山ヤのゲンゴロウ

山登りと自転車、ログハウスなど趣味にいつて

王滝セルフディスカバリーアドベンチャー 120km 自己ベスト!

2011年09月19日 | 自転車2

 120kmの悪路を共に走破したゴール後の愛車COMMENCAL SuperNormal 05 泥と砂にまみれです。MTBはこうでなくちゃネ

今年もこの季節がやって来た。全国から長野県王滝村にMTBの大好きなM的な変態達が集まってきました。
ボクもその一員なのか、今年もこのレースの最高峰の120kmに参戦です!
ちなみに今年は、エントリー者数: 42kmは 439人
                    100kmは 943人 そして・・・
                    120kmは 71人 が王滝村の木曽檜の産地の山に巡らせた未舗装の林道を走ります。
この大会は国内で行われるマウンテンバイクレースでは最も距離が長く、アップダウンの激しいレースなのです。レース中はメカニカルトラブルは自分で対処し、水分やエネルギーも自分で補給するなど、スタートからゴールまで自己完結型です。この冒険的なレースが人気の秘密であり、参戦した各々が「自己発見」出来るに違いないと思っています。

9/17朝、職場の先輩達と王滝村に向け出発です。雨の降る中、高速をぶっ飛ばし、高山でビールや食料を購入し、361号線で王滝村入りし、松原スポーツ公園に12時過ぎ到着します。いつものところにテントを張り、MTBを組み立て、いつもの「王滝食堂」でいつものイノブタ丼(名物)を食べ、テントのところに戻って受付を済ませ、ビールで宴会しながらゼッケン付けたり、整備するなどしてのんびり過ごす。が外は雨・・・テンションは下がってきます。遅れてやってきたS木君もやってきて17:30からの競技説明会&パーティーで再びビール飲みまくる。明日はビールパワーです。(二日酔いしない程度に頂きました)パーティー後、テントに戻りパスタ作ってビール飲んで早々と就寝。雨音が不安を募らせるが。雨降った方が気合入るだろう。
 
 松原公園下の橋。100km、120kmは此処をパレードランします。     王滝食堂で店長達とばったり!!

 
 王滝に来たなら「イノブタ丼」食べないとネ!美味です(食いさしですが)    受付を済ませます。臨時ショップも展開されており、MTB関連のものも売ってます。


雨が降るのでテントの中で宴会です(^^) MTBはブルーシートで      パーティーでオードブル、ビールを頂きます。

9/18朝3:00起床。カミさんの作ってくれた握り飯3個を口に押し込み、うどん作って食べる。4:00スタート地点にMTBを並べに行く。既に前方には100台くらい並んでいる。そして王滝SDA名物の渋滞するトイレに並ぶが、15分くらい待って快便!5:30小雨の降る中スタートを待っていると、薄暗かった空には雲の切れ間が見え出し、予報通り晴れを窺わせる。5:50神主が現れ、皆で祈祷を受け御嶽の方向に回れ右して2礼2拍手1礼する。ボクのハートに火が点いたぞ~。そして6:00いつもの「プワァ~ン」といった気の抜けるような号砲が轟く。前方から出発する者のビンディングペダルの装着音が近づき、自分のところにきた。ボクも付けて出発だ!今から長い長い旅が始まる。自分との闘いだ!
 
 数珠繋ぎとなったMTBの列・・・1000台以上あります。           ボクのMTBの位置から見たスタートライン!

 
 赤ナンバー(2ケタ)は120kmエントリー者の証!!黒ナンバー(3ケタ)は100kmエントリー者      ボクの愛車!と共に今年も思ひ出を作ります。

村内の道路約5kmは先導車に従いパレードラン。村民の応援を背に受け走る!早くもパンクしている人や、チェン切れしている人が居る。パレードランも終わり林道に入る。12kmの長い登り。一気に550mの標高差を駆け上がる。パンクやその他メカトラの人を過ぎる。早くもこんなトラブルに見舞われるとテンション一気に下がるだろうな。ボクはマイペースで路面に注意しながら登る。12kmを過ぎ下り基調のアップダウンだが、薮っぽく中々ペースが上がらない。緩斜面は路面状況も比較的良好だが、勾配が強くなるに従い、雨水で浸食された路面は岩だらけになる。あまりの振動の強さでコース中には食料やボトル、工具などが落ちている。
子供の頭くらいの岩がそこかしこに転がる激下りを過ぎ18km地点の丁字路の右カーブ。もちろんパンク者は枚挙に暇がない。伝上川の手前でコースが変わり、一気に濁川の仮設橋に向かう。大雨で橋が流れたので急遽ここを通る事になったのだが、通常のコースよりだいぶ下ったので、登り返すのに少し辟易する。まぁいつもの事だし気にしない事にする。ここから28km地点のピーク目指し登り、再び下り上黒沢橋へ、また登り返し35km地点のCP1に到着。ここまで2時間40分台。渋滞していたのもあるけど、もっとペース上げなきゃ。
 
