英語の詩を日本語で
English Poetry in Japanese
上野公園 (5)--ロダン--
上野公園 (5)--ロダン--
Ueno Park
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/
toubuk/ueno/index_top.html
20130327
考える人
カレーの市民
(処刑される人々)
地獄の門
アダム
イヴ
* * *
手、頭が大きいなど、とても特徴的で印象的。
テーマは、恋人カミーユ・クローデルの作品と
対照的なような。私的なクローデルの作品に対して
社会的、というか。
(「カレーの市民」はクローデルのアイディアとも?)
* * *
画像はわたしが。
Ueno Park
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/
toubuk/ueno/index_top.html
20130327
考える人
カレーの市民
(処刑される人々)
地獄の門
アダム
イヴ
* * *
手、頭が大きいなど、とても特徴的で印象的。
テーマは、恋人カミーユ・クローデルの作品と
対照的なような。私的なクローデルの作品に対して
社会的、というか。
(「カレーの市民」はクローデルのアイディアとも?)
* * *
画像はわたしが。
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Tennyson, "Claribel"
アルフレッド・テニソン (1809-1892)
「クラリベル--歌--」
1
クラリベルが深く眠るところ、
そよ風は止まり、死ぬ。
薔薇の花びらも落ちる。
厳かな樫の木はため息をつく。
葉を茂らせ、香りを放ち、
遠い昔の歌、
内なる激痛の歌を口ずさみつつ。
クラリベルが深く眠るところで。
2
夕暮れに甲虫(かぶとむし)が音を立てて飛ぶ、
誰もいない茂みを横切って。
真昼に野の蜂が音を立てて飛ぶ、
苔の生えた墓石のまわりを。
真夜中に月が来て、
ただひとり見おろす。
鶸(ひわ)の歌はしだいに大きくなり、
鶫(つぐみ)も透んだ声で歌い、
毛の生えそろわないその雛(ひな)も舌足らずに歌い、
眠たげな波が流れ出し、
小川は泡立ち、渦巻き、
誰もいない洞穴も応えて歌う。
クラリベルが深く眠るところで。
* * *
Alfred Tennyson
"Claribel: A Melody"
1
Where Claribel low-lieth
The breezes pause and die,
Letting the rose-leaves fall:
But the solemn oak-tree sigheth,
Thick-leaved, ambrosial,
With an ancient melody
Of an inward agony,
Where Claribel low-lieth.
2
At eve the beetle boometh
Athwart the thicket lone:
At noon the wild bee hummeth
About the moss'd headstone:
At midnight the moon cometh,
And looketh down alone.
Her song the lintwhite swelleth,
The clear-voiced mavis dwelleth,
The callow throstle lispeth,
The slumbrous wave outwelleth,
The babbling runnel crispeth,
The hollow grot replieth
Where Claribel low-lieth.
* * *
森のなかのクラリベルの墓。そのまわりの草木、
虫、鳥、川など、自然界のものたち。
ワーズワースの(「心が眠り、封印されていた」)とは
別のかたちで、死んだ人間と自然の関係を歌う。
このワーズワースの詩が描くのは、死んで動かない
人が地球上の石や木などとともにまわるようす=
人と自然が一体化しているようす。
「クラリベル」の場合、樫の木のため息までは
ひとり静かに眠る彼女にそのまま重なるが、
それ以降は、正反対に動的で音が響く描写と
なっている。その結果、クラリベルと自然の関係に
ついていろいろな連想がかきたてられることに。
自然=クラリベルの内なる激痛、など。
* * *
内容に加えて、この詩のポイントは、リズムと音。
ブレイク、バイロン、シェリー以降のストレス・ミーター
(四拍子)の詩は、各行のストレスの配置や母音・子音の
並びを操作して、独特の雰囲気をつくろうとするようになる。
(ベン・ジョンソンのような歌のつくり方への回帰。)
そこから、さらにテニソンは、あえて四拍子が
感じられないところまでリズムを崩しはじめる。
拍子B(= Beat)を二段にわけて記した行については、
上の段が一定の早さの四拍子にのせた読み方。
これに対し、実際に口に出して読んだときの印象は、
下の段のようになるはず。もはや四拍子ではなく、
ただ独特のリズム・雰囲気をもつ散文のように聞こえる。
カタカナで書いたときの「ポエム」のような。
