昨日7月6日に山岳会の例会山行にボクも参加してきました。
場所は西割谷!ここは部子山からの山スキーベストコースの一つですが、沢で来るのは初めて!
朝、6時に入渓地点の橋に集合です。山岳会の沢ヤ9名の大所帯。素早く登りましょう!
上部の堰堤を越えやっと沢床に降ります。しばらくすると雰囲気の良いミニゴルジュが出てきて、流心に腰まで浸かりながら突破、するとCS6m滝が前方を塞いでいます。ここでザイルを出してナッツやハーケンでルート工作!かぶり気味のいやらしい壁を登り、皆をビレーし、左岸をトラバースして再び沢に入ります。
ゴルジュ入り口 この後にCS滝が出てきます
更に、山スキーで訪れると毎度露出している滝は下部が雪で覆われているので、どんなに大きい滝かな~と思いながら来ると以外や6~7m滝ってところでここもザイルを出して、フレンズで支点を取って難なく突破!
あとはゴーロ帯が上までず~っと続き、高度も上がり眼下には大野市が良く見えてきます。1100m地点で休憩を取って行動食を貪りながら後続を待っていると、敏さんが空身で緊急ホイッスルを鳴らし下に下りてこいとの指示。何があったのか近づいて聞くと「K尾さんが足に落石が直撃し大変なことになっている」との事、休憩の皆と共にザック担いでK尾さんのところに行くと、1050m地点で50センチ四方の岩が左足踝の上に落ちたとの事。落石は、足を押し潰すことはあまり無く、落石の全荷重が足にかからず、うまい具合に斜め下方向に通過したとの事、しかし、落石の荷重はかかったと見られ、しかもその際に負った裂傷が酷かった。骨折はおそらくしていなかったと思われるものの、深さ5ミリ以上幅4~5センチの範囲で皮下脂肪はもとより筋膜が見えるほどの深い傷を負っていた。幸い出血も微量で挫滅など広範囲にわたって傷を負っていなかったものの、このまま歩ける状態では無いような傷だった。
でもこういうときに助かるのは心強い仲間!救急セットを携帯しているので、滅菌ガーゼで止血しテーピングで関節が動かないほどグルグル巻きにし、一応の応急処置は完了した。出血によるショック状態になる心配も無さそうだ。
さて、ここでどうやって下山するかだ・・・・。
防災ヘリコプターなどの要請も頭の中にあったが、なるべくなら大事(おおごと)にしたくないし、剣岳で遭難したとき県警ヘリで救出された山岳会のA川さんがどんな目にあったかも皆知っている。K尾さんは頑なに自力で帰るとの強い意志が見られた。よって、現在の標高は1050mだからあと400m登れば部子山の登山道にぶつかる。そこまで行けば、山頂から歩いて約10分下れば避難小屋、そして自家用車の通れる林道がある。ということで、M上さんとM本さんがこの地点から元来たルートを下山し、車を宝慶寺から水海そして林道を走り避難小屋前までもってくるとの事になった。
枯れ滝12m ボロボロで気持ち悪い登りだった。
K尾さんの荷物を皆で分配し、場所によっては介助し登ることになった。1200m付近には12m程の滝があったが、ザイルを使い皆を確保して登り、源頭まで来た。K尾さんは痛みに堪えていた。藪に突入し、地形図コンパスで最短ルートを選び、藪漕ぎを30分で登山道に出た!気分的にかなり楽になった。
しかしここでいつもの僕も含め福井山岳会の面々の本性が現れる・・・。
藪漕ぎをして出た登山道から5分もかからない距離に部子山の山頂があるのだ。足をかばって登ってきたK尾さんに、山頂を踏みたいからここで待っててと伝え、一目散に山頂にダッシュ!そして記念撮影した後、K尾さんのもとに。そして避難小屋でM上さん達を待っていました。例年崖崩れで車が通れないときがあるこの林道。しかし多数の車が上ってきており安心・・・。あとはじっと待つだけ。
K尾さんには申し訳ないけど山頂で記念撮影(・。・;
K尾さんのテーピング、ガーゼを取り消毒してガーゼを貼って談笑していた。こんな事態でも、K尾さんをはじめ明るい会話が続く。K尾さんの容態も重篤ではなかったのが不幸中の幸いだった。
携帯電話で連絡を試みる為に再度山頂を登るが「圏外」表示だった。
2時間ほど待ったところで2台の車が迎えに来てくれた。あぁこれで帰れる~♪
K尾さんの早期復活を祈願すると共に、沢登りという外界とは隔絶されたエリアでの事故が発生した際にはどうやってセルフレスキューすれば良いのか考えさせられた。
特に遭難対策ではセルフレスキューの技術的なことは教わるが、事故る場所は多様であり、そのシチュエーションに応じた救出、連絡、搬送などを効率良く全てを貫徹しなくては本当の救助が出来ないのだと実感した。
今回の沢登りでの事故は白山の沢登りで体験した落石事故の事を思い出した。
場所は西割谷!ここは部子山からの山スキーベストコースの一つですが、沢で来るのは初めて!
朝、6時に入渓地点の橋に集合です。山岳会の沢ヤ9名の大所帯。素早く登りましょう!
