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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

自公維「旧暫定税率7月1日」協議は決裂したと発表、給特法の総理質疑で「はだしのゲンは全巻読んだ」と答弁の石破首相に宮口はる子さん「私の夫は被爆三世の衆議院議員・福田玄」

2025年06月05日 17時39分40秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]自公維3党協議について語る岩谷良平・日本維新の会幹事長、この写真は先月・宮崎信行撮影。

 きのう、維新の岩谷良平幹事長は7月1日施行で揮発油税の旧暫定税率を廃止するための「自公維税調協議」は決裂したと発表しました。

 改選近い参議院では様々な表情がありました。

【衆議院本会議 きょう令和7年2025年6月5日(木)】
 「信託業法改正案」(217閣法38号)は公益信託を業法から外して内閣府の所管に移す内容で、立憲と保守党が反対し、自民、公明、維新、国民、共産、有志、参政党が賛成する珍しいパターンで可決し、参議院に送られました。

 「自裁対策基本法を改正する法律」(217参法5号参議院先議は参保が反対し、それ以外の政党が賛成して可決し、成立しました。

【参議院第1種常任委員会】
 つるしがおりてない環境委員会は開かれず。法務と国土交通も開かれませんでした。
 ●文教科学委員会「給特法改正案」(217閣法9号衆議院修正を議論。対政府質疑では、立憲の斎藤嘉隆さんらが質疑に立ちました。対総理質疑では、立憲の水岡俊一さんが議員会長としては異例の質疑。無所属の宮口はる子さんは、石破茂首相に「はだしのゲン」を読んだことがあるかと問い、首相は「全巻読んだ」と語りました。宮口さんは私の夫である衆議院議員・福田玄(国民)も被爆三世だ」として「ゲンつながり」を強調しました。採決は次回。
 ●総務委「行政書士法改正案」(217衆法36号)を質疑し、採決。全会一致で可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。
 ●厚生労働委「年金法改正案」(217閣法59号衆議院修正の実質審議が始まりました。衆議院修正を巡り、立憲の議員も答弁しました。
 ●内閣委「日本学術会議法案」(217閣法36号)で参議院立憲がこの委員会に提出した修正案と並べて審議する今国会では珍しい展開となりました。衆参とも、元菅義偉官房長官秘書官で、平成元年東大法学部卒総務庁入庁の元内閣府賞勲局長の笹川武・内閣府政策推進室長が答弁を担っています。大島九州男さんが法文上「任命と指名」の使い分けを質問。笹川さんは「身分を与えるのが任命で、任命と指名を交互に使っているわけではない」と答弁。大島さんが「交互」の真意を問うと、笹川さんは「交互と言っても、一つずつというわけではない」と答弁したため、大島さんが「私のことを馬鹿にしているのか」と気色ばむシーンがありました。大島さんは実業家・資産家の家庭に生まれ育ったため、数年に1回だけ怒ります。大島さんはあとで取りなし、委員長や政府側からも、気色ばんだことを非難する声は全くありませんでした。
 ●外交防衛委「日比円滑化協定」(217条約7号)と「日伊ACSA」(217条約8号)を承認すべきだと決めました。
 ●経済産業委「早期事業再生法案」(217閣法33号衆議院修正を、共産以外の各党の賛成で可決すべきだと決めました。
 ●財政金融委「資金決済法改正案」(217閣法39号衆議院修正は全会一致で可決すべきだと決まりました。
 ●農林水産委「食品流通促進法案」(217閣法45号)の参考人質疑を行いました。
 
【衆・憲法審】
 「憲法と現実の乖離」について、各会派の意見表明と自由討議がありました。船田元さんが、枝野幸男会長のもと穏やかに進行してきたと今国会を振り返りました。高市早苗さんも久しぶりに国会で発言し公共の福祉を追加する方式の改憲を主張しました。昨日の参・憲法審はほとんど新聞で取り上げられておらず、少数与党国会で、改憲あおり派も当面は停滞となりそうです。

【衆・消費者問題特別委】
 一般質疑の後、決議。
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選択的夫婦別姓法案の「立」「維」「国」3案の審議で「自民党がLGBT理解増進法のように党議拘束を外す方向を批判」参政党吉川里奈さんの真意は「一致団結して反対して否決すべきだ」