 スタート地点で愛車と共に!           CP1にて! このレースにエントリーする人みんなイイMTB乗ってて羨ましいです。

CP1から三浦貯水池までは下り基調ではあるものの、60mの標高差の登りを3ヶ所越え49km地点の三浦貯水池の湖畔に出る。湖畔の平坦な林道を3km程走る。ここで走りながら固形物を喉に通す。レース中はカーボショッツばかりだったのでお腹が満たされた。
通称関電水無無人局標高1440mまで登りまた下る。ここで57kmやっと半分来たか。ここまで来ると人は疎らで自分のコースを定め登り、ダウンヒル出来る。もちろんパンク等のメカトラはそこかしこで見かける。ここでボクもアクシデント!?右足の筋肉が痛い!!ガマンし辛い痛みだったので鎮痛剤飲んで走る。王滝100km名物の無限坂に差しかかる。5.2kmの距離で一気に300m上がるのだが、こんなの全然大した事無い!絶対無い!!だって120kmの最後の20kmの方が一気に7kmで一気に標高差560mも駆け上がるのだから!これを経験していればどんな登りも大丈夫!!と自分に言い聞かせ登る。時折姿をみせる御嶽に心和ませ、山のパワーをもらう。また冬に行くからネ!!
 
 CP2にて。ここまで65km半分の距離まで来ました。              CP2を出るライダー達。

 
 御嶽を眺めながらCP3めがけて走る。       王滝SDAのコース!イイ雰囲気!!今回は写真も小まめに撮りました。

無限坂ピーク1610mを過ぎて一気に下ると65km地点のCP2に到着!時間は忘れたけど中々良い感じ。チェン、ディレーラー等砂や泥が噛んでうまく変速しないのでチェンオイルを塗りまくる。ここからCP3向けて1570m、1630m(最高地点)、1615m地点を登り返して下る事、79km地点、標高1220mのCP3に到着するも、スルーして次のピーク目指す。1420mピークを過ぎると、120kmの合流地点が見える。ここで係員のチェックを受けて「下まで下ってまた此処まで登ってこいや!頑張って!!」と声援を受ける。ここからは1ヶ所登りが有って下り基調の標高970mまで一気に下る。文字通りダウンヒル!一気に500mの標高差を下って、うぐい川沿いを走り小俣川の橋を過ぎたところで係員に左に曲がれを指示される。「38人目だよ」と言われ元気が出る。
 
 CP3へのダート                120kmコースの激登りで滝に打たれるついでに撮りました。

この120kmへの分岐まで94km!100kmのエントリー者ならこのままうぐい川沿いを走り100kmゴールだけど、ボクは120kmカテゴリー!ここから例の激登りが始まる。延々と続く坂・・・7kmで一気に560m登る。もちろん路面は未舗装。スリップしないようにジワジワ登る。暑いので途中で天然エイドステーションで水を汲むついでに、その滝に打たれる。その後も続く激坂でバテたライダーを2人抜く。抜く間際お互い声を掛け合い励ましあう。そして峠を抜け下ると、さっきの100kmのコースに出る。よし!もうあとは殆ど下るだけだ!この時間で100kmコースを走る人は早くない人達。下りではガンガン抜きそして、うぐい川に差し掛かり平坦なダートをぶっ飛ばす。そして王滝川に架かる橋が見え出し、ゴールラインが見えてきた!!ゴールをアナウンスするDJみたいな人から「53番ゴール!120kmお疲れさん」と言われ、ゴールを通過する機器の「ピッ」という音が聞こえた。ALL SPORTSのカメラマンに写真を何枚も撮られイイ気分!でも何よりも120kmを頑張って走り切れた事がイイ気分!そしていつもの自転車屋「Natural」のメンバーに迎えられ労われる。記録は手元の時計で8時間47分だ。昨年より50分近く短縮できたことになる。
 
 ゴール後の満面の笑みのボク!やったゾー!!!             120kmのコース図 長かったなぁ~。

今までゴール出来た事に感動し涙を流すボクだったけど、今回は記録を出せたという達成感がボクを満たし涙は出なかった。
王滝SDAにこれまで100kmに2回、120kmに4回出た事になる。もちろん愛車のCOMMENCAL SuperNormalと共に。今大会で初めて人馬一体というか人車一体となれた様な気がしました。
マウンテンバイクという乗り物。ロードでは均質な平面である道路を走る様な感じだが、マウンテンバイクは平面で無く起伏の激しい岩や泥や水たまり等の立体的な路面を走ると言った難しさが有る。これが楽しい理由なのかなと思いました。
この王滝SDAというレース。悪路の続くコーナーを曲がっても曲がっても先が見えない。見上げると遠方に今から行かなくちゃいけないコースが山の中に見える。そこには蟻の様に小さく映るライダーが見える。これを見ると心が折れそうになる事が有る。心拍が上がる。足がなくなる等、肉体的な事なら休めば復活する事が出来る。でも心が折れた時は即リタイヤになる。メカトラでモチベーションが維持できなくなった時も然りだ。こんな状況の下、今いる自分に打ち勝って乗り越えゴールする・・・。これがSELF DISCOVERY ADVENTUREなんだな。

