晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

「『資本論』の中におけるマルクスの心情」 その9

2014-07-13 13:43:53 | Weblog

 気温が上がりようやく真夏のランニングができるようになりました。マイナス5℃の中を走っていたことを思い出すと、この暑さもありがたいものだと感じます。少し走り出すと汗が噴き出してくる、身体の水分が無くなり汗が止まる、水分を補給する、再び汗が噴き出す。走り終えても中々汗が引かないで、顎からポタポタと汗が落ちる。一歩、一秒を負荷をかけて無理をする感じが快感になる。

 暑さに耐えることができるようになったのか、暑さを感じるのが鈍くなったのか、冷房が苦手になってしまいました。

 

 「『資本論』の中におけるマルクスの心情」 その9

 2か月ほどお休みをしていたが、再び読み進める。低賃金、非正規雇用の増加、ブラック企業の存在、変形労働時間、フレックスタイム、裁量労働時間の導入、サービス残業の常態化、ダブルワーク、トリプルワーク、さらに残業手当ゼロ制度の検討など、マルクスが第8章「労働日」で、労働時間の短縮が労働者の長い闘いの歴史の成果であり、一定程度労働者側が勝ち取った制度であったものが、近年、経済のグローバル化の情況の中で、労働環境は時代が昔に戻っているように感じる。階級闘争という言葉が消えていくのと同時に、労働者の権利の剥奪が始まった。

 『資本論 第一巻 ㊦』(今村仁司・三島憲一・鈴木直訳、筑摩書房マルクス・コレクションⅣ・Ⅴ 2005年刊)

 マルクスの分析は、第五篇「絶対的剰余価値と相対的剰余価値の生産」に入り、第一四章「絶対的剰余価値と相対的剰余価値」、第一五章「労働力価格と剰余価値の量的変動」、第一六章「剰余価値率のさまざまな公式」と論理展開を中心に進む。

 第六編「労働賃金」では、第一七章「労働力の価値ないし価格の労働賃金への変容」のあと、第一八章「時間賃金」で、(P255)註(37)でマルクスは、「ロンドンのシティにある製本業では、14歳、15歳の年少の少女たちをきわめて多く使用している。毎月最後の週には、夜の12時、1時まで年長の男子工と(徒弟規則を超えて)一緒に働いている。『親方は割増給』と、近くの居酒屋でとる、『うまい夕食で、彼女たちを誘惑する』。こうして『若き不死身の者たち』の放縦が生み出される。それをあたかも償うかのように、多くの聖書と宗教書が製本されている。」と現実が聖書に書いてある綺麗ごととの違いを皮肉る。

 引き続き、第一九章「出来高賃金」、第二十章「国による労働賃金の格差」と進む。

 

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