上部の堰堤を越えやっと沢床に降ります。しばらくすると雰囲気の良いミニゴルジュが出てきて、流心に腰まで浸かりながら突破、するとCS6m滝が前方を塞いでいます。ここでザイルを出してナッツやハーケンでルート工作!かぶり気味のいやらしい壁を登り、皆をビレーし、左岸をトラバースして再び沢に入ります。
ゴルジュ入り口 この後にCS滝が出てきます
更に、山スキーで訪れると毎度露出している滝は下部が雪で覆われているので、どんなに大きい滝かな~と思いながら来ると以外や6~7m滝ってところでここもザイルを出して、フレンズで支点を取って難なく突破!
あとはゴーロ帯が上までず~っと続き、高度も上がり眼下には大野市が良く見えてきます。1100m地点で休憩を取って行動食を貪りながら後続を待っていると、敏さんが空身で緊急ホイッスルを鳴らし下に下りてこいとの指示。何があったのか近づいて聞くと「K尾さんが足に落石が直撃し大変なことになっている」との事、休憩の皆と共にザック担いでK尾さんのところに行くと、1050m地点で50センチ四方の岩が左足踝の上に落ちたとの事。落石は、足を押し潰すことはあまり無く、落石の全荷重が足にかからず、うまい具合に斜め下方向に通過したとの事、しかし、落石の荷重はかかったと見られ、しかもその際に負った裂傷が酷かった。骨折はおそらくしていなかったと思われるものの、深さ5ミリ以上幅4~5センチの範囲で皮下脂肪はもとより筋膜が見えるほどの深い傷を負っていた。幸い出血も微量で挫滅など広範囲にわたって傷を負っていなかったものの、このまま歩ける状態では無いような傷だった。
でもこういうときに助かるのは心強い仲間!救急セットを携帯しているので、滅菌ガーゼで止血しテーピングで関節が動かないほどグルグル巻きにし、一応の応急処置は完了した。出血によるショック状態になる心配も無さそうだ。
さて、ここでどうやって下山するかだ・・・・。
防災ヘリコプターなどの要請も頭の中にあったが、なるべくなら大事(おおごと)にしたくないし、剣岳で遭難したとき県警ヘリで救出された山岳会のA川さんがどんな目にあったかも皆知っている。K尾さんは頑なに自力で帰るとの強い意志が見られた。よって、現在の標高は1050mだからあと400m登れば部子山の登山道にぶつかる。そこまで行けば、山頂から歩いて約10分下れば避難小屋、そして自家用車の通れる林道がある。ということで、M上さんとM本さんがこの地点から元来たルートを下山し、車を宝慶寺から水海そして林道を走り避難小屋前までもってくるとの事になった。
枯れ滝12m ボロボロで気持ち悪い登りだった。
K尾さんの荷物を皆で分配し、場所によっては介助し登ることになった。1200m付近には12m程の滝があったが、ザイルを使い皆を確保して登り、源頭まで来た。K尾さんは痛みに堪えていた。藪に突入し、地形図コンパスで最短ルートを選び、藪漕ぎを30分で登山道に出た!気分的にかなり楽になった。
しかしここでいつもの僕も含め福井山岳会の面々の本性が現れる・・・。
藪漕ぎをして出た登山道から5分もかからない距離に部子山の山頂があるのだ。足をかばって登ってきたK尾さんに、山頂を踏みたいからここで待っててと伝え、一目散に山頂にダッシュ!そして記念撮影した後、K尾さんのもとに。そして避難小屋でM上さん達を待っていました。例年崖崩れで車が通れないときがあるこの林道。しかし多数の車が上ってきており安心・・・。あとはじっと待つだけ。
K尾さんには申し訳ないけど山頂で記念撮影(・。・;
K尾さんのテーピング、ガーゼを取り消毒してガーゼを貼って談笑していた。こんな事態でも、K尾さんをはじめ明るい会話が続く。K尾さんの容態も重篤ではなかったのが不幸中の幸いだった。
携帯電話で連絡を試みる為に再度山頂を登るが「圏外」表示だった。
2時間ほど待ったところで2台の車が迎えに来てくれた。あぁこれで帰れる~♪
K尾さんの早期復活を祈願すると共に、沢登りという外界とは隔絶されたエリアでの事故が発生した際にはどうやってセルフレスキューすれば良いのか考えさせられた。
特に遭難対策ではセルフレスキューの技術的なことは教わるが、事故る場所は多様であり、そのシチュエーションに応じた救出、連絡、搬送などを効率良く全てを貫徹しなくては本当の救助が出来ないのだと実感した。
今回の沢登りでの事故は白山の沢登りで体験した落石事故の事を思い出した。
ますね。危機管理がいかに大事かと
我が身のことのように実感しています。
振り返ってみると、私の仲間との山行は
山スキーでも沢でも、特攻隊のような
ものでした。小さな事故がいくつか
ありましたが、反省すべきことが多かった
です。
山での事故はやっぱ恐いですね!重篤な場合でも下界だったらすぐに医療機関に搬送し一命を取りとめることが出来るのに対し、山ではそれが難しいですもんんね。改めて、YAMADAさんの言われる危機管理が大切だということが実感します。
さらにそのような場面に遭遇しても、それらを乗り越えるスキルを備えることが重要ですね!