物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

エライオソーム<Elaiosome> ~アリ散布植物~

2009-05-21 22:50:22 | スミレ科は⇒ すみれ world
まず、アオイスミレをご覧ください。
株元に果実がごろんと転がっています。


果実には毛が密生しています。


種子です。


この果実には20個ほどの種子が入っていました。
1mm方眼紙の上に置いてみました。
長さ1.5から2mm程度の卵形をしています。

拡大してみると種子にはみな白い物質が付いています。


種枕とかエライオソームと呼ばれるものでたんぱく質や脂質など
いろいろな栄養物が含まれ、蟻がたいへん好むようです。


このエライオソームの付いた種子をアリが巣へ運び込みます。
アリは巣の中でエライオソームの部分だけを食べ、種子は、
巣の中のゴミ捨て場や巣の外へ土と一緒に捨てられたりします。

種子はアリによって遠くに運ばれ・アリはエライオソームを食べられ
るので、アリと植物は双利共生(相方に利益がある)の関係といえます。
このような種子散布をする植物を 「アリ散布植物」 と言います。
他にはスミレ類の他、クサノオウ・キケマン・カタクリなど意外と
多く知られています。

ちなみに すみれ類の中でアオイスミレのエライオソームは特に大きいようです。



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