が世界に連鎖しない対策を採ると宣言する。
その2:復興にはお金が要りますから「大震災復興基金」を作る必要があります。
これまでに何度も書いてきましたが「政府所有の米国債約1兆ドル(ざっと82兆円)」を担保にその額の5倍を限度として(上限を決めておかないと今赤字国債の轍を踏む恐れがある)まず200兆円の「無利子の復興証券」を日銀に差し入れ「日銀券(お札)」を発行し第一次(状況次第であと200兆円発行できるから)復興原資とします。
その3:200兆円の内100兆円で発行済み国債の買い入れ償却をする。
例えば22年度予算での国債費(過去の国債の借り換えと利払い)が21兆円ですから
ざっと5年分の借金地獄から解放されます。
応用動作として「国債の償還停止5年間」とか「国債の無利子復興証券との交換」もあります。どれが「デフォルト(償還不能)」と海外から思われ難いか或いはどうやっても思われるなら日本にとって即効性のある方策を採りましょう。
その4:手元の100兆円を半分にわけ50兆円を「東日本復興予算」として執行します
。残る50兆円で11年度の予算を執行します。
その5:上記を行なう為に既存の法規で制限される規定は「改廃するか暫定停止」する。
その6:日銀に差し入れた「無利子の復興国債」は10年で1割価値を減じます。
10回の書き換え(100年)で価値0となり国の借金も消える。
かくして借金を返済した国家が無いとの定説を打ち破る新生日本の誕生の始めとなる。

但し実現に当たっては今の菅さんや谷垣さん程度の人物では難しそうです。
今回の衝撃で日本人の遺伝子のスィッチが入って野にある逸材が輩出する事を願っています。


時事通信:
2011年度予算案は29日夕、成立する。これを受け、政府・与党は東日本大震災の復旧・復興のための11年度補正予算案の編成や、被災者支援の特別立法などの対策に全力を挙げる方針だ。

 参院予算委員会は29日午前、菅直人首相と全閣僚が出席して締めくくりの質疑を実施。この後、予算案を採決し、野党の反対多数で否決する。予算案は午後の参院本会議でも否決される。両院協議会を経て同日夕、憲法の衆院優越規定に基づき成立する。
(引用終り)
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タービン建屋内 汚染水 復旧の障害

2011-03-28 08:40:32 | 福島原発事故
原発事故 汚染水、復旧の障害に 復水器に回収も処理難題(産経新聞) - goo ニュース

福島第一原発のタービン建屋内に溜まった水で作業員3人が被爆して以来、1-4号機の建屋全てに水が溜まりその量が増えている様です。
今朝のTVニュースでは溜まり水とは呼べない1.5メートルにも達する建屋が有るようです。
そんな中で昨日27日にはその水の放射能濃度が1立方センチ辺り29億ベクレルととんでもない数値が発表されその後対象物質の間違えが元で計算間違えとの事で下方修正されましたがそれでも原子炉内の放射性物質の100倍以上にもなっているとか?!

余り技術論に渡る前に素人の疑問を一つ:
TVで専門家が入れ替わり立ち代り解説する「ヨウ素」の半減期は8日です。それはそれで安心するとして福島の野菜や東京の水に対する放射性物質の検査はどういう検査なのですかね?
野菜や水を「検体」と呼ぶとして「検査機器」はかなりな範囲?か数の放射性物質を検出できるのか? 単に「ヨウ素」がどの程度あるかを検出するのか疑問に思っているのです。
東電は「ヨウ素」を「セシウム」と取り違えたと釈明しています。「セシウム」も漏れているのですね。「セシウム」の半減期は30年だとか。

子どもの頃ビキニの被爆で聞いた「セシウム」は出ていますが「ストロンチューム90」なんて名前はしっかり覚えています。今朝のTVでは「コバルト」なんて物質の名前も出てきました。
地震発生後の「水素爆発」と「ベント(炉の圧力弁開放?)」で飛散したのが大量の「ヨウ素」とほんの少しの「セシウム」だと良いのですがね。
ともかく建屋内の放射能汚染水の処理は難問の様で福島原発の「低温停止」も予断を許せません。
爺婆はともかく乳幼児、幼児と未婚の若者たちへの放射能被爆が気になります。
福島原発の復旧工事の進捗を願っています。


産経新聞:
東京電力福島第1原発1~4号機の発電用タービン建屋の地下で、高濃度の放射能を帯びた水たまりが見つかった。汚染水の排水作業は難航し、原子炉冷却に向けた復旧作業の大きな障壁となっている。今後、回収した汚染水の処分にも困難が予想されるなど、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(ゆきや)事務局長は「終わりまではまだ遠い」と指摘している。(大矢博之)

                   ◇

 「見たくないようなひどい数字だ」。原子力安全・保安院の幹部は、値の高さに顔をゆがめた。

 東電は2号機のタービン建屋地下で採取された水の放射能濃度が1立方センチ当たり29億ベクレルと保安院に報告。その後分析評価に誤りがあったとして再調査すると発表した。だが、放射能濃度が高いレベルにあることには変わりないとみられる。

 タービン建屋内の放射線量は水面、空気中ともに毎時1千ミリシーベルト以上が計測され、計測器の針は振り切れた。「再計測しようにも放射線量が高すぎ、現場にいられる時間が足りない」(東電)といい、実際はさらに高い可能性もある。

 タービン建屋には、原子炉の冷却システム復旧に欠かせない電源やポンプなどがあり、ここでの作業は避けられないが、3号機タービン建屋に入った作業員が被曝(ひばく)したように、汚染水が作業を阻んでいる。

 ■足りぬタンク

 汚染水は他のタービン建屋地下でも見つかった。1号機の排水作業では、汚染水をポンプでくみ上げ、「復水器」と呼ばれる装置に注入している。

 復水器の容量は1号機が1600立方メートルで、2~4号機が各3千立方メートル。復水器に残っていた水もあり、「すべての汚染水を復水器に入れるのは難しく、別タンクが必要になるかもしれない」(保安院)という。

 また、復水器に入れた汚染水の扱いも、今後の問題として浮上している。

 汚染水はフィルターで放射性物質を除去したり、蒸発させて量を減らしたうえで放射性廃棄物として処理することになるが、「これほど大量の汚染水を処理した経験はなく、どれだけ時間がかかるか見当もつかない」(東電)。

 京都大原子炉実験所の宇根崎博信教授(原子力基礎工学)も「汚染水には半減期が長い放射性物質が多く含まれ、処分は大変な困難を伴う」と指摘している。
(以下省略)
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