そんな詩をあえて "A Melody" と呼ぶところにテニソンの
自信と自負が読みとれる。
* * *
英語テクストは、The Early Poems of Alfred
Lord Tennysonより。
http://www.gutenberg.org/ebooks/8601
* * *
https://drive.google.com/file/d/17HiT0A8XD2-k7ePZwMrrczZs0wgjBCAi/view?usp=sharing
GT: 曲、ギター、声
M: 曲、ピアノ
* * *
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
「クラリベル--歌--」
1
クラリベルが深く眠るところ、
そよ風は止まり、死ぬ。
薔薇の花びらも落ちる。
厳かな樫の木はため息をつく。
葉を茂らせ、香りを放ち、
遠い昔の歌、
内なる激痛の歌を口ずさみつつ。
クラリベルが深く眠るところで。
2
夕暮れに甲虫(かぶとむし)が音を立てて飛ぶ、
誰もいない茂みを横切って。
真昼に野の蜂が音を立てて飛ぶ、
苔の生えた墓石のまわりを。
真夜中に月が来て、
ただひとり見おろす。
鶸(ひわ)の歌はしだいに大きくなり、
鶫(つぐみ)も透んだ声で歌い、
毛の生えそろわないその雛(ひな)も舌足らずに歌い、
眠たげな波が流れ出し、
小川は泡立ち、渦巻き、
誰もいない洞穴も応えて歌う。
クラリベルが深く眠るところで。
* * *
Alfred Tennyson
"Claribel: A Melody"
1
Where Claribel low-lieth
The breezes pause and die,
Letting the rose-leaves fall:
But the solemn oak-tree sigheth,
Thick-leaved, ambrosial,
With an ancient melody
Of an inward agony,
Where Claribel low-lieth.
2
At eve the beetle boometh
Athwart the thicket lone:
At noon the wild bee hummeth
About the moss'd headstone:
At midnight the moon cometh,
And looketh down alone.
Her song the lintwhite swelleth,
The clear-voiced mavis dwelleth,
The callow throstle lispeth,
The slumbrous wave outwelleth,
The babbling runnel crispeth,
The hollow grot replieth
Where Claribel low-lieth.
* * *
森のなかのクラリベルの墓。そのまわりの草木、
虫、鳥、川など、自然界のものたち。
ワーズワースの(「心が眠り、封印されていた」)とは
別のかたちで、死んだ人間と自然の関係を歌う。
このワーズワースの詩が描くのは、死んで動かない
人が地球上の石や木などとともにまわるようす=
人と自然が一体化しているようす。
「クラリベル」の場合、樫の木のため息までは
ひとり静かに眠る彼女にそのまま重なるが、
それ以降は、正反対に動的で音が響く描写と
なっている。その結果、クラリベルと自然の関係に
ついていろいろな連想がかきたてられることに。
自然=クラリベルの内なる激痛、など。
* * *
内容に加えて、この詩のポイントは、リズムと音。
ブレイク、バイロン、シェリー以降のストレス・ミーター
(四拍子)の詩は、各行のストレスの配置や母音・子音の
並びを操作して、独特の雰囲気をつくろうとするようになる。
(ベン・ジョンソンのような歌のつくり方への回帰。)
そこから、さらにテニソンは、あえて四拍子が
感じられないところまでリズムを崩しはじめる。
拍子B(= Beat)を二段にわけて記した行については、
上の段が一定の早さの四拍子にのせた読み方。
これに対し、実際に口に出して読んだときの印象は、
下の段のようになるはず。もはや四拍子ではなく、
ただ独特のリズム・雰囲気をもつ散文のように聞こえる。
カタカナで書いたときの「ポエム」のような。
そんな詩をあえて "A Melody" と呼ぶところにテニソンの
自信と自負が読みとれる。
* * *
英語テクストは、The Early Poems of Alfred
Lord Tennysonより。
http://www.gutenberg.org/ebooks/8601
* * *
https://drive.google.com/file/d/17HiT0A8XD2-k7ePZwMrrczZs0wgjBCAi/view?usp=sharing
GT: 曲、ギター、声
M: 曲、ピアノ
* * *
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
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