2025年06月04日 17時35分20秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]およそ100日前、立憲民主党の法務部門会議と選択的夫婦別姓本部の合同の初会合に出席した同党の野田佳彦代表=宮崎信行撮影=。「法務部門会議に出席するのはおよそ25年ぶりで、前回は国対副委員長として出席したがイソベン(事務所に勤める弁護士の通称)が分からなかった」とのあいさつに、苦笑する、同党1期の元弁護士会事務局長の柴田勝之、松下玲子・前武蔵野市長、市来とも子各衆議院議員ら。経験が多い人を「1期生」「1年生」と呼ぶなとの声がよくありますが、こういう前向きでいながらも初々しい表情は、やはり1期生と呼ばれるのにふさわしいと感じます。

【衆議院法務委員会 きょう令和7年2025年6月4日(水)】
 選択的夫婦別姓のための、「立憲案」(217衆法29号)、「維新案」(217衆法30号)、「国民案」(217衆法35号)の審議が始まり、黒岩宇洋、藤田文武、円より子各議員と法相、法務省民事局長ら答弁しました。

 3議席を持つ参政党は、吉川里奈さん(補選敗北を経て比例九州で当選)が、前日の自民党が党議拘束を外す方向があるとした報道で自民党を批判しました。これは、LGBT理解増進法のときと似ているとして、要するに、自民党は全会一致で選択的夫婦別姓に反対して、廃案に追い込むべきだという考えのようです。同党全体の考え方と思われます。

【参・本会議】
 まず次の財政検証後に基礎年金3割底上げの厚生・国民年金の調整を行う修正がなされた「年金法改正案」(217閣法59号衆議院修正が趣旨説明され、首相らが答弁しました。
 「REVIC法を改正する法律」(217閣法18号)が投票総数235、賛成229、反対6の賛成多数で可決し、政府原案通りに成立しました。
 「公益通報者保護法を改正する法律」(217閣法32号衆議院修正は投票総数234、賛成232、反対2で可決し、衆議院修正通りに成立しました。使用者に刑事罰を新設するなどの内容。当初から、与野党が斎藤元彦兵庫県県知事を取り上げる展開となり、消費者庁通達や兵庫の第三者報告が続き、出口が近づくとますます兵庫県の問題が取り上げられる異例の展開をたどりました。
 「労働者総合施策推進法を改正し女性活躍推進法を10年延長する法律」(217閣法50号衆議院修正は、投票総数234、賛成216、反対18の賛成多数で可決し成立しました。カスハラを受けた労働者に対する事業者の窓口設置の義務や、就活セクハラの禁止、正社員の男女賃金格差公開などを促した女性活躍推進法の10年延長を盛り込んだ内容。衆議院では「フリーランスも対象にする」という文量は短いながらも大がかりな修正がなされました。

 「貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備のための2法律」(217衆法33号及び34号)が投票総数234、賛成232、反対2の賛成多数で可決し成立しました。トラック輸送会社の認可を5年更新制として団体を新設し、価格転嫁をしていない企業の営業を取り消せるなどの抜本的な改正法と新法の抱き合わせとなりました。トラック輸送会社の経営者は全員目を通さないといけない重要な立法となりました。

【衆・経済産業委】
 「北朝鮮経済制裁の2年延長の承認」(217承認3号)が趣旨説明されました。質疑は次回。きょうはまず、茶谷新公正取引委員長があいさつしました。続いて一般質疑。午前中の記事の通り、岡田克也さん(旧通産省昭和51年入省)が大川原化工機の事案で、中小企業であることと外為法・輸出管理令のことであるから、経済産業省が所管だとする認識を、おそらく与野党政府を含めて初めて指摘しました。さらに第三者委員会を立ち上げるよう大臣に求めました。都、国は上告について検討しています。

【衆・厚生労働委】
 伝統的に参議院議員の立法となっている「自殺対策基本法改正案」(217参法5号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。これに先立ち、共産の田村貴昭さんだけが質疑を求め、内閣府スリム化法で、自殺対策が戻った厚労省の労働基準局長らが答弁しました。

【参・政治倫理審査会】
 1年以上にわたった、吉川ゆうみさんや山崎正昭元議長ら59名の「裏金議員」(清和政策研究会のパーティー券のノルマ超過分のキックバックの政治資金収支報告書不記載=刑事では事務局長有罪が確定=)に対する審査に関する報告をとりまとめました。

