コンサ初戦完敗で意気消沈!週末ラン継続、少し距離が伸びた。
情況論ノオト 第24回 エネルギー問題
この冬のガソリン、灯油価格の値上がりが私たちの生活を直撃している。その原因を探ると需給バランスだけの単純な原因だけでないことがわかる。
1970年代、オイルショックの頃、「石油の寿命」はあと30年とか言われたが、それから30年が経過するが、最近はそのような事は聞かれなくなった。
可採年数C=確認埋蔵量A(地下に存在すると確認された資源のうち、技術的、経済的に採掘可能な資源量)÷年間生産量B A,Bともに可変的な数字である。
1980年、A=667.2億バーレル、B=6,672万バーレルで、C=29.0年であった。それが、2008年では、A=1,258.0億バーレル、B=8,182万バーレル、C=42.0年ということだから、供給面では全く問題が無いということになる。
原油をめぐっては、米英の石油メジャーズと1960年に設立されたOPEC(石油輸出国機構)の闘いの歴史であった。その点からは、1973年、1978年の2度のオイルショックは、南北問題の産油国的解決だった。
1980年代以降、非OPEC産油国の生産拡大、経済のソフト化、サービス化のよる石油消費量の減少によりOPECの地位が低下した。
そんな背景を持つ石油の歴史であるが、21世紀に入っての原油価格高騰の原因は、①中国をはじめとした発展途上国の急成長による石油需要の増加、②産油国の追加石油供給能力低下、③イスラム原理主義の台頭など政治体制の不安定化、④投機性資金(グローバルマネー)の原油市場への流入である。
中東情勢まかせの政府の無策ぶりに対して、私の持つ疑問は、かつてオイルショックの経験から苫小牧東部、むつ小川原、志布志などに原油備蓄基地を作っているが、価格安定のために備蓄原油を使ったことがあるのだろうかというものである。もちろん備蓄の目的は、戦乱などで原油供給が途絶してもこの国の経済を一定期間もたせるというものであるが。
もうひとつの疑問は、北海道内のプライスリーダーであるコープさっぽろの灯油価格交渉が真に生活者側に立っているのか。簡単に値上げを認めているように見えるが、生産者の言いなりになっていないか。生産者の利益を保障していることになっていないか、というものである。
「石油の寿命」の心配が無くなっている事と、私の疑っている地球温暖化防止キャンペーン、すなわち石油消費の抑制が底流で繋がっているのではないか、というものである。