馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

盆休み?

2006-08-16 | 急性腹症

 おとついの夜は、日付が変わる頃起こされた。手術を始めるには最悪の時間帯、手術が終わる頃には夜が明けて、徹夜になる。

ひどい結腸捻転だった。術前のPCV64%。手術中に漿膜面の色はずいぶん回復したので大丈夫かと思ったが、術後経過は思わしくなく、今日あきらめた。

解剖してみると、結腸の粘膜は完全に壊死していた。腸の粘膜は腸の中の細菌や毒素からのバリヤーなのPhoto_122 で、それが壊死してしまうと無事ではすまない。(右写真は別症例)

手術のときには完全には壊死してないようにみえても、血行障害があった組織に血流が戻ってくると、組織の破壊が進行してしまう。

 実習に来ている学生達に、再灌流障害 reperfusion injury の典型例だと説明すると、「あ~」と言っていた。習った用語として記憶にあったらしい。

実例を目の当たりにする。勉強になるだろうし、勉強する刺激になるだろう。

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 きのうは日中3件の手術。夕方からまた結腸捻転の手術。

今日、明日は2週間ぶりに雨が降るらしい。

恵みの雨だが、そのあと草が伸びたらまた開腹手術のオンパレードになるだろう。

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 今日は第一趾骨のスクリュー固定手術、午後は子馬の肢軸異常の手術。

きのう、今日は職場の盆休みだったのだが・・・・・・・


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