 「29議員に政治的道義的責任がある」との結論を採決し、佐藤正久・自民党幹事長代理を含んだ全会一致で議決しました。

【参・憲法審】
 「国民投票法について」を参考人質疑がありました。

【参・行政監視委員会】
 共同会派「立憲・社民・無所属」の福島みずほ委員長(今夏非改選)が議事を進めました。行政に対する苦情をとりまとめた毎年の報告の案と、3年ごとの中間報告の案が提案され、了承されました。

【参・3つの調査会】
 中間報告をとりまとめました。

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経済産業省出身の岡田克也さんが経済産業大臣に謝罪と第三者機関設置を要求、大川原化工機で警視庁公安部・東京地検ではない経産省にも不手際があると指摘

2025年06月04日 10時10分28秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]「都営地下鉄新宿線」の駅前で、見知らぬ有権者から深々とおじぎされる岡田克也さん(右)、先々月2025年4月上旬、宮崎信行撮影。

 立憲の岡田克也さんは、きょう4日の衆院経産委で、大川原化工機の「スプレードライヤー」をめぐる外為法・輸出管理令の解釈の誤りによるえん罪について、警視庁公安部・東京地検だけでなく、経済産業省にも不手際があったと指摘しました。大臣の謝罪と、省内の第三者機関の立ち上げを求めて、「反省していますで済む話ではない」と厳しい言葉で批判しました。

 岡田さんはこれまでの報道・判決・国会審議とは違って「経産省も当事者だ」との認識を示しました。岡田さんは化学機械と外為法の所管だからだとしました。武藤容治大臣は「安全保障貿易管理の法令解釈をわかりやすくし、運用の際には、事業者に対して丁寧に説明する」「二度と起きないようできる限りの善処したい」と述べました。福永・貿易経済安全保障局長は「貿易管理部は案件の審査で、合議制をしいている」「合議の結果、警視庁から提出された実験データによれば、商品は規制対象だとする」と判断したとし、商品移転の後になってから、警視庁公安部の捏造資料に責任を丸投げしました。局長は「過去の担当者たちからそうとう時間をかけて協議したと聞いている」としました。

 同事案の国家賠償請求(控訴審も原告勝訴)では、大川原社長・高田弁護士ら原告は「警視庁公安部及び東京地検」を訴えており、私が傍聴取材した一審での証人尋問では高田弁護士らは「経産省さん、きょうは、わざわざありがとうございます」というニュアンスで訴訟を進行しました。この中で、警視庁公安部の求めで、経産省内で開いた打ち合わせで「殺菌と滅菌の違い」についてウィキペディアのコピーを渡すなど、経産省貿易管理部の知識不足を問題視する声も、法廷外にはあります。

 何度か言及していますが、実は筆者自身も外為法・輸出管理令の規制業種を、2019年4月30日まで商っていました。経済安全保障法の議論には一部誤解があり、日本国内企業と日本国内企業の取引も規制されます。先代である私の父が、上場商社主催のアメリカ視察ツアーに行きたくて、ノルマを達成するための「自爆営業」として神戸製鋼所製「エアーコンプレッサー」を2台購入して、長年、本社倉庫・棚卸資産表にたなざらしにしていました。

 これについて、経産省、CISTEC安全保障貿易情報センター(虎ノ門1丁目)に問い合わせても、何かの紙のリストを見ながら電話で答えるのですが、呆れ果てるほど要領を得ず。神戸製鋼に問い合わせると、5分後にコールバックがあり、規制対象だと分かり、全在庫を問答無用ですべて重機で産廃処理場に捨てて、廃業しました。

[写真]ワッセナーアレンジメント・外為法規制対象で発売当時最新型のスクリューを使った神戸製鋼所製の「エアコンプレッサー」2品を含む全在庫を、2代目社長(私)の判断で道路占有許可をとり重機を入れて問答無用で全廃棄するようす、6年前。ちなみに、メーカーである大川原化工機の「スプレードライヤー」は化学機械なので、国内規制の根拠となる国際約束は「オーストラリアグループ」。

 このことについては、岡田さんの政策秘書や羽田さんらに話すと「もったいない」とのことでしたが、新品の扱いが多い会社で、無意識に、中古の価格の下方硬直性を進めてきた会社なので、いまでも正しかったと思います。このときの、CISTECの呆れた行状は、岡田さんの秘書には詳しく話しましたが、その後、ゆうべに岡田さんが質問通告していることがわかり、「代議士」と声が通じた気がして、うれしく思いました。

