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From [Burton], Divine Tragedie

[ヘンリー・バートン]
『最近上演された聖なる悲劇』

安息日を守らない者に対する神の審判例

以下に記された神の審判例は、主の日におこなっていい娯楽についての布告が出され、多くの牧師たちによって教会で広められるようになってから二年も経たないあいだにおきたことである。というのも、(火薬に火をつければあっという間に燃えあがるように、堰を破れば水が狂って流れ出すように、)不道徳な人々はこの布告を見て自由が認められたと思いこみ、狂喜乱舞してとまではいわないが、堂々と神に背くふるまいをしてきたからである。ゆえに至るところで神の怒りが下り、多くの者が破滅することになった。ここから教訓を読みとってもらえれば幸いである。

1634年
例21
ドーセットシャーのバウントンで主の日にボーリングをしていた者たちがいて、ひとりが投げたボールが他の者の耳にあたって反対の耳から血が噴き出して、その者は死んだ。殺した側の者は逃げた。

例3
ロンドン近くのエンフィールドの若い女が、娯楽推進の書によって認められたと聞いて、主の日に他の女性たちと踊りに行った。彼女はこういっていた--足で立ててるあいだは踊らなくっちゃ! こうして立ててるあいだ彼女は踊りつづけ、そして二、三日後に死んだ。


例24
昨年の春、ウスターシャーのウートンの近くの粉屋が主の日に祭の前夜祭に行き、夜中に帰ってきたら家と粉挽き小屋が燃えあがっていた。これは目撃者である牧師によって(他の牧師に対して)証言されたことである。

例(5)
1634年1月25日の主の日は氷点下の日で、14人の若い男たちがゲインズバラ近くのトレント川の氷の上でサッカーをしていた。そのするなかで大乱闘がおこり、急に氷が割れて全員溺れて死んだ。

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[Henry Burton]
A Divine Tragedie Lately Acted (1636)
STC 4140.7

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安息日の遊びを王が承認・奨励した『娯楽の書』
(The Book of Sports)に対する批判の書。
17世紀イギリス版やらせ・虚偽報道(fake news)。
1636年に匿名出版。42年に名前・肖像画入りで出版。

(参考)
37年 耳削ぎの刑(その他の出版物や説教などのため)
41年 庶民院の断食礼拝にて説教
(この説教は出版されたが「議会の指示により出版」の記載なし)

バートンはいわゆるピューリタン。聖書における戒律の
厳守を主張する。黙示録などから導かれる千年王国思想も信奉。

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