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『政権交代の政治経済学―期待と現実』  その1

2010-11-27 17:30:15 | Weblog

苗穂付近に用事があったのですが、いい天気に誘われて「小樽」まで行ってしまいました。幸寿司、館のケーキといういつものパターンですが。

 

 

韓半島情勢が緊迫しています。民主党政権は、今こそ国際社会に対して双方の挑発的行動をたしなめるメッセージを発するべきです。

 

 

『政権交代の政治経済学―期待と現実』(伊東光晴著 岩波書店 2010年刊) その1

 

 伊東氏は、1927年生まれの老経済学者です。その主張は、マルクス経済学のようにラディカルではありませんが、リベラルなバランスを持っており、私は様々な現実的判断の指針として40年近く追いかけています。

 

 20099月の政権交代から1年余、氏が民主党政権に期待し、その現実に失望しながらも、少しの希望を持っていることが伝わってくる著作です。

 

(期待)民主党政権は、自民党の失政のおかげで政権を手にしたのですが、そのマニフェストは、整合性を欠いたよく張ったものでした。八ッ場ダムに代表される公共事業の見直しと政管癒着構造の解体、労働者派遣法の改正などで格差社会を是正、官僚依存を脱却した政治主導、普天間で象徴される対米従属から対等外交へ、事業仕分けで政策の透明性を・・・

 

(少しの果実)沖縄返還をめぐる日米密約の存在が明らかに!しかし、それに対する岡田外相のノー天気なコメント「外務省にはそのようなものは無い」と。あなたは、自民党の外相でしたっけ?

 

(現実)八方ふさがり、迷路、卍固め、ニッチもサッチも・・ご覧のとおりです。ピントの外れたコメント、自滅型の対応、是非は別として、自民党の方がダーティで大雑把だったけれど、安心感があったというのが庶民の感覚ではないでしょうか。

 

(少しの期待)伊東氏は、与党内にいる人材に期待を表す。第1世代の小沢一郎、渡部恒三、亀井静香、横路孝弘、江田五月、西岡武夫らで、時代遅れだが政治感覚を持っています。

 

 第2世代は、菅直人、鳩山由起夫、前原誠司、岡田克也、仙石由人ら現在の閣僚級は、政治感覚がダメ、官僚に対して能力が無い(前原を除く。)とします。

 

 第3世代には、社会的経験と実績、国際的な視野を持っている実力者がいる。福祉の山井和則、農林の篠原孝、自治の逢坂誠二などに期待を示しています。

 

 

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