 さて、当選12回となった岡田さんは、11月から経済産業委員という全く初めてのポジションを自ら求めて、質問しました。今国会はこれでラストだと考えられますが秋からも続投するかもしれません。私は委員室に直接入れる通行証を持っていますが、所用が重なり現地にいけませんでしたが、やはり、経産省の政府参考人は震え上がりながら答弁していた様子も伝わりました。幹部になればなるほど震えているような印象がインターネット中継から伝わりました。その中で、岡田さんが大臣に対して謝罪を求めたということは、某首相とは全く逆に、政治観の根底が30年以上変わらない政治家だと感じました。

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【都議選】自民の事前情勢調査が流出、「自公+裏金非公認」は意外にも合計2議席増か、立憲7増、国民9増、れいわ2増、維新は議席失い、石丸新党ゼロ、共産変わらず

2025年06月03日 21時04分17秒 | 地方
 おとといの記事で、自民党の事前情勢調査が流出したとして、参院選の動向を報じましたが、同時に、来週金曜日告示の都議選の情勢調査も流出していました。

 政治団体「都議会自民党」の裏金問題に揺れる自民党。自力はあり、全選挙区に擁立できたのは自民党だけです。意外にも「自民党」は9議席増、「自民党裏金非公認」はベテランが多く1議席減少だけにとどまるとの分析がされています。公明党は、目黒区選挙区で引退・撤退しますので、必ず議席は減りますが、6議席減少と厳しい戦い。このため、国政与党の自公では「+2」程度になると予想されています。

 政治団体「都民ファーストの会」(顧問・小池都知事)が11議席減となり、前回の「2017年の緑の小池旋風よりも議席は減らしたとはいえ実質的には勝利」の結果からガバナンス・市区議・政党交付金のリソースが劣ることから続落し、第5会派に転落するとの情勢分析となっています。

 旧民主党系は、立憲が5議席増、国民が9議席増と躍進。れいわ新選組が議席を獲得して2議席増、共産党は現有議席から変わらず、維新は1議席落としてゼロ議席に転落。

 石丸新党「再生の道」は現段階では議席獲得はないという内容となっています。

 「自民裏金」非公認を除いた無所属は、10人当選(現有から2議席減少との位置づけ)。

 欠員4を補うため、総計は4増となります。

 にわかに信じがたい数字です。また、公明党支持層は伝統的に、事前の電話等には「決めていない」と回答する傾向があります。

 立候補者は史上最多となる見通し。きょねんの都知事選は「現職が3選した」という順当な結果にもかかわらず投票率が5ポイント超上がりました。その流れが続いているかもしれません。

 情勢は大きく変わることがあります。

 以上です。
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階猛さん「内閣府の政府参考人の目が宙をさまよっていた」と役人を慮り、少数与党国会でおそらく初の「立憲が反対しれいわ・共産が政府案に賛成」公益信託法案の採決で、学術会議法案は参議院で立憲単独の修正動議

2025年06月03日 18時13分34秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]財政健全派とみなされつつも、立憲民主党内の福田昭夫・江田憲司・吉田はるみ・末松義規各氏らの「消費税率1年間食料品ゼロ」のつきあげを穏便にまとめた階猛ネクスト財務・金融担当大臣ら(中央)、先々月22日、衆議院第一議員会館で、宮崎信行撮影。

 少数与党国会で、存在感が大きく低下した参議院は3月31日に予算の修正に成功しました。予算の修正ができるのだから、法案の修正と衆議院回付があってもいいと思いますが、「日本学術会議法案」(217閣法36号)に対して修正動議が出されました。

 当ニュースサイトとしては「自公立ザイム真理教3党」と「国令MMT2党」という構図をこの半年ほど描いています。3年前は、流出した自民調査を高市早苗政調会長(当時)と宮崎信行は持っていて、安倍晋三・清和研会長は持っておらず「毎日と日経によると危ない」と行程を変更したことが悲劇につながりました。今回私が入手した流出自民調査では、ザイム真理教3党は変わらず、MMT2党は12議席伸びると計算をすることができます。高市早苗さんは「X」でけさ7時前「森山裕幹事長が、週末の講演で「日本の国債の評価がギリギリのところまで落ちている」と発言された事が報じられており、とても驚き、残念に思いました」と森山元財務副大臣を、この半年で最も強い言葉で非難。過去最多の立候補者となる見通しの都議選・参院選を前に、号砲がなった印象です。