 ハンドルに貼られた120kmコースのアップダウン・距離グラフ(エクセルで作成しました)

ちなみに、120kmコースの積算標高2940mです。(これだけの高さをMTBで登りました!!)

  youtubeで見つけた王滝SDA2009の映像です。 ←面白かったです
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Fumi)
2011-09-19 13:14:30
お疲れ様です。
記録更新おめでとうございます。^^
『体力』などといった単純な要因ではなく、
間違いなくゲンゴロウさんのこれまでの経験や
それによって積み重ねられた精神的な強さによって得られた結果ですね。
どれほどの充実感・達成感かと羨ましく思いますよ。^^
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Unknown (MA310)
2011-09-19 16:00:53
お疲れ様でした。

いつもなら皆がゴールするとこを待つんですが、今回は記録を狙って頑張りすぎてしまい疲労が疲れていたので早々に帰りました。

僕もいつかは120k・・・いや、やめとこ。
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Unknown (ゲンゴロウ)
2011-09-19 17:19:34
Fumiさんこんにちは!
今シーズンはワンデイ400km走ったりと、地道に練習したせいか、いつもより漕げたような気がします。でもまだまだ上には上がいます。彼らに勝てる気はしませんが、自分の目標を定め今後も頑張って行きたいと思います。
ロードも楽しいし、マウンテンも楽しいし、山登りも楽しいし…色々やりたい事が多すぎて頭がおかしくなりそうです。
でも、いつまでも青春していたいです。
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Unknown (マサヒ)
2011-09-19 17:25:05
恐ろしい大会ですね。
7kmで560m上がる・・・荒れた道を一気に・・・凄い!!
120kmって距離も悪路のMTBで・・・凄すぎる
御嶽の青空 素敵です
ハンドルに張ったグラフを見てもアップダウンが凄いです
エクセルで作ったんですか!!

達成感が凄いでしょうね
おめでとう!!
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Unknown (ゲンゴロウ)
2011-09-19 17:26:46
MA310さんこんにちは!
記録が張り出されているのを見ましたよ!
もう少しで表彰台でしたね…。
ニューマシンのTOMACのカーボン羨ましいです。
ボクもニューマシン欲しいところですが、来年もこの愛車で行こうと思います。

ボクは疲れは殆ど残っていないのですが、裸眼で走ったせいか泥や砂が目に入り、左目は真っ赤で眼ヤニが…
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Unknown (ゲンゴロウ)
2011-09-19 17:35:15
マサヒさんこんにちは!
120km…長かったですが、自作のグラフを見ながら「あと〇〇km走ったら下りだ!」と自分を励ましながら、そして体力を使ったり、セーブしたりと走っていました。
この大会に出るたびにMTBの面白さにはまってしまいます…。
マサヒさんも来年、王滝SDAどうですか!?
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Unknown (YAMA)
2011-09-19 18:25:49
ゲンちゃん、おばんですぅ♪
レポ、ハラハラドキドキで読みました。
100kmでもすごいのに、120kmは
過酷ですね。やはり私が出ても、42kmですが、
山を走るだけで我慢しておく方が良いかも(笑)

お疲れさま~!
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Unknown (ゲンゴロウ)
2011-09-19 20:11:57
YAMAさんこんばんは!
120kmは確かにキツイですが、メカトラという要因を考えなければ楽しと思いました。
自分の愛車と共に苦しみながら走りきるこのレース!ゴールした瞬間また来年も頑張ろうと思ってしまうところが、このレースの魅力かなと思います。
YAMAさんも是非来年エントリーを検討してみてはいかがですか!?
そして、一応ひと段落したので、また自転車行誘ってください。お願いします!
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Unknown (LJ)
2011-09-20 18:57:17
記録更新おめでとうございます(^^)
最後の最後、超無限坂は去年よりは短く感じました。
走ってる最中は後悔もしますが…すでにリセットして気持ちは次へ次へと向かってます(^^)また年明けて春先にはネットでポチッってると思いますよ♪

兎にも角にも天候があそこまで良くなるとは…やっぱり王滝は晴れてないとダメです(笑
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Unknown (ゲンゴロウ)
2011-09-21 19:57:29
LJさんこんばんは!ありがとうございます!!
今年は調子良くペダルを踏め、楽しく乗ることができました。
ボクも最後の超無限坂はいつもより短く感じました。あの激坂を経験すると、王滝に出たらここを走らなアカンナ~と思ってしまうほどですよね。
しかも、CP3からの、あの楽しいダウンヒルを2回も楽しめるし…。
また次回お会いできることを楽しみにしています。次に来るときはNewスーパーノーマルかも!?(お金があったら)
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