![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/60/7c5be35599128bdb6147ab618e264672.jpg)
源次郎初めてのクルージング。 山もイイけど、海もイイね!七尾湾と和倉温泉
4月27、28日は家族で能登半島へ旅行に行きました。
実は・・・山に行きたかったけど・・・
カミさんの職場の広報誌の取材のため、そのモデル!?として旅にでかけました。
メンバーは母とカミさん、源次郎の3人です。本当は父も来る予定でしたが、田んぼが忙しくキャンセルとなりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/d0/15e93452371be9ade1cfc7b6980370cb.jpg)
のとじま水族館にて、ジンベイザメ。 イルカショーは京都水族館と比べてレベルが高かったです。ちょっと感動しました。
朝、車に乗って能登へGOです。能登有料道路が3月から無料となり、その恩恵を受けつつ、能登島水族館。10数年ぶりに来た。一部施設が新しくなり、アシカやイルカショーを楽しみました。そして七尾を観光し、本日の宿泊先である和倉温泉にチェックイン!風呂に入る前に船に乗り込み七尾湾をクルージング。勝山という山に囲まれ住むボクにとって海は特別なもの。そして高速魚雷艇いや震洋のような小ぶりの艇に乗る事ができ、スピードや潮の香りなど興奮しきり。船に乗ったのは海保の巡視艇に乗船して以来。
旅館に戻ってひとっ風呂浴びて、ビール飲んで宴会。家族旅行なので2次会等は無し。
朝、早めに宿を後にし、能登半島最北端の狼煙に向かいます。ここは2年前に
YASUHIROさん達と自転車で能登半島1周の旅で走ったコース。辛く楽しい旅だったけど、その思ひ出が所々で蘇ってくる。400kmを19時間で走ったんだよね。
狼煙の灯台で海を眺めると地球が丸い事に気付く。改めて日本は海洋国家なんだなぁと実感。ふと尖閣で領海を侵犯しまくっている支那に対する怒りが込みあがる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/c5/2a4e7816d4a2f4c83bbeb62a98119030.jpg)
狼煙の禄剛崎灯台にて。自転車で来た時の記憶が蘇りました。 天秤担いで珠洲の海で海水を汲みあげます。
そして、今回の旅のメインである珠洲塩田村(道の駅)へ。実際に「揚浜式塩田」による製塩法を体験しました。この製塩法は簡単に言うと、海水(塩分濃度3%)を硬い粘土層の上に敷いた砂上に撒き、太陽光や風で乾燥させ砂に塩分を付着させ、その鹹砂を容器に集め入れ上から海水をかけ、塩分濃度の高い海水、いわゆる鹹水(かんすい)(塩分濃度18%)をつくりこれを煮詰めて塩を作るという作業。現代ではイオン交換膜を使って工業的に塩化ナトリウム成分の高い塩を作っているけど、ここでは6世紀頃から延々とこの製法を変えず作られています。ここ珠洲の美しく清浄な海じゃなきゃこんなこと出来ない。支那の近海でこんな事やったら間違い無く有害な物質が析出するだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/25/acccb88fe190dd8496799f9e10800f64.jpg)
水中ポンプで汲み上げれば楽かと思うけど、これが無形文化財です。 源次郎も少ないながらも運びました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/ea/f89009f19ec2235a216fb7987c25a96b.jpg)
汲み上げた海水を二人で撒きます。水分は太陽光で蒸発させます。いかにも自然の恵みフル活用って感じです。
歴史の本が好きなボクにとって、様々な本に塩にまつわる話が出てきます。塩と先祖の歩みは深く、昔は物凄く貴重なものだったし、塩で戦争も起こっている。給料の支払いも塩だったり、小さかった頃はタバコと同じく専売制だったし、生命の維持には塩が不可欠だし(人間の身体には250g/人の塩が含まれている)
工業的に塩は車のタイヤや印刷など様々な分野で必要なものだけど、ここではNaClという純度が必要となってくるけど、これまでボク達が口にする塩は同様の塩が用いられてきたけど、最近流行りの「塩」の違いが製塩を体験する事により深く理解することが出来ました。
特に、結晶の生成過程の違いや、塩化マグネシウム(いわゆるニガリ)の分離法、釜で煮詰める際、結晶の成長を見極め美味しい塩を作る技術(熟達するのに5~6年かかるそうです)、濾過の行程など・・・そして、ただ海水を煮詰めるだけではなく、太陽光など如何にエネルギーを無駄にせず作られているかを知りました。
これら技術はボクが尊敬する職人たちが先祖代々受け継いだ技術の賜物なのだと実感すると同時に、原始的なモノで構成されつつも小さなラボがここに有ることが分かった。
そして、職人に必要な道具たちも、如何に労力をかけず楽に作業できるよう工夫されていることを知った。今回、色々教授頂いた方は如何にも職人然としたオヤジさんで、ボクのマニアックな質問にも陽気に教えてくれました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/06/a16d2d59d18074ad382b0e25b4077e71.jpg)
茅葺き屋根の釜屋内で鹹水を濾過し塩釜で煮詰めます。塩なのか煙なのか目が痛くなります。 ニガリの分離も釜屋内で行われます。
という訳で、カミさんと源次郎と1斗桶が2つ付いた天秤竿を担ぎキレイな珠洲の海に入り海水を汲み塩田内に置かれた大きな盥に入れ、専用の桶で霧状(かなり難しい)に撒き乾燥後、この鹹砂を集め、鹹水を作り、煮立てました。実際に煮立てて結晶が出来るのは2日間かかるので今日の作業はここまででした。
源次郎と言えば、興味深々で海水を運んでくれたり、砂を均し運んだりと道具を使うのが大好きなので楽しそうに手伝ってくれました。比重計を用い各工程毎に濃くなっていく海水に興味を抱き、最後には結晶が生まれてくる過程を見る事が出来、何だか面白そうでした。最後は飽きたのか海岸で貝や海藻を母と採って遊んでました。
生命の維持に不可欠な塩、職人達は昔から脈々受け継ぐ技術で名の通り「手塩に掛けて」作っていました。実際に普通の塩と食べ比べ比べてみると、鈍感なボクにでも良く分かるほどで辛く無く、味に深みがあるって言うか・・・美味しかったです。それと出来上がった結晶も粒状でなく、平べったいフレーク状でした。
今度は、もっと大好きな塩・・・塩硝・・・硝煙・・・といえば・・・硝酸カリウム!小さい頃よく改造した火薬の原料。これを学びに行きたいです。
この後は、定番の「白米の千枚田」や輪島で観光をして帰りました。
翌朝、その塩で塩握りを食べました。いつもより美味しい気がしました・・・。
そして、源次郎がもうちょっと大きくなったら、夏休みにこの製塩法で自らの手で「塩」を作ってみようと思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/47/f9d5301fb11f9df47c2c9436f3734bac.jpg)
海でも川でも田んぼでも虫を探すのが大好きな源次郎。 機械が入らない千枚田の田をを維持するのは大変!!
この広報誌・・・カミさんの会社の社員20万人に配られるそうだけど、どんな仕上がりになるか、とっても不安だけど、とても楽しく有意義な日を皆で過ごす事が出来良かったと思います。でも山にも行きたかった・・・。