●立憲常任幹事会 第27回参院選の公認はきょう「6月3日付」に統一するとし、41人の公認を決定しました。比例区は10人で、上述の自民調査では「11」となっていますので、まだ「ご当地候補」の枠があることになります。ちなみに同調査では、国民は「6」と予想しています。

●参議院内閣委員会
 「日本学術会議法改正案」(217閣法36号)の参考人質疑があり、「ルソーの社会契約論の一説をひもときます」と朗読して涙ぐむ先生や「会長はハムレットのように悩んでいる」と答弁する先生がいて、良識の府の最終段階になってから、日本の知性だと感じさせる印象に変わりました。また「学術」の英語訳はなく、強いて言えば、サイエンスだとの答弁もありました。

 質疑後に、修正案が提出されました。立憲・社民単独にとどまりました。修正案の内容は「政府から独立して職務を行う」と目的規定に書き込み、「監事」を置くとしました。衆を既に通過した政府原案の「選定助言委員会」「運営助言委員会」「分野別業績審査委員会」を削除するという大がかりに修正になります。採決は次回か。

【参議院第1種常任委員会 きょう令和7年2025年6月3日(火)】
 上述の内閣委員会を含む7委員会が開かれました。つるしがおりていない環境委員会と法務、総務の3委員会は開催されませんでした。
 ●国土交通委員会では、衆側の井上委員長から趣旨説明を受けた後で、トラック物流の価格転嫁を進める「貨物自動車運送事業の適正化のための2法案」(217衆法33及び34号)を全会一致で可決すべきだと決めました。あす成立のはこび。
 ●厚生労働委では、「労働者総合施策推進法の改正と女性活躍推進法を10年延長する法律案」(217閣法50号衆議院修正を可決すべきだと決まりました。都などの地方自治体から1年遅れで国会も「カスハラ(カスタマーハラスメント)」と就活セクハラを定義し抑止する立法を、あす成立させるはこびとなりました。
 ●文教科学委「給特法改正案」(217閣法9号衆議院修正の参考人質疑があり、散会しました。重要広範議案ですので、教職員一家育ちの石破茂首相入りの質疑があさってにも行われます。
 ●財政金融委は日銀総裁への質疑の後「資金決済法改正案」(217閣法39号衆議院修正が審議入りしました。
 ●外交防衛委では、先月13日に送付され、きのう付託された「日比円滑化協定」(217条約7号)と「日伊ACSA」(217条約8号)が審議入りしました。
 ●農林水産委は、小泉進次郎大臣から「食品流通促進法案」(217閣法49号)が説明され、参考人質疑を行うことを議決し、散会しました。
 ●経済産業委は、「早期事業再生法案」(217閣法33号衆議院修正について、武藤容治大臣が説明し「なお、衆議院において修正がなされているところでございます」と付け加えました。この後、立憲民主党の山岡達丸さん(4期)が「従業員の協力も必要だ」とした修正を説明しました。山岡さんは北海道9区で56%超の得票率で4選を固めており、党の下働きもしていて、45歳ですから、幹事長候補あるいはもうちょっと背が高ければいいのですがそれでも代表も含めた党幹部候補に躍り出そうな気配です。なお話は変わりますが、きのう、北海道4区で、立憲のおおつきくれはさんに破れて比例復活した自民党麻生派で中村建設社長でもある中村裕之さん(64歳、連続当選5回)は、次の選挙で公明党に譲り、「4区に与党議員を2人出す」とXで断定調で発表しました。北海道4区のうち札幌市手稲区は札幌駅からJRで15分の距離。公明党は「夕張炭鉱闘争」以来の歴史がある関係性がある道10区で連続した激戦で負けたため札幌駅から近い選挙区に勢力を集中したい考えもあるとみられます。

【衆議院財務金融委員会】
 「信託業法改正案」(217閣法38号)が採決されましたが、立憲民主党が反対し、自公維国やれいわ新選組、共産党などが賛成して可決すべきだと決まりました。おそらく少数与党国会で、立憲が反対し、令共が政府原案に賛成する投票行動ではこれが初めてだと思います。
 この法案は、岸田文雄前首相が講演で特出しした公益信託法を1年足らずで改正して公益信託者にはきょねんの法律だけが適用され、従来の信託業法は適用されず、内閣府の許認可とする内容です。
 立憲の「ネクスト財務・金融」の階猛さんは反対討論で「さきほどの海江田万里委員の質問に対し、内閣府の政府参考人の答弁は全く不十分でありました。具体的には、本法案が成立した後、新公益信託の認可、検査監督を一元的に担うことになる。体制拡充について、現下の63人をどうするか不明確であります」と語りました。階さんは「政府参考人は、この答弁の際、質問者の目を全く見ることなく、視線は常に宙をさまよっていました」と語りました。これは、内閣府政府参考人の態度の問題ではなく、岸田前首相サイドからの圧力で意に沿わぬ答弁をさせられたのではないかと慮ったと思われます。立憲は先週木曜日の次の内閣で野田佳彦さんらが「富裕層による不正は税逃れが横行したら本末転倒だ」とする階さんの「審査書」を認めて、「反対の方向で一任する」と党議決定していました。

