鹿嶋 春平太というのは、肥田日出生先生(宗教社会学者、経済学者:明治学院大学教授)のペンネーム。
マーケティングの学説史を勉強したことはなかったので、大変興味深く読んだ。AIDMAを広告の理論として書いてある本が多いと思うが、これは、セールスマンの教育と管理のツールであったという指摘には目から鱗が落ちた。
どうもマーケティング論は苦手だな、と感じていたのであるが、産業革命がマーケティングの産みの親であり、しかもなぜイギリスではなく、アメリカで発生したのかを、問答で分かりやすく描き出す。
目次
序章 マーケティングは「需要につながるアクション」
第1部 マーケティングとはどんな学問か
第1章 リゲインの市場導入作戦
第2章 戦略図式が登場する
第3章 産業革命が生みの親
第4章 なぜアメリカで発生したか
第5章 プラグマティズムが可能にしたアメリカ学
第6章 次の中心課題は「戦略手段の組み合わせ方」
第2部 マーケティングの戦略手段を組み合わせる法
第7章 流通には種類がある―「四流」の概念
第8章 消費者の流通行動を描き出す
第9章 購買消費プロセスのモデル
第10章 安価消耗品のB‐Cプロセス
第11章 マーケティングミックス模型が浮上する
第12章 B-Cプロセスを進める戦略事例
終章 伝統的経済学との接点を見る-経済学の「需要」、マーケティングの「需要」