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From Montagu, A New Gagg for an Old Goose

リチャード・モンタギュー
『ガーガーうるさいガチョウじじいを黙らせる本』

わたしたちを黙らせようとするあのじじいがつくった
プロテスタントの誤った考え一覧。つまりただの嘘。
……………
XVI.
アダムの堕落によってわたしたちは自由意志を失った。わたしたちは善も悪も選ぶことができない。

……イングランド国教会は、第10条で次のように述べている--「アダムの堕落以降、人は生まれもった自分の力で、または善いおこないをすることで、信仰に向かうことができないようになっている。だからわたしたちには善いおこない、神が望み喜ぶようなおこないをする力がない。ただ、善い意志・善いおこないをもたらす神の恩寵がキリストによって事前に与えられた時のみ、その善い意志をもつことができる」。ここにおいて人は二面を持つものとされている。すなわち人は、生まれつき悪であると同時に、善を回復した存在でもある。まず生まれつき悪であるがゆえに、人は、自分の自由な意志により、もともと堕落前にしていたような道徳的で正しいおこないをすることができない。しかし同時に人には自由な意志が与えられる。他でもない善い意志を抱いた時にである。自由な意志により、恩寵の助けにより、人は最終的な救済を自分で自分にもたらすことができるのである。

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Richard Montagu
From A New Gagg for an Old Goose (1624)
STC 18038
p.108

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自由意志を認めないカルヴァン派(ジェイムズ1世治世の国教会
主流派?)に対して、自由意志を認めるアルミニウス派の
著作として大問題を引きおこした著作。最終的にはジェイムズ本人の
調査により、異端でないと認定。

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