 ところで、緊縮財政派とみなされつつも「消費税率の1年間食料品ゼロ」をまとめた3部門長のひとりである階さんは「給付付き税額控除検討プロジェクトチーム座長」に先月22日のNCで任命され、積極財政派とみなされる桜井周さんを事務局長としてきょう初会合を開きました。所得だけでなく金融所得や資産の紐付けも検討内容となります。

【衆議院本会議】
 「海洋再生エネルギー発電設備法を改正する法律」(217閣法46号参議院先議は参政・保守反対、それ以外の党の賛成多数で可決し、政府原案通りに成立しました
 オンラインカジノを規制する「ギャンブル等依存症対策基本法改正案」(217衆法 号)は全会一致で可決し、参議院に送られました。

【衆・環境委員会】一般質疑。
【衆・原子力問題調査特別委】アドバイザリーボードではない、有識者への参考人質疑。
【衆・情報監視審査会】開かれました。
●衆の法務、厚生労働、予算、地域こどもデジタル特別の各委員会は理事懇談会を開いて、最終盤の日程を協議しました。
【参・議院運営委員会理事会】あすの日程など。山本太郎さんのボードの問題が協議されたかどうかは不詳。
 
【閣議など官邸】
 午前8時20分から閣議。それに大幅に先立つ朝7時半から「就職氷河期世代等支援に関する関係閣僚会議」を開きました。「知的財産戦略本部」も開かれ、昼には「政府・与党連絡会議」、夕方には「情報保全諮問会議」。「新しい地方経済・生活環境創生会議」も開きました。

【自民党役員連絡会】
 きのう月曜午後5時は、おそらく石破さんが多忙だという理由で開催されず、きょうの役員連絡会で、小野寺五典政調会長は「骨太の方針を政調でも議論を始めたい」と語り、森山裕幹事長らが認めました。また、武見敬三参議院議院会長が「都議選をよろしくお願いしたい」と求めました。3年前などにこのような発言があったかどうかはわかりませんが、武見さんは都選出で改選ということもありますが、自民党の各種団体連絡協議の都議選と参院選の連動性は明らかですから、来週金曜日の告示に向けて議員会館秘書団は総掛かりの体制となりそうです。

 ●あすの衆・経産委は、岡田克也さんが一般質疑で質問。幹事長を卒業し35年目の衆議院議員生活となった昨秋から初めて「経済産業委員」となりました。仮に今秋に人事があるとしたら、あすがラストかもしれません。岡田さんは、高裁でも「警視庁公安部及び東京地検」が完全敗訴となった大川原化工機の事案(現在は上告可能期間)の賠償請求で武藤容治大臣に質問。ホームページで大臣に大川原に謝罪を求めるとした内容の質問通告を公開しました。

 ●あすの参議院は、本会議、憲法審査会、政治倫理審査会が開かれます。

 ●天皇、皇后両陛下はあすから3年ぶりの沖縄県へ。県警などの情報によると、あすは那覇空港から沖縄本島南部の糸満市などが交通規制。皇太子時代の明仁・美智子妃両陛下が1975年7月17日にひめゆりの塔でのテロ事件に遭遇してから、およそ半世紀。行かねばならない本島南部に、徳仁・雅子妃両陛下も向かわれることになります。半世紀前は、知事も事前に把握していたのではないかとの憶測もあり、たぶん事実です。私もこのルートを橋本龍太郎首相を乗せたクルマのすぐ後ろのバスに乗り、全部青信号で、時速30キロほどで走行した経験があります。沿道ではみんな手を振って歓待していました。空港から南部までは、本土復帰から現在まで軍事施設はそもそもほとんどなく、沖縄の心の原点は、あの日あの場所で何があったかを知らないと理解できないとの先人の言葉をかみしめつつ、沖縄の思いは一つで、平和だと認識しました。

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