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『桓武天皇 平安の覇王』(三田誠広著 作品社 2004年刊)
桓武天皇(山部王)の母(高野新笠)は百済系の渡来人武寧王から10代目、父光仁天皇(白壁王)は末端の皇族であり、皇位から最も遠い出自を持つ皇族だったが、自分の運命は誰にもわからない、図らずも皇位に就くことになる。
本書では、大仏を鋳造した聖武天皇、藤原仲麻呂、孝謙女帝と道鏡、和気清麻呂、吉備真備、次の時代を築いていくことになる最澄、空海などの個性的な人物が登場する。山部王は彼らと関わりながら、奇蹟のように天皇に上り詰め平城京から長岡京、平安京へ遷都し京都千年の文化の礎を築いた。
桓武天皇に関して触れなければならないのは、2001年12月18日の誕生日前の記者会見における天皇発言である。「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本書紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています。武寧王は日本との関係が深く、この時以来、日本に五経博士が代々招聘されるようになりました。また、武寧王の子、聖明王は、日本に仏教を伝えたことで知られております。」との発言である。当時日韓共催でサッカーワールドカップが2002年に予定されていたが、この発言の真意はどこにあるのだろうか。
ここまで、図書館から借りながら何冊かの三田誠広作品をランダムに読んできたが、『時代順の整理』を行なってみる。
*奈良時代(710年平城京、784年~長岡京、794年~平安京)
○道鏡(700年?~772年)
○桓武天皇(773年~806年)
*平安時代(794年~1185年、1192年)
○平清盛(1118年~1181年)
○西行(1118年~1190年)
*鎌倉時代(1185年頃~、1192鎌倉幕府~1333年)
○親鸞(1173年~1262年)
○日蓮(1222年~1282年)
*室町時代(1336年~1573年)
三田作品はまだまだ刊行されているので、気長に読み続けていけば、各人物の点の歴史が線と繫がって膨らみをもっていくと思う。
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